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...馬鹿、こういう時、家族に礼なんかいらん。
[ 慌てたように立ち上がり、背を向けながら言い残した、ぶっきらぼうな言葉の声音は、ひどく柔らかかった** ]
― 旗艦ヴァンダーファルケ:少し前 ―
…、ふむ。純情、か。
そうかも知れんな。
[タクマの皇帝並びに扶翼官への評>>256に、男は微かに笑って頷いた]
どだい、理想家というものは純情なものだ。
一途な理想がなければ、陽の沈まない国など、
ああも無茶な理想を掲げはしない。
とはいえ、まったく……
あれも本気だったのだろうなあ。
[苦笑して示すのは、先の扶翼官の行動>>255、それに対応した皇帝陛下のあの招きだ。]
無茶をなさる。
[そこに篭められる響きは、決して悪感情を伴うものではない。
喩えるなら、少しやんちゃな子どもにでも向けるかのような、どこか微笑ましさを伴う響きで。]
理想家には理想の先を見せねばならん…、か。
ったく、この年には荷の重い話だ。純情なぞ、な。
[冗談めかして、こちらも同じく崩した口調で軽く笑う。
ひらりと手を振ると、返る敬礼ではなく一礼>>257に笑みを深めて、養い親の顔を見せる片腕の背を見送った*]
― 旗艦ヴァンダーファルケにて ―
……ウェルシュ?
[現れた彼は、随分と具合が悪そうだった>>292
兵に付き添われてきた様子に、驚きを浮かべ思わず立ち上がる。
傍らに歩み寄り、まずは大事に座らせたが、]
悪いなら呼びはしなかったものを──…
[自分から向かった、と。
苦い表情で告げて、少し久しぶりに見る若者の顔を見た。
手紙の遣り取りはしていても、顔を合わせるのは久しぶりだ。
先のストンプ候の葬儀以来ではなかろうか。一瞬のうちに、そんな物思いが脳裏を過ぎる。]
痛むのか。…ああ、無理はしなくていい。
楽にしていなさい。
[殴られるとの予想に反して、掛けられたのは気遣いの声だった。
おじさんと呼ばれた時と同じ口調が、つい出ている。]
まったく…。……お前も無茶をする。
[ただ。落ち着いたその後に向けた顔は難しい顔だった。
いかめしい顔がじっと、若きストンプ候へと向けられる。]
済んでいなくても、ここまでだ。
もう充分に分かったろうが、ここは戦場だ。
軍人が、互いに命を賭け己の守るべきものの為に戦う場所だ。
戦場に、軍人以外の者の居場所はない。
…いいか。もしその「場所」があるとしたら、無理に作り出さねばならないものだ。お前を守るために、幾人もがその力を割かねば場所は出来ん。
───時には、お前を守る為に誰かが死ぬ。
戦場とはそうした場所だ。
[見てきたろうと、問う視線は逸れることなく。]
だが…、な。
だが、俺たちはただ殺しあっているんじゃない。
その向こうに…その先にあるものを求めるために戦うんだ。
戦争は、ただ戦って終わりじゃない。その先がある。
だから俺たちが戦って得た結果を、きちんと受け取って、
その先に繋げていく人間が必ず必要になる──…
俺はウェルシュに、そうあって欲しい。
これは戦場にある俺たちではなく、ウェルシュにしか出来ないことだ。
────頼む。俺を戦場の外から助けてくれ。
俺は必ずこの戦いを終わらせてみせよう。
皇帝にウルケルの旗の折れぬところを見せてやろう。
そしてその後に、和平の旗を高く掲げるために。
お前の力を貸してくれ、ウェルシュ。
…───いずれ、グロル海峡は開く。
[それはかつて、男がアンディーヴ卿と交わした言葉。
そしてまた、ファミルがウェルシュへと遺した言葉でもあり]
開かざるをえん。
既に波はやって来た。この上閉ざしては、波に逆らい、やがて防波堤ごと押し流されてしまうだろう。故に海峡の開放は行われねばならん。
だが、「上手く」開かねばならん。
…今のカルボナードにそれが出来るかは、正直、危うい。
もしも戦いの勝利に驕り、帝国に無理を突きつければ、戦いは再び、次こそはウルケルが滅びるまで徹底して行われるだろう。それだけは避けねばならん。……避ける、為の手を尽くす。
お前さんには、その手助けを頼みたいのだ。
[どうだ?と。問いかける瞳の色は真剣で、その内容も子どもに対するではなく、一人前の大人として語りかけるもの。見交わす瞳の色に納得の色が見えれば、少し視線を和らげて。]
───アンディーヴ卿を知っているか?
