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[やがて、充分に焦らした自覚のあるだろう麗しの眼差しが振り向けられた。]
迎えに?
城主自ら とは。
[返す声は、いつもながら想いと裏腹に冷静だ。]
お手煩わせて申し訳ありません。
[謝罪の言葉が、指先の接触にわずかに詰まる。]
あなたの望むままに ──
[帰還を誘われ、あるいはその先に待つものに同意を与え、目を伏せる。
撫でられる先から氷の翼がとろりと融けた。
それは水ならぬ粘質の糸をひいて、ユベールの借り物の指に絡む。
そのまま身体も、失せてしまおう。**]
麗しく強き御方。
貴女といつか茶会の席を共にできることを楽しみにしている。
御名をいただいても?
[問いかけるころには、紅の翼はいくらか色が薄れている。]
[指先に絡む濡れた冷たさに、蕩けるような吐息零す。>>61
甘い薔薇の香がふわりと広がった。
弟が溶けて流れた雫を、絡まり伸びた茨の蔓が受け止める。]
では、そろそろ私も失礼するよ。
貴女の佳き人と、この"彼"によろしく。
[指先で差し招けば、蜜を湛えた蕾を次々と膨らませながら、伸びた蔓がアーチを作る。
一歩踏み出した、と思えば姿が二重にぶれて、よく似た顔の男が歩み出ていった。
半ば透き通ったその姿も、野茨のアーチを潜れば、もろともに滲むように消え失せ、後には"間借りされた"男が、いささか疲れた顔で浮かぶのみ。
翼の色は、金に戻っていた。*]
あれは、戦場でこそ最も強く美しく輝く剣だ。
そうだな、ここに共に呼ばれなかったのは、あるいはそのせいかもしれん。
[ 翼駆る戦いは、胸踊る経験ではあったが、あの戦の申し子の本気の戦舞を引き出すには、まだ足りない。
この男達にみせるなら、本物の戦場で、それがいい ]
きっと本当の...いや、戦場にしか居ないお前達に逢う方が、アレも喜ぶだろう。
[ 道が繋がった、と、そう感じた。
それは、オズワルドと再会を約したことがきっかけなのか、それとも、帰還を待つ相手へと、心が先に向かったせいか ]
この薬は良く効くぞ?
[ 色々な意味で、と、笑って、ばさりと羽ばたき身を翻す。高く、高く、空を超えるほどに高く。高度を上げれば氷の翼は解けて蒼い炎と代わり、男の身を包み込む ]
次に会う時は、土産にしてやる...!
[ 相手が迷惑と思うことは百も承知で、最後にそう声を投げつけて、人の姿をした狼は、炎そのものとなって蒼穹の中に消えていく ]
私は、ジル・フィオレンティーナ=アーヘンバッハ。
――あるいは霞草と。
[野茨に応ずるようにか、
かつて冠された花の名を共に名乗り…
紅が薄れてゆく様を見守った]
…、ん。さようなら、野茨公。
縁が巡れば――またいつか、どこかで。
[蔓で作られたアーチを潜る…もうひとりのギィに
ばいばい。と小さく手を振る。
名残のような甘い薔薇の香は、次第に中空に溶けていった]
御婦人を守るのは騎士の役目ですから。
[ 若干険しさが成りを潜めたギィの謝意を示す言葉に>>28そう応じて、微笑む。
正確には、自分の身分は騎士ではないけれど、騎士道精神を持てと散々に教えられてきた身だ、少しばかりの見栄は許してもらおう ]
それじゃ...
[ ジルにも笑顔を向けて、離れようとした時、ふいに、ギィの様子がおかしくなる ]
え...おい?
[ まさに別人になったかのような豹変ぶりに、対応しきれず目を丸くしていたが、手は腰の剣の柄に自然にかかっていた。
剣が具現化していることには、今、気づいたのだが ]
.........
