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[顔も髪型ももうあの頃とは変わっているかもしれない。
―――自分だってそうだ。
淋しくない、と言えばうそになるが
それでも今の掛け替えのない幸せとは比べようもない。
風に舞う薄紅色。
ぼんやりと窓の外を眺めていた。
自分を呼ぶ
幾つかの小さな声が聞こえる。]
―――…
[大きな深呼吸を一つすると
明るい顔で
呼ばれた方へと駆けて行った―――。]
ありがとうございます!
[思わず跪いた。]
僕は彼女の勘違いのおかげで運命の出会いを果たせました…
必ずユーリエを幸せにします。
[鳥籠にきたばかりの彼女の姿を思い浮かべる。]
「ふふっ、頼もしい旦那さんね。あっ、これを持って行きなさい。」
[そう言って、一対のイヤリングを持ってきた。それは、母がいつも大切そうにつけていたもので、アメジストのあしらわれたイヤリングだった。]
いいの?それ、お母さんの大切な物なんじゃ…。
「いいのよ。これは二人で一つの物なんだから、私にはもう必要ないもの」
[お母さんは私の右耳にイヤリングをつけ、左側のイヤリングを彼に渡した]
[ファミルはエレオノーレと生きる決意をした後―
着々と準備をしていた。
エーヴェルハイム家は表こそ出ていなかったが、実行支配はファミルが握っていた。
影の支配者が表に出てきたことで、夫人エレオノーレの存在で―
ますますエーヴェルハイム家は栄えていった。
ファミルはエレオノーレを、とある所に連れて行った]
ウェディングドレスだよ?
こういうのは早い方がいい。きっと白いドレスが似合う。
[そういって、彼女に微笑みかける。]
安心したら力が抜けたよ…
う、うん…。そう言ってくれると嬉しい…。
[>>46の彼の言葉に頬を赤らめる。
そして、ウェディングドレスを着て彼に恥ずかしげに尋ねる]
― 秘密の花園 ―
[生い茂った草花は揺れ、小さな川のせせらぎが心地よく―
畑には実をつけた果実や新鮮の野菜が並ぶ―
そんな自然豊かな中、ぽつんと佇む小屋があるだけの場所]
久しぶりです、ここへ来たのは…
以前話しましたよね、私の恩人のフローラの事。
ここで一度だけ、話したのです。
フローラは言いました。
「堕ちた者を助けるのは容易ではない」と…
与えるだけでは助けられないと。
堕ちた気持ちがわかる、私はきっと助けることができると…
[>>44ファミルはエーヴェルハイム家の正式な後継として立派にその役目を果たしていた。
エレオノーレは毎日忙しく働くファミルを家で支え、寄り添うように生きた。
ある日、ファミルに連れて行かれたところ、そこは―――]
― 秘密の花園>>48 ―
[とても静かで穏やかで自然豊かな場所だった。
離れたところに自然と同化するようにひっそりと佇む小屋が見える。
ファミルにとって特別な場所なんだ―――ということがわかった。]
はい 伺っています
フローラ様……高徳なお方ですね
人のことを考え 人のために生きた
私はそのために選ばられただけなのだと、激怒しました。
そのための教育だったのかと…
しかしフローラの熱意は本物なのだとわかったのです。
私に勉学だけでなく、教育をしてくれました。
悪いことには本気で怒り、良いことをすれば褒めてくれた。
そんなフローラを見て。
フローラ・エーヴェルハイムから、私はエーヴェルハイムの名を引き継ぐ決意をしました。
[>>51淡々と語るファミルの話に聞き入りながら
段々と二人のことが見えてくる。]
フローラ様は
ファミル様のことが 本当にかわいくて
お好きだったのですね…
[プライドの高いファミルのことだから
決意するまでには、きっと幾つもの葛藤があったのだろう。]
しかし無理がたたりフローラの病は悪化し、ついにいなくなってしまった。
私を救ってくれた、唯一の人だったのに…
フローラの期待に応えようと、努力しました。
努力した分だけ、成功しました。
それでも喜んでほしい人は、いない事実を突きつけられるだけでした。
孤独は退屈を生み―
高慢さが加速するばかりでした…
成功品を…籠の小鳥を美しいと思う…
壊れた欲求―
そんな闇に光を差してくれたのは、エレオノーレ―
君でした。
君の何ものにも、汚れない心―
美しい魂―
エレオノーレを見ていたら、私は生まれ変われる気がしました。
[そっと愛しき人を抱き寄せて]
ありがとう、エレオノーレ―
私は君に会えて本当によかった。
ずっと私の側にいてくださいね―
[誓うようにそっと唇を重ねた]
[>>53]
〜〜〜…
[ぱたぱたと涙が零れた。
愛する人との死
別れ
虚無感と
孤独―――。
ファミルの高慢さ、壊れた部分を生み出したものの正体。
大人のファミルの中にいる子供のファミルの泣き顔が見えるようだった。]
ファミル…
ファミルも汚れていません
痛む心を持っている
それを言えるあなたは 美しいです
私…私こそ
あなたに会えて よかったです
あなたこそ 私の光
ずっと お傍に います
どこにも 行きません―――きっと…
[>>54抱き締められれば
空を映す深い海のような碧色の瞳を見詰めてから
>>55静かに目を閉じて唇を重ねた。]
[周りを見渡して]
どうでしょうか…ここは美しいでしょう…
花は自然に生えるからこそ、美しい…
そう思いませんか?
