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[俺は衣服や武器の点検をしながら、片目に戦舞台を見やる。
お互いに、次を考えない様な激しい乱舞。
まるで唯喰らいあい散らしあう程に激しく美しく求め合う華の狂い咲き。
・・・アレのどっちかとやんのかよ・・・
どうやら狩衣も見るだけでも明らかにヤバいのは再認識できるし。
なあ、あのクソごつい雷獣は何者だよ。
うちの組でもあそこまでガタイが良くてヤバい奴は見たことないぞ。
従華であるナネッテ姉さんと、あの軍人さんのどちらもヤバい位に雄々しくて激しい。
というかナネッテ姉さん怖いんだよ!
襟首を締め上げてる最中のレンに、大丈夫か、と言いたげな視線を送って、手を離したが]
[やがて、最後の戦いに臨む二華の乱舞が収まる。
桜を制する、雷獣の猛々しい花弁が大地に屹立する]
…………二人とも……。
[俺達を見送る、紺野と、そして氷華の表情をみて]
ああっ!行って来る。
[銃は再び紅蓮の赤さを取り戻して、上着をバサりと着込んで。
そう、絶対に勝って来ると言い聞かせて。
俺は銃を持たない方の手で、グ、と拳を握って見せた*]
(いますぐ戻せ、とは言わぬのだな)
[ ぐいぐいと締め上げられつつ>>7花神は笑う。
王華の選に勝ち残らねば戻れぬという思い込みは(騙したのではない、と主張する)解消され、戻そうとすれば戻せるのだ、と、理解したにも関わらず、ハルトは、この選を戦い続けるつもりでいる ]
まったく、面白い...
[ 小さな呟きは、戦舞台の決着に紛れたか ]
[呻き声を上げ小さく身じろぐナネッテ>>+8に、ガートルートはそっと安堵の息を吐く。
彼女の目の前にしゃがみ込んで、右手を差し出した。]
おしまい、だ。
立てるか?
[あっちも済んだみたいだし。
ちらり、視線を対角で争っていた二人>>4>>+18に向けて。
大人しく、差し出した手が握られるのを待っている。*]
[は、は、と、上がった息を抑えつつ。
見守る相手は、暫くして、酷く楽しそうに笑う。>>+18
負けた、と言いつつも、その纏う空気は先までと比べ、ずっと軽い。
満足した、とはいうものの。
流石は戦神。
とても、敵うものではない。]
ありがたきお言葉、頂戴いたしました。
[右の拳を胸に置き、深く腰を折った礼は、戦の中に身を置く者としてはごく自然と現れたものだった。]
終わったようだな。
[ 戦舞台の決着がついた事を確かめると、花神はひとつ瞬いて ]
闇桜のに、過日の返礼が出来ぬは、少々心残りだが、雷華のも相手にとって不足無し。
[ 言って、見送ろうとする氷華とリリを振り返る ]
其方等にも、真の花の舞見せてやろうぞ。
[ 氷に阻まれ、技を限られた時とは違う、と、強がるように、或いは、技を阻んだ氷華の力を褒めるように、そう告げた ]
[首を巡らし、視界にとらえた主も、どうやら勝敗は決したらしい。
その見慣れぬ姿には、やや驚きの表情を見せるものの、纏う空気が変わらなければ、別段気に留めることも無い。
元々角を持つ、人ならざる方だ。
今更気にする事でもない。
戦い終えた女性へと、手を差し出す様子を遠巻きに眺め、大人しく“マテ”をしている構えである。
そうする内に、別の視線を感じた気がした。
再度視線を巡らせれば、次の対戦相手…
蓮華の主従が目に留まった。*]
いや、
[手を握って、ゆっくりとふらつきながら起き上がるその上体>>+19を、後ろから狐のような柔らかな尾が支えた。
そのまま己の方へ引き寄せると、予告もなく彼女を抱き上げる。緋と金の混じる尾と右腕で支えながら、ひょこひょこと対角の二人に向かって歩き出す。]
壁は登りきったさ。
降りるのに失敗しただけで、な。
[カラカラと笑い、彼女を主の元へ。歩きにくそうに、時折片足を引き摺って。]
なァ、『直ぐに手折れる花はつまらない』って、どういう意味だと思う?
[その問いは、ナネッテにはどんな意味に聞こえたか。
男は彼女を担いだまま、あの蒼月に対峙して、どうにか無事らしい青年>>13を視界に収め、ゆるやかに笑いかける。
答えは敢えて待たなかった。]
折れない花が欲しいってのは。
よく分かんねえけど…俺には『さみしい』って聞こえた。…あとはアンタが教えてやって。
[彼奴の
どこで盗み聞いたか、単に知っていただけか。くつくつと喉を鳴らして、ナネッテを蒼月の前へ降ろしてやった。*]
[ 眼下で、こちらを見上げる雷華の僕>>13に、笑みを贈り ]
[ 必ず勝て、という氷華の声も薄く笑っただけで答えは口にせず、錫杖をひとつ振る ]
リーン...