[問う。ファミルの叔父であるアンディーヴ卿>>1:662、もしも知らぬと返れば彼についての話を簡単にして>>3:248]
今もファミル・アンディーヴの離反に連座していなければ、カルボナードにおいでだろう。彼と連絡を取ってみてくれ。
俺が見るところ、数少ないまともな政治家だ。
[そう端的な人物評を置き、]
なあ。これも戦争のうちだぞ、ウェルシュ・ストンプ。
貴君の健闘と勝利を願う──…
… 頼んだぞ。
[とん。と、大きな掌を彼の肩の上へと*置いた*]
―第三艦隊 水雷母艦アストラ―
[拍子抜けしたように笑われてしまって>>217。
自分はそんなに変なことを言っただろうか…と、真顔で首を傾げる羽目に陥ったロー・シェンである。]
…そうか。
それならばいい。
余計な心配だったようだ。
[存外と逞しい素振りのウェルシュへ顎を引く。
ウルズから話聞いていた幼い弟のイメージが土台にあるせいか、どうにも彼の人物眼を見誤っていたようだ。]
[叶わぬ願いは…
昨日もあって、
今日もあって、
――――明日もある。
霧雨はいずれ止んでも。
戦続く以上、これは止まない。
目を伏せるウェルシュ>>218を、その悔恨を、
ロー・シェンは黙って視界に写しゆく。]
[戦争なんて…と、ついでの冗談のように続けられた言葉>>219には]
ウルケルが止めれば、止まろうさ。
まあ、…そうならないから今がある訳だが。
[別に帝国は、戦争が目的なのではない。
――理解が得られない場合に一時的な武を以って、理想を成そうとしているのは確かだが。帝国に対し平和的に海を開いた国にはそれに相応しい対応をしている。
ウルケルが武をもって抗しているのも、両軍対決という此の事態を担う一端だ。
片方だけで戦争は出来ない。
抗する利を、ロー・シェンは見ていない。
だが抗する心を、ロー・シェンは解する。
だからひとつの区切りの為に。
此の戦いの路を進むのだと、決めている。]
なに。地固めがおれの癖でな。
[言うべき相手、と返すウェルシュ>>220には、
薄い笑みを浮かべて――其れ以上を応えない。
彼が思い描いているであろう其の相手に
…言う必要などない、と思っているからだ。]
(しかしまあ、)
[どうにもおっさんくさかったな、我ながら。
…―――とは、内心に過ぎた苦笑だ
自分より年若いとはいえ、相手は立派な青年である。
もし年寄りの余計なお節介と指摘されれば、肩を竦めるしかない状況だった。
彼の言うとおり>>221、自分がやるべきことは
まだまだいくつもある。
ウルズの弟だから――…と。
つい、妙な感情が湧いた。
…。それだけだ。]
[扶翼官が来訪すると、場を譲るようにロー・シェンは身を壁に寄せ、
邪魔にならぬよう黙して傍に控えていた。
扶翼官とストンプ候との間で交わされた会話の中身も、
ウェルシュたちを見送る苛烈な眼差しや物言い>>298も。
すべて、見届けた。口を挟むことはない。
帝国側の人間としては、首肯する内容であったからだ。]
[扶翼官>>299から、帰還の命と、その仔細――ファミルと戦没者の慰霊祭――を聞かされた。
ファミルの死については、この業務連絡で初めて耳にしたからだ。
シコン領主、ファミル・アンティーヴ。
…彼女がまだ領主で無かった頃を、ロー・シェンも知っている。
まだ水雷艇乗りだったその頃。
軍務で移動中に偶然守ったアンティーヴの商団>>294に、かの女性が乗っていた。
護衛していた艦には皇太孫も乗船しており。ファミルの隣にいると、妙に彼に年相応の子供らしい微笑ましさが感じられて――…祖国を滅ぼした皇帝の孫に対し、微笑ましいと感じた自分自身に、なんとも微妙な気分に陥ったものだ。
まだ、気持ちの整理が付ききっていない頃だった。
