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……操られている訳でないのは知っているわ。
あなたが生来の魔物だったのだとしても。
それでも、あなたを助ける。
この寂しい骨の群れを統べる骸の長、あなたを風葬に送ってやるわ。
骸はそれに相応しく地の底へと還りなさい。
[ バルタザールの剣に輝く宝石をじっと見つめて、それに向かい右の掌を伸ばした。
風が圧を伴い、石めがけて宙を走る。 ]
……くっ!
[ 呪いを受け止めた左の掌は黒い焔のような瘴気に包まれてじわじわとその毒を広げ始めている。 ]
>>82
――お前が、お前の世界の住人を守ろうとするのと同様に……
俺も、俺の世界を守れれば、それでいい。
[剣を降ろし、視線を伏せる。]
それが、この世界の住人を破滅させることになったとしても…
俺は、自分自身で守るに足ると決めたものに殉ずるだろう。
そういう意味では、餌であるお前達と俺の考え方に大きな差異はないのかもしれない。
互いに、異なっていた。
そういうことだ!
[宙に舞う小柄な姿に向かい、男の身の丈程もあろうかという大剣を叩きつけるように振り下ろす。]
[剣を構えた男には、手元に当たる風の動きなど些細な微風にしか思わなかった。
藍色の石の表面に微かに皹が入る。
……まだ気づかない。]
……………。
[頬杖をついて、石板を見ていた。
風使いの賢者と、呪われし者の王との戦い。
幼い姿の彼女の強さは、旅を共にしたから知っている。
それでも、勝てるだろうと踏んでいた。
藍骸星の強さも、知っていたからだ。]
……………。
[微かな綻びには、気づいていなかった。]
[ 叩きつけられる剣に手向かう腕はない。
左の腕は背後の少女を守る盾、右の腕はバルタザールの剣の石へと渾身の風を送っている。 ]
どん、と重い震動が肩口から骨に伝わった。
そのすぐ後に体中をばらばらに砕くような灼熱が走る。 ]
……腕の一本ぐらい、あげるわ。
[ 失せた右腕の肩口から更に吹き出した風が、
剣の宝石へと突き進む。
地に落ちた腕の代わりに風の手が、
昏く煌めく藍色の石に触れる頃には、
左腕を死の呪いが這い登って、心臓へと辿りつこうとしていた。 ]
目覚めたと思った時に見る悪夢。
悪い夢を呼ぶおもちゃは手放して、
そうして、真に安らかな眠りに付くの。
……わたしと一緒に。
[ 見えない風の腕が、バルタザールの剣を包むように触れた。 ]
>>91
…健気なものだな。
命を投げ打ってまで、背後の仲間を庇おうとするか。
お前の命が尽きれば、その盾とて消えうせるというのにな。
―――愚かだ。
[片腕を無くしても尚、盾を作ろうとしている少女を冷ややかに眺めながら、その喉元に血濡れの剣をつきつける。]
……………。
まともに、風の刃も作れなくなっているな。
止めを刺さずとも、長くはなさそうか。
ならば、後に残るのは……
[自分の送った呪いは、確実に目の前の少女を蝕んでいる。
これ以上は手を出す必要は無しと判断し、ドロシーの背後のヴェルナーとタチアナに視線を向ける。]
>>92
――何を言っている。
風の賢者といえども、今際の際には正常な判断能力も無くしてしまうものだな。
そんなに言うなら、止めを刺してやっても…
[背後の骨狼が、何も攻撃を受けていないのにガラリと崩れた。]
……石に刃が役に立つ訳ないでしょう。
[ 剣に触れた風の手が、柄へと伸びる。
そこに象嵌された宝石に指先が触れて、軽く叩いた。
とん、という軽い打音が辺りに響く。 ]
おわりよ。坊や。
―――――!?
[風の力は、剣の宝石に集中していたために生身の体で圧を感じることはなかった。]
[「人」として長く在りすぎた男は、自らの依り代を、人同様に、人の体として認識していた為に、それが致命的な行動だと、自覚ができていなかった。]
[それ故に、ドロシーの意図に気づくのが遅れた。]
……何だ……
これ…… は…………力……が…………
[漸く異変に気づき、手元の藍石を見る。
その表面には無数の皹。
石の変化と共に操る瘴気の流れが不規則になる。
…時に止まり、時に異様な出力で流れ…]
[その瞬間、広間の内部を暴風が吹き荒れる。]
[行き場を失った瘴気が溢れ、弾け……]
[その場に残されたのは、宝石を失った一振りの大剣………]
そこから、
その石から、妖気が漏れてまくって……いたわ。
……まだまだね。
次は、どうかしらね……。
[ 砕け散る石の欠片に向ける眼には、もう光を捉えることはできなくなっている。
それでも煌めきを追うようにして、背後へと微かに首を向けた。 ]
………
『しっかりね』
[ そう動いた唇の形を、ヴェルナーならきっと読み取ってくれるだろう。 ]
[下の階へと続く隠し通路。
バルタザールの人としての体は、ほぼ無傷で生きていた。
ただ、掌に握りこんだ藍石は中心から二つに砕け、藍骸星としての本体は終焉を迎えようとしている。
移動する肉体は、瀕死の重傷を負ったかのように酷く…重い。]
[途中まで降りたところで、力尽きたように座り込む。
握り締めた藍石は、無数の皹で表面が白くにごり既に崩壊寸前だった。]
……バルタザール。
[座り込む男に、かけられる声。
カツン、と足音が響く。蒼禍星は、友を迎えに来ていた。]
お前。
死ぬのか?
[わかりきった事を尋ねた。]
――たぶん……な………
見ての……通り…だ……
[自嘲するように笑むと、ボロボロになった藍色の石を掌に載せたまま差し出す。]
だから……底に…沈む前に………
俺の力は、お前が使え……
――あの大喰らいになど……くれてやるものか………
ゴオッ……
[そして。
両手から生み出された蒼い炎が、
バルタザールの全身を包み込んだ。]
熱いだろうが、まあ耐えろ。
[安らかな眠りの前の、容赦のない痛み。]
>>109
[男の身体が、蒼い炎に呑み込まれる。
本体は藍石だが、痛覚は遮断されていない。
肉体は生きながら焼かれていくのと同様の痛みを伝えてきたが、その表情はとても晴れやかなもので…
それもやがて、蒼の中へと消えていった。*]
[炎は獲物を逃がさない。
藍の石も、バルタザールの体も燃やし尽くし、
やがて全てを飲み込んだ。
そして、セルウィンの体の中に
吸い込まれていくかのように、炎は収束し…消えた。]
……ごちそうさま。
[同類さえも喰らう蒼の魔は、唇に舌を這わせた。]
……今なら、出来るかもしれんなぁ。
[誰もいなくなった空間に、魔の声が響いた。
かつん、かつん、と隠し階段を降りて、己の持ち場へ。]
さて。
あと、2人……いや、3人、か?
1人は数に入るか微妙だがな。
[天井を見上げて、笑みを浮かべた。**]
[金色の光の大半がフィオンの身体へと吸い込まれていき、地下1Fが薄暗さを取り戻しつつあった事。
彼に付き添っていたエマが何かが笑うような気配を感じて顔を上げた。]
『へっ…その顔が見たかったんだ。
ざまーみろ、セルウィン。』
[息子の嫌そうな顔に大変満足したように呟いて。
光の最後の一滴は、フィオンの胸の中へと吸い込まれていく。
ねずみは所在なさげに胸の周りをちょろちょろと歩き周り、きぃ、と一声鳴いた**]
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