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[ドロシーの許に何かが届けられたのはその時だった>>167]
着替え……?
[呟いた言葉通りのことが繰り広げられていたが、ただ服装が変わるだけではないようだった。
服の仕掛けこそわからないものの、彼が手にした巨大な武器>>168はここからでも見える]
これを待っていたんですか……!?
[警戒を強める。
とはいえ投石の対処に手一杯で、新たな呪歌を差し挟む余裕はなかった*]
― 戦場の見える丘 ―
[戦況の推移は相変わらず芳しくないが、魔法の使い手相手の戦いにはままあることだ。
どうやらウルの効果が弱まっている中、帝国兵は良く戦っている。
認めてやろう。
――― そう言い聞かせなければ激発していただろう、戦況だった。
今すぐにでも飛び出して、連中を皆殺しにしたい。
指を噛んで、衝動を堪える。
皇帝の気質をよく知る近衛兵らは、気が気ではなかっただろう。]
― デメララ南方 ―
[余裕があるかと言われたなら、正直ある、とはいいがたい。
だからと言って、この状況も放置できないのも確かな事で]
……ってーか、あれは乱発できねぇし、な……!
[初手で放った浄化の術。
効果はあったが、広範囲に広げる場合、歌い手にかかる負担がやや大きいというのが地味な欠点で。
先を考えれば、温存したい、というのが正直なところ。
故に、直接的に相対せる方法を取った、というのがこちらに飛んできた理由の一端でもあった]
[荒れた気が鎮まったのは、戦場に咲いた華を目にしてだ。
なによりも色鮮やかに赤く咲き誇るドロシーの姿は、ウルの視力が無くても見えたことだろう。]
……楽しそうだ。
[呟いて、再び観戦の態勢に戻る。
密やかに安堵した近衛兵らの後ろ、丘の周囲には親征の兵らが到着し、隊列を組み直し始めていた。*]
[挨拶代わり、と言わんばかりの後方からの投石。>>166
いたるところに向けて放たれたそれは、結界にも影響を及ぼすか]
……やっべ……!
[対処>>172はなされているが、このままでは押し込まれる、と。
そう、判断したら後は動くのみで]
風よ廻れ 渦を巻いて。
鋭き刃と 守りの渦。
地にあるを裂き 空征くを落とす。
ふたつの嵐 この地に放て!
[紡ぐのは、後方から投石をする者へ風の渦を向かわせる術。
攻撃と、投げ込まれる石を絡めて勢いをそぎ落とす効果を併せ持つもの。
それを放った後、一気に駆け出して]
……フレイ!
[投石の対処に追われる彼女の名を、思いっきりの声で呼んだ。*]
― デメララ南西部 ―
[形変えていく鏃とのぶつかりあい。
義勇兵たちは魔術師たちの言葉を信じ、魔術師たちは義勇兵の意志を信じ。
二つが重なった果て、突撃してきた部隊は壊滅に至る。>>163]
「けっこー、なんとか、なる!」
「おう、この調子できっちり抑えるぜー!」
[はっきりと、目に見える形の成果。
それは、決闘の場で繰り広げられる戦いの様相>>164と共に戦い続ける意思を高めるものとなっていた。*]
― 決闘の場 ―
[ 振り抜いたサーベルを引き戻す前に、上段から左肩に振り下ろされるフランベルジュ。 ]
ぐ、あっ!!
[ 避け切れず肩から腕の付け根まで、ざっくりと刃が食い込んだ。 ]
― デメララ南方 ―
目に見えぬけれど触れるもの
歩み阻む向かいの風よ
ここに綾なし護りと成せ……!
[風を固めた防護の術で、体ごと割り込むように投石の一つを防ぐ。
衝撃こそ魔法にて殺せたが、破片の一つが頬を掠めて一筋の朱を残した。
息継ぎのように大きく息を吸ったその時、こちらの名を呼び駆け出す姿が見えて>>178]
リト……!