[ 長く尾を引く蓮鈴の音と共に、花神と従華を乗せた白蓮の花弁が、ゆっくりと、本当に、ゆっくりと、戦舞台へと舞い降りて往く** ]
[桜月が馳走になった、とは、おそらく武器がこちらの血を吸ったことを示すのだろう、とは何となく察しがついた。>>+20
そのような表現をする者が、いないわけでは無い。
しかし、当然のように、比喩である。
この場合も比喩であると受け取った男は、それは良かった、などと冗談で返すが、果たして。
与えられた激励>>+21には、再度頭を下げたのであった。*]
[いつも通りに笑うレンの口元。少し笑ってるコイツの考える事。ねえ。
…此処まで来て降りるかよ、バカ]
いこう、レン。
お前の、王華になりたい気持ちと心が本物なら。
従華の俺が、それを手伝うから。
[隣のレンに俺はそう行って、チャキ、としっかり赤銃を握り締める]
[やがて俺達と見えるのは荒く激しい雷獣の主従華
ぶつかる前から戦意と闘志を思わせる華の息吹を感じる]
俺がレンの従華だ。
いちばん高く眩しくお前が咲けるとこまで。
全力で咲いていけ。
そこにいく道は全部、俺が照らしてやるから。
[白蓮の花弁がゆっくりと戦舞台へと降り立っていく。
耳に慣れた蓮鈴の音は階段の先まで貴く響いて
冬に閉ざされようが、夜に隠されようが、雷に貫かれようが
それでも咲き誇る場所まで、あとはコイツを連れてくだけだ**]
ルート。
[愛しの従華を受け取って、蒼月はどうしたか。
ともあれ緋色の獣は傍に立つ銀髪の青年に向き直った。
さり気無く右の手のひらを宛てがった右目付近は、離す頃には剥がれた皮膚は戻り、罅を残すのみである。
さすがに肘から下が殆ど緋色の鱗と黒い爪の剥き出しになった左腕は、隠しおおせもしないだろうが。]
良くやった。
[無事な右手でその銀の髪を撫でる。
それから、擦り切れた陣羽織ですっぽりと隠すように覆った。]
充電しなきゃな。
[頭を抱き寄せて、額をごりごりと押し付ける。
俺が、なんだけど。小さな呟きは、青年にだけは届いたろう。**]
[ルート、と名を呼ばれ、男はさっと視線を戻す>>20。]
主。
[ぱっと輝いた表情は、獲物を取ってきて、褒めて褒めてと尾を振る犬に通じたところがあるかもしれない。
男にしては、極めて珍しい表情である。
期待通りの言葉をもらえば、それだけで満足してしまった。
撫でてくれる、厚く大きな手が心地よく、自ら擦り寄る素振りすら見せて。]
[被せられた陣羽織の内側、額を合わせてつぶやく言葉には、小さく笑って見せて。
そっと伸ばした左の手、指先で主の右の頬へと触れる。
左手の異変にも、現れた尾にも、当然のように気づいていた。]
お疲れ様でございました。
[そっと囁くねぎらいの言葉。
充電、なんていうけれど、己は与えられるばかりで何も返せない。
せめて、貴方の牙であれと、己に課してはみたものの。
やはり、人ならざるものを相手取るのは、生半可なことではないのだ。
ふと上げた眼差しが、金色のそれと出会い。]
…参りましょう。
次の、戦場へ。
[己自身への鼓舞も込め、そっと囁く。]
貴方の牙は、まだまだ鋭さを残しております。
[与えられた祝福と信頼に、見合うだけの成果を。
それは、最強を示す玉座によってのみ、達成される。
覆われていた布から解放され、振り返るは蓮華の主従。
見やる眼差しは鋭く光る。]
我が名はルートヴィヒ・ヴォルフガング
主より賜りし名と共に、戦場を駆ける雷華が末席
そして、長たるガートルートの眷属である
[高らかな宣誓と主に、サーベルを引き抜く。
既に先の戦いで手傷は多数に負っている、しかし身の内に燻る高揚感は、男の闘気を奮い立たせて余りある。
銀の刃がギラリと輝いて。]
推して、参る!