[ 正体不明の存在にもジルは臆せず対峙し、堂々と応答している。これなら自分の出番は無いか、と暫し黙って成り行きを見守った ]
どうやら、貴女も、これで帰れそうだな。よかった。
[ そうして、道しるべと言われた花を手にしたジルに、安堵の笑みを向ける ]
ジル、貴女に会えて、嬉しかった。
俺は、もしかすると...誰かに名を呼んでもらうために、ここに来たのかもしれない。
[ 死して後も、現世で名を呼んでくれる人たちは居た。けれど、誰にも、答えることは出来ず、手を差し伸べることも叶わず、長い時の間に、男の魂の奥底は、知らず知らずのうち軋んで痛みを覚えていたから ]
おかげで、きっと、まだ、守ってやれる。
[ 死せる魂の持つ、ほんの僅かの力、けれど、約束したから、最後まで見届け、守り続けると...それを果たす力を、花の乙女がくれたのだ、と、幽霊は笑う ]
どうか、貴女の
[ 琥珀の羽根がゆっくりと男の身を繭のように包む、それはだんだんと小さくなって、小指の先程の琥珀そのものとなって、最後にジルの手のひらに転がった。
そこから人の気配はもうしない。ただ琥珀に封じ込められた小さな種からは、微かに遠い草原の香りが感じられたかもしれない** ]
やれやれ。
帰る時もまさに炎ってやつだったな。
[あっという間に消えていったあたりを眺めていれば、なにかが光を反射しながら舞い落ちてくる。
手を伸ばしてつかみ取れば、それは淡い蒼に透ける氷の羽根だった。
触れていても溶ける様子のないそれを、陽の光に透かしてみる。]
珍しいものを置いて行ったな。
あいつに見せれば喜ぶか。
[何人かの顔を思い浮かべながら、羽根をハルバードの房飾りに括りつける。
風に揺れるその煌きを見る度、きっとあの蒼い髪を思い出すだろう。]*
[ジルと共にやってきた男が、琥珀に変じたのには軽く目を瞠る。
だが、そんなこともあるだろうと納得した。
己の身体を通して人外の業を行使された今なら、大概のことは呑み込める。]
帰り道のエスコートは、私が。
[ジルに手を差し出し、身体を寄せる。]
それと、
私があれに乗っ取られていたというのは、
ジークにもゾフィにも秘密にしておいて欲しい。
頼むよ、ジル。
[親しみ込めてそう呼びかけ、ウインクひとつしてみせた。*]
@30分なので、改めまして、ご挨拶
年末年始の忙しい時期に、各方面からご参加くださり、ありがとうございます。
例年以上にご自由にどうぞな設定で、ミニゲーム等のおもてなしもできずに失礼しました。
薔薇の下国の潤沢な表情差分を活用しての、熱血村やペア村を今年も企画してゆきたいと思っています。
スケジュール調整できるだけ歩み寄りますので、是非、ご参加ください。
皆あっての村だからね♪
[気がつくと空を見上げていた。宙へ翳した右手は何かを握るような形に指を曲げ、空気だけを掴んでいる。
固い地面に手を降ろす、滑り触れないなんてことは起きるわけもない。
鼻腔を擽る自然の匂いには懐かしさもあった。しかし寝転がったまま巡らせた視線が捉えるのは、捨てたあの村の風景ではなくて。
何故此処にいるのかは分からなくとも、これは現実だということは理解出来た。]
ふぁーあ……
[起き上がり欠伸一つ。涙を拭いながらすぐ傍の我が家へと足を進めれば見えた後ろ姿>>58に口元が緩む。
閉じる最中のドアを抑え、続く形で中へと戻り。思いっきり抱きついて名前を呼んだ。
空も飛べないし獣は怖いけれど。あの日逃げ出した僕たちはまだ、生きている。
今日も何気ない話をして二人で過ごそう──例えば、変な夢の話とか。**]
貴方が私を守ろうとしてくれた。
守る力は、貴方の手のなかにあるよ。
今でも力強く。
[彼の背景は知らない。
ただ心が感じるままに、言葉を運ぶ。
幽霊となった彼が――…
幽霊となってまで、為したかったことを応援する気持ちで]
だから、…うん。
いってらっしゃい。
[手のひらに転がった琥珀を、大事にだいじに包み込む。
あたたかく爽やかな息吹を感じるそれを握っていると、
なんだか不思議な力が湧いてくる気がした*]
さてと。
おれたちも帰るか。
[飾りの羽根が一つ増えたハルバードを軽く一振りして、両手で真一文字に構える。
神経研ぎすませば、響く場所がいくつか掴めそうだ。]
ヴォルフ。
もっかい乗せろよ。
おまえの足が要る。
[この場合は翼だろうか。
騎乗の速度があれば、いける気がした。]
[黒狼の背に跨り、ハルバードを目の高さに構えたまま走らせる。
風が両脇を吹き抜けていくにつれて、雑念を振り捨てて心がシンプルになっていく。]
おれたちが、いるべき場所へ、帰る。
[言葉区切って声に出すたび、意識がぴんと張る。
最後の音が風に流される間際、それが、見えた。]
そこだっ!
[真横に薙ぎ払うハルバードに、確かに手ごたえがある。
ばさりと音さえ聞こえた気もした。
空に亀裂が走り、どこかへ続く路が口を開く。
そこへ、ヴォルフと共に迷うことなく飛び込んでいった。]*
─ 後日 ─
[つつがなく新年の祝いを終え、
皇帝はいつものように玉座を離れて飛び回っていた。
そんなある日、
ようやく見つけたという顔の伝令から報せを受け取った皇帝は、側に控える腹心に、にやりと笑いかける。
牙剥くような、いつもの笑みだった。]
そろそろ、おまえに次の戦を喰わせてやる。
期待してろよ。
[そう言って軽く振り回したハルバードには、いつまでも溶けない氷の羽根が煌いていた。]*
[オズワルドと共に駆ける、その時間が好きだ。
何もかもを忘れて、それでいて、あの日からのすべてを伴って走り続ける。
それは人の姿であれ、魔獣の生であれ、変わらない。
今も、獰猛で精悍な笑みを浮かべる飼い主の傍らに侍り、同じ光景を見る。
この一年もまた、血の熱くなるものであることを疑わなかった。*]
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