[一瞬の時間を割いてでも、名を呼ばない理由はなかった。
安堵や様々な想いの隠せぬ眼差しを、彼の方へ向ける*]
― 決闘の場 ―
[腕を斬り落とすまでは行かなかった赤く波打つ剣を引き戻し、繰り出した腹部への突き。
それは違わずロヴィンの腹を貫く。
だが、それがロヴィンの狙いでもあったと知るのは、彼の動きに気付いた直後だった]
っ ────!?
[気合の雄叫びと共に渾身の力で振り下ろされたサーベル>>182が、男の首へと降りかかる。
肉を断ち、骨をも砕き刈り行くそれに、男は為す術もなかった。
まさに刹那の交差。
強い意志と、捨て身の覚悟が生んだ一瞬の出来事だった]
[男の頭は驚愕の表情のまま地面へと落ちる。
次いで崩れ落ちる男の身体。
紅く波打つ剣を握ったままであるのは最期の意地か]
[決闘に意識を奪われていた者達は総じて息を呑んだことだろう。
死を撒き散らしていた死神が死に呑まれる瞬間を、彼らは目撃したのだ]
[決闘の場を中心に、帝国兵に強い動揺と混乱が広がっていく。
死神の死は瞬く間に軍内へと伝わることだろう。
その様は遠く、戦場を見物していた皇帝にも容易に見て取れたはずだ*]
― 決闘の場 ―
[ 時が止まったような一瞬...音も痛みも全てが遠のいたその空白の中に、ごとりと、重い音が響いた。 ]
はあ...は...
[ 半ばまで断ち切られかけた左腕と、まだフランベルジュが埋まったままの腹部からの出血で、気を失いそうになりながら、男は、サーベルを納め、地に落ちた死神の頭を、右手で拾い上げる。 ]
大気に踊る風 我が声の響きを空に
[ 声を遠くまで広げる魔法を紡ぎ、レオンハルトの顔を空に向ける形で、高く持ち上げ、最後の力を振り絞って声を張った。 ]
帝国の死神、レオンハルト・ヘンカァは、討ち取った!
[ その声が事実に相違ないことは、目撃した兵士達が広めてくれるだろう。>>186 ]
― デメララ南方 ―
[呼びかけに返る声。>>183
向けられる視線を受け止める碧には、同じく安堵の色が宿る。
けれど、柔らかさが宿るは一瞬――碧はすぐに厳しさ帯びて、進み出た華>>184を見る]
……その辺りって、そっちも同じじゃね?
魔法使いなら何してもいい、って考えてやってんだから。
[指摘に真っ向う切り返し。
続いた言葉に、微かに眉を寄せた]
……そーだな。
確かに、一部の人だけが、って意味では、そー言えるかも知れない。
[そこは自分でもちょっと考えていた事があるから、否定はしない]
使えるか、使えないか、で格差ができる今までの在り方だって、正しいとは思ってない。
でも。
だからって、それが蹂躙を受け入れる理由にゃなんないんだよ。
壊して押し流すだけが、変化をもたらす手段じゃないんだから、さ。
[そこは譲れぬ部分だから。
告げる声音に揺らぎはない。*]
― デメララ南方 ―
そんなこと……!
[ドロシーの指摘>>184はこちらにも届いただろうか。
届いたなら反射的に反応しかけて、一度口を噤む。
投石や攻め寄せる兵への対処をしつつ、意識だけわずかに対峙する二人>>189>>190へ向けた]
(――それでも、その数パーセントが、残りに手を差し伸べ引き上げるなら)
(この力が在ることの理由にはなりませんか?)
[胸中に浮かべた反論は、かつてドロシーに語った信念と意味合いとしては同じだ。
そして、ここで壊され消えていくことを受け入れる訳にはいかないという思いは、リヒャルトとも重なるものだった]
[ 高々と天に掲げた首を、男は、そっと、地に置いて、そのままずるりと、崩れるように、座り込んだ。 ]
治癒は...間に合わない、な...
