情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
ええ……
ありがとう、ございます。
ずっと。
待っていました……
[さっと目尻をハンカチで拭い、咳払いを。
オクタヴィアに絵を見せにいくマリエッタの背中から視線を戻す]
さ、今度こそパーティですよ!
お嬢様の歓迎パーティです!
[パンパン、と両手を打ち鳴らすと、
四方八方で喚いていた楽器たちが整列し、
ハーモニーを奏でだす。
食器もおりこうを決め込んで、
カーテンも、空調も、みんなみんな。]
[マリエッタが掲げた鉛筆画を見る前に、それまで手に持っていた紅茶を机に置き、少し緊張した面持ちで姿勢を正した]
――……
[しばらく黙ったまま、まじまじと絵を見つめる。
筆運びの一筋一筋を確かめるように細部に視線を走らせ、また少し顔を離して全体を捉えようとする]
――有難うございます。
そうね、そう、あなたはそんな人だった。
[喉を詰まらせるように引き絞られた声が小さく漏れる。
張りつめた息を細く吐いて]
まさか、こんな気持ちになるなんて期待してなかった、本当にまた彼女に会えたみたい。
[そう言って、勝手に笑顔になろうとする口元を片手で抑えて少し俯くように表情を隠した]
[ゆっくりと、じっくりと絵を見るオクタヴィア>>46に、背中に汗が流れるような緊張が走る。
もしかして。
もしかして、お嬢様とは一人でなかったりして?
それぞれの心の中にいる人物で、一つの外見には集約できなかったりして?
そんなわけのわからない不安を感じていると。
ありがとう、と聞こえた。]
……あ。
[自分の声も、緊張でかすれる。]
よ、よかった。
あの。あの、それ。よかったら、受け取って、ください。
[表情を隠すオクタヴィアに、それだけ告げる。
そこでベネディクトが両手を叩く音が聞こえて振り返る>>45。]
はは、お嬢様のおうちなのに、歓迎パーティだ。
[そう言って、音楽に合わせて、くるりん、と、自分も躍りだす。]
……これ、本当に頂いても良いの?
[すこし戸惑いながらも、差し出された絵を大切そうにそっと受け取る]
本当にありがとう。
ねえベネディクトさん、マリエッタさんが書いてくださった絵を、この屋敷のどこかに飾らせて貰っても構わないでしょうか?
そうしたら私、また「お嬢様に会いに」来られるから。
お嬢様の記憶は、ここにおいておきたいんです。
[踊りだすマリエッタの背>>48に感謝の言葉を重ねながら、パーティーの指揮を執るベネディクト>>45に近づいて問いかけた]
……また、こうやって、
あなたに触れることができるなんて。
[手に取り、前に出る。
そして、
音に乗って二人で舞い始めた]
なんと……
よろしいのですか!
[オクタヴィアの提案に、一も二もなく頷いて。
ぱちんと指を鳴らせば、ストンと手の内に空の額がやってくる]
ええ、ぜひ!
そしてまた、いつでも遊びに来てくださいね。
私たちだけでは、支えられない。
あなたたちの……
生者の思い出あってこその……
お嬢様のお屋敷、なのです。
あはは、楽しそー。
[踊り出したマリエッタをみて、
自分もボードゲームの駒と踊りだす]
シルキーさんもおどろ!
[踊っていると、オクタヴィアとベネディクトが何やら話していて>>49,>>52、私の絵が何か…と気になっていると、額に絵が飾られるらしい!?
慌てて駈けて行って、それはちょっと、大げさでは、と言おうとしたものの。]
思い出のための。
…わたしたちの。
[そこにベネディクトが含まれていないような言い方に、違和感を覚える。
でも今更、小さな違和感など気にしてはいられない。
自分の絵が。
誰かの幸せになるということ。
誰かの役にたつということ。
これはもう、自分が“絵で成功した”と言える例じゃないか、と。
賞をとること、褒められること。
そんなことよりも、ずっと――――]
ふへへ
私も、また、見に来ますね。
そのたびに、絶対上手になって、いつか、中世貴族の肖像画みたいな、立派なお嬢様を、描かせていただきます!
[変な笑い声をもらしながら、“また”を、絵に誓った。*]
[駒と踊っていると、
一人うまく踊れずに転がっていったものがあり。
慌てて拾い上げたとき、
ぼおん
と、からくり時計の音がなった。
まるで、いらっしゃいというように]
……え?