[靴底で大地を捉え、強く蹴り、銀の獣は飛び出した*]
─ 回想・桜纏う二人 ─
[はしゃいでしまった、そう言って笑んだ魔神>>+27に、男は満足げに頷く。相手の表情が晴れがましく見えるのは、きっと気のせいでは無いだろう。]
言ったろ、俺のルートは強いって。
[こちらも笑い返して、短い邂逅を終える。
ナネッテの小さな激励と、そっと押される腕>>+25。眩しそうにその姿を見詰めて、未だヒトの形を保つ右手ですい、と彼女の片手を掬い上げた。]
有難う。
アンタが彼奴の従華じゃなくて、ルートがこの世に存在してなかったら。
俺が惚れてたのはアンタだったかもな、ナネッテ・ナイトレイ。
[爪の先に軽い口付け。
にんまりと笑って、何処かから非難の声が飛ぶ前にさっさと背を向ける。
近くで待機している青年の方へ向かい、しかし声を掛ける前に一度だけ振り向いた。
遠ざかる青い狩衣に向かって、子供のような笑みを。]
──
楽しかったな、また
[呼んだのは、音にするのが初めての彼の名。漏れ聞こえた会話>>+29に、喉に引っ掛かっていた小骨が取れたような心持ちで。
背を向けた男は、己の従華たる青年の方へ今度こそ歩み寄った。*]
[褒めてと強請る仔犬のような青年の様子に、自然頬が緩む。
視線を遮った陣羽織の中で額を擦り寄せると、頬を労うみたいに撫でられる。擽ったさに少し笑って、それから長い尾を彼に巻き付け小さくまじないを唱えた。]
……《
[鱗が剥き出しの左手で、とん、と青年の心臓の上に触れる。
肉体の破損を防ぐ守りの護符だ。
蒼月から受けた傷を癒すには足りないかもしれないが、この後受けるダメージを軽減するのには役に立つ。
やがて、参りましょう、と鼓舞する声>>23。
布の内で貰った『不意打ち』に目を瞬いていたが、軽く頷き羽織りなおす。雷華の象徴が咲き乱れる、その陣羽織を。]
超絶眠ィが仕方無い。もうひと踏ん張りするかね。
[大きく伸びをして、元の金属塊へと戻った戦鎚を手の中で弄ぶ。
振り返った視界に、ゆっくりとこちらへ降り立つ白蓮の花>>19。対するのは、あの氷華を破った蓮魔の従華、相手にとって不足は無し。]
まァ、そういう訳だ。
ひとつ宜しく。
[従華たる銀狼の力強い名乗りに>>24充てられたように獰猛な笑みを浮かべた。
尾が強く地面を打つ。手の中で脈打つように熱を放つ黒鉄の塊が、再び解き放たれた姿を見せつつあった。**]
[ 王華になりたい心が本物であれば、と、ハルトは言う>>18 ]
私は嘘は言わぬよ。
[ その言葉に、花神はそれまでよりもきっぱりとした声を返した ]
我が道を照らし、我を照らせ、我が
我は花神、陽光浴びて花開く者なれば。
[ リーン、と、蓮鈴が鳴り、花の香がハルトの身を包む。先に施した水気の護りに重ねるは、花の護り。
緋の獣、獣の王たる雷華によって傷を受けずに戦うことは不可能なれど、その傷を少しでも速く回復へと導くためのもの。
同時、聖蓮の主従を乗せた花弁は戦舞台の上にと降りる ]
[ 擦れ違いに戦舞台を降りる闇桜の魔の浮かべる笑みには、ただ目を細め ]
ハルト、私とお前は、文字通りの『一蓮托生』
...陽光遮られぬ高みまで、共に往こうぞ。
[ 花のように笑って、花神は戦舞台へと足を踏み入れた ]
[ 対峙するは、銀の獣。鋭く強き雷華の牙。
誇らしげな名乗りに>>24花神は微笑む ]
我は『蓮魔』、この地に
リーーン
[ 蓮鈴が鳴る ]
[そう、一蓮托生、高く貴く、咲き誇る場所まで。
俺が対峙するのは最後の四君子、獰猛に笑む赤き雷獣]
俺が聖蓮の従華、ミズハシ ハルトだ!
わりぃけど、最初から全力で行かせてもらうぜ。
レンの敵は、俺がぶちぬいてやる!
[蓮鈴が鳴る、戦いが始まる、その音色と同時に
俺もまた、戦舞台の対岸で動き出した。最後の戦いだ]
ミズハシハルト、な。俺に勝てたら覚えてろう。
──いいぜ、威勢がいいのは嫌いじゃねえ。やれるモンなら、
[再び無骨な姿を取り戻した戦鎚を、紅い稲妻が舐める。バヂ、と一際大きな閃光が舞った。
その瞬間。]
我は在る 長きに渡る栄華の中に
我は在る 四華舞う選儀の中に
数多の相を征き 数多の唄を聞く
我は知る 新たな唄の誕生を
我征かん 新たな唄を迎えに
**
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