[ 失われた血が多すぎて、傷を塞いでも追いつかない。意識が落ちてしまったら、多分終わりだろう、と、刻一刻と、冷えて行く体が教えている。けれど ]
まだ……て、ない…
[ 無意識の内、胸のポケットに、男は血に濡れた右手を当てる ]
― 闇への誘い ―
[人間、首を落とされていてもいくらかの間は意識が残るという。
処刑執行人としての知識を自ら体験することになるなど、男は微塵も思っていなかった。
今こうして、ロヴィンに掴み上げられた>>188位置から見る戦場が己の最後の記憶となるのだと、否が応でも悟る]
(ここが死に場所になるたぁな)
[いつまでも戦い続けるのだと信じてやまなかった。
己の
終わりがあるとは微塵も思っていなかった。
それが男の強さでもあったし、己の
[だが死ぬことに後悔はない。
死ぬならばその時はその時と常から思っていた。
だから心残りなどないと、思っていた。
のだが]
(あ゛ー、約束破っちまったな)
[己が
ドロシーとの約束。
果たせずに終わることが少しだけ心残りとなった。
最早、謝ることも責められることも出来なくなってしまった]
(悪ぃな、あばよ)
[最期の最期になって浮かぶ後悔。
言葉にも出来ず、ただ己の中だけで呟いて。
男の意識は深い闇の底へと落ちて行く**]
[二人の対話と前後するように、空間に広く声が響く>>188]
先生……!
[決闘の相手を討ち取ったという宣言。
けれどその声音は、明らかに振り絞ったというもので。
彼もまた浅くない傷を負っていることを伺わせた]
大丈夫……ですよね……?
先生、きちんと戻って来てくださいね……。
[今出来るのは、祈ることだけだ。
彼が今も持っているはずのお守りが、もう一度その効力を発揮することを願った*]
冷たき深淵に沈み漂う竜の鱗 月の道を揺らす水精の涙
[ 常よりも掠れ声で紡がれた歌を、様子を見に飛んできた教師の一人が耳にして、ぎょっとしたような声をあげた。 ]
『ロヴィン!?その歌は…!』
古の眠りを抱くは 氷の棺
[ 教師の声は、男には届いていなかった、そもそも、意識もすでに無いに等しい。ただ、教え子達の目前での死を拒む意志だけが、その歌…学長のコレクションにあった、古の呪歌の一つを、歌い切らせる。
それは人の身体を黄泉の氷と呼ばれる解けぬ氷に包み、眠りにつかせて、その身体を時間の流れから切り離す魔法。治療の間に合わない瀕死の病人や怪我人を救う手立てになるかと期待されたが、魔法を解いても、眠りを覚ます手段が見つからぬまま、使えずにいたものだった。 ]
死神も、案外と使えない男だったな。
[それが、餞の言葉だった。
直後、土を散らして斧が跳ね上がる。]
全軍、進軍。
第一次攻撃態勢を取れ。
――― 私は、先に行く。
[将を失った軍がどうなるか、容易に想像が付く。
馬を降り、放たれた矢の速度で駆ける皇帝の後を、大地揺るがせながら皇国の兵らが続いた。*]
[ リヒャルトの反論に、微笑む。>>189
こちらを見つめるフレデリカのもの言いたげな視線にも、気づいていた。>>191]
ええ、
魔法使いの専横が正しくないと思っていながら手をこまねいていた者には、そんな主張しかできないということですね。
これは、破壊ではなく、革命ですよ。
昔はあったけれど今では途絶えてしまって、誰も再現できない技術はけっこうあるそうです。
だから魔法もきっと、ロストアーツにできます。
協力してくれとは言いませんが ── 昔のよしみで、遺言くらいは聞いておいてあげましょう。
[ 間合いを詰めて初撃を繰り出そうとしたところへ、魔法の風が声を運ぶ。>>188]
[ 冷たく閉ざされる意識の底で、男は空を目に映し ]
可愛い小鳥 夜明けに歌い
青空飛んで しあわせ…はこぶ
[ 最後に、唇から漏れたのは、呪歌ではなく、幼い頃、母の歌った子守歌* ]
[ 戦場を、一陣の風が巡る。 ]
[ その風は、雛鳥と呼ばれた学生達の身を一瞬包み、ほんの僅かな癒しを与えていった。 ]
[ まるで誰かが、その頭を撫でていったように。 ]
[ 或いはその風は、赤いドレスを身にまとった、遠い教え子の身にも届いたかもしれない。** ]
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