[音に呼応するように辺りを見渡せば。
どうも自分の中に、この場所の記憶があるように思う。
やって来たことなんて、ないはずなのに。
夢見心地のまま、台座だと思って駒を置いた棚。
ガタリと音を立てて出て来た一冊のアルバム。
お屋敷がそうさせたのか、パサリと開かれて。]
おじい……ちゃん……
[そこには少女が写真でしか見たことのなかった祖父の姿。
目も開かない赤子だった頃に、祖父から貰ったメモ。
母親から預けられたそのなかには
世の中には不思議なことがたくさんある
それを信じる子にそだっておくれ
おじいちゃんは一足先に、
その「不思議」になっておくからね
……と。]
……………それで。
……ここに、いたんだ。
おじいちゃんは。
[遺伝子なのか、祖父の魔法なのか。
ここへ導かれたのも、屋根裏の既視感も。]
うわっ、とっ、とっ
[いきなり現れた空の額縁>>52に流石に少し驚くも、何とか踏ん張って。額を受け取り、まっすぐになるように気をつけてスケッチを慎重に中に収めた]
ではこれを、そうですね……子供部屋にでも飾ってきます。
ねえ、ベネディクトさん。
私、この絵は彼女にそっくりだと思ったのではないんです。
ただ、もしあの女の子が成長したら、きっとこんな姿になっていただろうと、何故かそう確信できたんです。
[そう言って、そこにいるらしい誰かと踊るフィオン>>51を瞼を閉じて見つめた]
生きている誰かに会えないのは、空間が隔てられているから。
死んだ誰かと会えないのは、時間が異なっているから。
私はそう思うんです。
それって、大きく違うことでしょうか?
今どこか存在する人も、かつてここに存在した人も、本質的にはそう変わらないのではないでしょうか?……――死者と生者だって。
[謎かけのような言葉を残して、スケッチの入った額縁を片手にリビングを抜け出し子供部屋に向かった]
……すっごい!
私、時を超えたテレパシーも使える!
[……とまあ。
少女は深く考えずにそう信じ込み、
もうひとつの真実にたどり着かないまま、
楽しいパーティへ戻っていく。
それは不思議の一部になる一歩。
さて、残されたアルバムの次のページ。]
[>>59 ちゃかちゃか鳴るやつを手にとって]
おお、なんかすごいたくさん持ってるね。
もしかしてひとり楽団……?
[ぎろぎろ鳴るやつを鳴らしてみる]
い、いや、なんか色々もらって……
なぜか私踊る人に好かれるみたいで。
行く先々でよくプレゼントされるの。
[ちゃかちゃか]
[久しぶりの子供部屋に入ると、一瞬まるで自分が巨人になったかのような錯覚を覚える。
夕方になれば西日の差し込む窓と窓の間、その隙間の壁にあった小さな壁掛け時計を外し、代わりに額縁をつりさげた。
いつか夕日の逆光の中に、彼女に会える気がして。
しばらく絵を見つめて佇んだ後、いつのまにか足元に落ちていた一冊の本を見つけ、拾い上げた。
手書きの幼い文字がつづられたページをぱらぱらとめくっていると、自然に笑みがこぼれてくる。
最後に屋敷に来たあの日も2人でお話を作っていた。
明日はとっておきのお話の結末をもってくると約束したっきり、内緒で屋敷に遊びに来ていたことが母にばれて叱られ、それっきりになってしまった]
ねえ、私、あの物語の結末を伝えにきたのよ。
……でも、お互い歳を取ったことだし、あのころのけつまつではすこし安直すぎるから……ちょっと練り直してきた方がよさそうね。
[ほんの最後の方のページには、押し花をあしらった手作りのブックマークが挟まれていた。
2人で作った、格言入りのおそろいのしおり。
きっとここに現れたというのは、そういうことなのだろう。
マリエッタは花が好きだと言っていたか?
花のぐるりに刻まれた Where there's a will, there's a way. なんて、今の彼女には大きなお世話かもしれないけれど]
わかったわ、あなたからのお礼だって渡しておく。
もう片方はどこに行ったのかしら……まあいっか。
ねえ、また来るから、いつか会おうね。
[窓から差し込む光を眩しそうに見つめて、そう小さく*呟いた*]
……そう、ですね。
そうかもしれません。
ただ隔てられているだけ。
会おうと、会いたいとさえ思って。
信じて会いに行けば。
私たちのように、すれ違うことだって。
ほんとうは、だれしもできるのかもしれません?
[オクタヴィアの言葉を静かに聞く。
謎かけのような言葉に、問いかけるように返して。
いってらっしゃい、と見送った、
その背中は。
あのお嬢様の好きなちいさなオクタヴィアちゃんだった]
……時は無情ですよ、ねえ?
[急におじさんめいたつぶやきを、家鳴りへ。]
ま、まじか。
すっごい特技じゃない?ソレ。
[鳴らしながらシルキーと]
でも、賑やかにするにはいいね。
でもダンサーと結婚する女の人ってなんかさ……
[先入観]
賑やかなのが一番。
お屋敷さんも、そういうタイプでしょ?きっと。
なんか?
いいじゃない、カッコいい。
……求婚なんてされたこともないよ。
[めそり]
ん、そだね!
私これからもたまにここに来るよ!
シルキーさんは…あ、旅の人なんだっけ?
じゃあさ、こうしない?
求婚だったのかな。
なんか、言葉よくわからないからあやふやにしちゃうんんだよね。
リーゼロッテは、可愛いからなんとかなるよ。
うんうん。
[ここに来るとの発言を聞けば、私もそうしようかなんて指を首に当てている]
―車の中―
[閉めきった車の中で、一人の男が目を覚ます。
駐車した場所のせいか、誰にも声はかけられぬままだったようだ]
……。
[車にエンジンをかけ、走り出した]**
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新