エレオノーレと出会って、改めてそう思いました。
人とはこうあるべきなのだとね。
ここはエーヴェルハイム家の私有地ですが、当主しかしらない秘密の場所―
私はここで、エレオノーレと本物の愛を紡ぎたい―
エレオノーレとの愛の証を作りたい―
[ファミルはどんな時でも、エレオノーレと二人の
数年の後―
愛はいくつも実を結び、幸せの
好きになったのは いつからだっただろう
「愛している」と言われた時―――
優しくされた時―――
躰を赦した時―――
否
それよりももっと前
あなたが頬に触れた時に
きっと運命は走り出してた
愛されたいと ずっと願っていた
愛する人に 愛されながら 生きていくのは
平凡なことじゃない
幾つもの出会いと別れと
数奇な運命によって引き合わされる―――奇跡
こんなに愛しい人と
同じ時代に生き 同じ場所で生まれ
巡り合うことができた恵みを享受して
いつまでも この地で共に
愛の歌をうたいましょう
青い空を飛ぶ あの自由な鳥たちのように
ー数年先のことー
[家の庭に出て洗濯物を干していると、小さな男の子と女の子から呼ばれる声が聞こえた。]
ふふっ、どうしたの?
[愛おしい彼との間にできた二人の可愛らしい子ども達。
一つの勘違いから始まった出来事のせいで知ってしまったこと。けれど、知ることができたから得られたモノがたくさんあった。]
今行くからね。リリア‼︎アレン‼︎
[二人の名前を呼び、籠を両腕に抱えながら歩み寄る]
―数年先のこと―
[母になったリーリエと、その子ども達のやり取りを遠くで見ている]
ふふっ、元気だなぁ
[あれからモーガン家を正式に継ぎ、2人の子も設けた。子どもの数はこれくらいが丁度いい、とリーリエが言っていた。
しかし、リーリエはすっかり「気持ちいいこと」が好きになり今でもよく、夜は愛し合っている。]
「パパはまだお仕事なのかな?」
[パパが大好きなリリアが唐突に私の方を見上げ尋ねる。]
うーん、そうかもね。パパのお仕事はちょっと大変だから…。
[笑顔で応えた。この子達にはまだまだ教えないほうがいいななんて思いながらお茶の準備を家の使用人に頼む。]
[「仕事」を一通り終え、家に久しぶりに帰る。]
元気だったかリリア、アレン。
「「うん」」
[二人の子を抱きしめる。2人の声が重なる]
リーリエも元気だったか?
うん、私は元気だったよ。
[笑顔で>>64の愛おしい彼に語りかける]
その、二人の前では『ユーリエ』って呼んでくれる?なんだか、恥ずかしくて…。
[頬を赤らめ少し俯き恥ずかしそうに彼に告げる。そして、それを誤魔化すように庭でお茶の準備ができていることを話した]
ふふっ、いいのよ。けど、今は恥ずかしいから…ね?
[微笑みがら、謝る彼に語りかける。
そして、愛おしくも大切な家族とのお茶会をするこの一時が宝物だ]
やっぱりいいね、我が家が一番だ
[この幸せな時がいつまでも続けばいいのに、と思いながら目を細める。
彼女のドジから始まった出会いだったが、それも数奇で素敵な運命だと信じたい。*]
ふふっ、確かに家族が一番だね。
[元気にお菓子を食べる子ども達の様子を見守りつつ、紅茶を飲みながら思う。
色々あったけど、彼と共にいられることが何よりも大切だった。
そして、授かった二人の子ども達に目を細めた*]
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