複雑もやっとした表情を浮かべているところを、ファミルには見られてしまって。少しだけ、会話をした記憶がある。年の割りに落ち着きのあった彼女は、人の話を聞くのが上手かった。]
[帝国に付くという選択をしたのならば…また会うこともあるかと思ったが。
人の命は、かくも駆け足で去っていってしまうものらしい。]
…、扶翼官殿。少しだけお時間をよろしいか。
[用件は済んだと、そのまま去ろうとするルートヴィヒへ。
今度は此方から声を掛ける。
――まずは先程のアイグル少佐の件について礼を述べた。]
少佐の母君への御配慮、有難く。
母君のことはよくよく気に掛けておりましたので、
少佐も喜ぶでしょう。
[それから、少し間があって。
――おもむろに懐に手を入れたロー・シェンは、いちまいの金属片を取り出した。
ルートヴィヒの視界に入るように、少し掲げて摘んだ。
預かりものドッグタグ>>2:440が、日に焼けた指先の向こうで、チェーンに合わせて揺れている。]
これは…おれの部下から預かったものです。
さきの会戦で、潔く戦い、散りました。
あなたに渡して欲しいと、頼まれたのだ。
ミリエル・クラリス=エマニエル
……。この名を、ご存知か?
[扶翼官の掌の上に金属片をそっと置く。
あの面差しの名残を惜しむように、もう一度、刻まれた名の綴りを目でなぞった**]
ゲオルグおじさん…
[>>331 久振りに見たおじさんの顔は、この激戦のなかでも、疲れの色がまだ見えないように映った。いや、本当は数多くの死を目の当たりにしているが、その悲しみを押し殺しているだけかもしれないが。]
大丈夫だよ、このくらい。
[いつものように、ハグはしない。
その代わり、汗を浮かべたままの様子で首を振り、強がりを見せた。
>>333>>334 やがて、心配するような口調のまま、窘められる。]
……まだ僕はなにも出来ていない。
でも……
皆の邪魔になるようなら、帰るというのが約束だったからね。これ以上はいられないや。
[そう弱々しく言って、小さく、]
ごめんね。
[呟いた。]
[人はあるべきところに収まり、戦わねばならない。
ウェルシュは領主であり、軍人ではない。……領主なんて望んでなったわけでもないのだが。
それでも、姉も父もいない今、ストンプの領主を代わりに務められる者は他にはない。
自分がやるしかないのだ。]
うん……
そうだね、帝国の国勢を正しく知らないまま、カルボナードは帝国の欲求を跳ね付けたのかもしれないね。
[カルボナードが海峡の開放に当たり、突きつけた要求は帝国ですら払えないほどの、莫大な資金であったという。ゲオルグの戦斧だけを拠り所とするには、随分と横暴な態度のように思えた。]
分かった……
カルボナードに、行ってくるよ。
[今まで領主として、カルボナードになにか働きかけたことはない。未だに帝国から明瞭な回答は得られていない。
ストンプだけの説得だけではどこまで通用するか、怪しいところであった。だから、]
あと他の領主にも会ってきて……
力を得られないか、掛け合ってくるよ。
声が大きくなれば、カルボナードだって無視はできないと思うよ。
[そのように提案してみた。
>>338 アンディーヴ卿に尋ねられれば、知らないと首を振り。人物評を聞けば、]
アンディーヴ卿か……
カルボナードへ行って見たら会ってみるよ。ありがとう。
[頷き、御礼を告げた。]
[肩に手を置かれ、ウェルシュは彼の方を見上げ。強い炎を抱いた双眸を真っ直ぐ見つめて、告げる。]
ゲオルグおじさんも………
これからまた戦わねばならないのかもしれないし。
辛い状況も沢山あると思うけど、
……この戦いをウルケル中の国民が待っているんだ。
戦って、
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