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― 宴会場 ―
[機嫌よく順調にごちそうを腹に収めている間に、黒もふはヴェルザンディに褒められて>>42 ゆるると尾を振る。
そんな幸せの時間を砕く破壊者が現れた。>>50
ぴくり、と眉が動く。]
ヴォルフ。
─── 殺れ。
[本気の命に、ざ、と黒い颶風が馳せる。
躍りかかる獣に反応できるどうかは、さて。鼻歌の当人の資質によるというところ]
――…。
[料理を肴に熱燗をちびちびと進めながら、宴会場の時計を眺める。
もうすぐ1年が終わる。
何事も…いや大事もなく、迎える事が出来そうだ。
提携をしている企業との共同研究の為にこの国に来て2年余り。
未だに文化の差に驚かされる事も多いが、あれこれ調べて理解すれば知識欲が満されて。
更に深く知りたいと願うようになっていた。
気付けば効能を目当てに休日に一人で温泉巡りをするようになっていたが、
自国のものとはまた違った趣があって虜になってしまっている。
…まぁ、その点ではあいつに感謝しないでもない。]
[去年は一人で何となしに新年を迎えたものだが、
今年は同じ宿に集った客の賑やかな声を聴きながら、酒精に身を委ねてうつらうつらと――]
にぎ…やか?
[>>49>>50何だか違うものが聞こえる。
――歌。
……歌、なのか、これは。
呪いではなくて。
俺はレンズ越しに目を細めて音の発生源――もとい、主を見つめていた。
見ず知らずの人を叩き起こす勇気はない。]
[周囲はと見れば、>>52青い顔をしている人もいれば、
>>53愛犬?に襲い掛からせる人もいて。]
…?!
[眼鏡をつけて見れば分かる。
――ヴォルフは犬ではなく、狼だと。]
危ない!
[悲鳴染みた声を上げたが、果たして当人には聞こえたかどうか。]
― サロン ―
[幾人かが背後を通り過ぎて宴会場に向かう。
その中に知人の気配を感じて視線を向けたが、すぐに元に戻した。
きっと、今のあれは危険物だ。
太陽の気配に薄らと意識を向けたが、強いて反応はしなかった。
たまにはあちらから探しに来てくださるといい。
せっかくの休暇なのだから、私にだって役得があってもいい。
───タクマの鼻歌が微かに聞こえてきた時には、思わず腰を浮かせて宴会場を振りかえったけれども。]
ん〜……おいしい!
[満足げな声を漏らすと、次々に膳の上の料理へ手を伸ばす]
これも、これも……なんておいしいのかしら。
あら、こんばんは。
[>>46新たにやってきた眼鏡の男性に会釈を返すと]
熱燗……いいですね。
私にもひとつ。
[そして]
うふふ、いい気持ち。
[山海の美味に、ついつい酒も進み]
あら……。
[>>49同じく酔いが回ってきたらしき男性の歌声―それを「歌声」と認識する者は稀なのかも知れないが―に、テンションが上がる]
ふふ、たーのしいですねー。
らーらー♪
らららららーらー♪
らららーらーらー♪
[11点の歌唱力で、初めて聴く旋律(?)に適当に調子を合わせて唱和する**]
― サロン ―
[ピンポンの後、夕食会場へ向う。
好きなものを自分で皿にとるスタイルだ。
会場の一面には舞台も設置されていて、宴会場としても使われるらしかった。
その幕の隙間から覗いて、扶翼の姿を探す。
いた。>>57
相変わらず卒がなく、恬淡として──
少しばかり孤独で、毅然と伸ばされた背中。]
[そっと後ろから近づく。]
異国にあっても、月は月だな。
澪がおれをおまえに導くぞ。
[いっそのこと、このまま攫ってみようか。]
ローゼンハイム
「皆様、まもなく当館の大人気イベント、「おめでとう絶叫タイム☆」がやってきます。
日頃の感謝や心願を、鐘の音とともに声を大にして伝えてみましょう♪」
[それは黒い獣が飛来するのと前後していたか。
酔いの所為で記憶は曖昧だ。
>>59熱燗を頼んで飲んでいた女性が、酔っ払いの男性に合わせて歌いだした。]
…?!
[ど、どういう状況だ、これは。
俺は慌てふためいて周囲を見やった。
因みに俺はひどく酔った時の記憶は綺麗さっぱり飛んでいるタイプだ。
思い出さない方が良いと友人に真顔で言われたので深追いは避けた。
今日この場ではそこまで酔っていないが。]
歌には歌を…という事なのだろうか。
いや、多分歌いたいだけだな。
[だって彼女はひどく上機嫌だから。
俺は熱燗をぐいっと煽る事にした。
――現実逃避ではない。多分。]
[>>#1館内放送が鳴る。
その内容に俺は目を瞬かせた。]
おめでとう絶叫タイム。
――日頃の感謝や心願…。
[大晦日のカウントダウン。
母国ならBonne Année!と口々に言うところだが。
暫し、何と言うか考える。]
[夕陽の領域が、山の裾から頂へとその領域を狭めていく。
夜のしじまへ落ち行く太陽が、背後に降り立ったような気がした。]
貴方は、そこに立つだけで、世界を支配するのですね。
[視線を背中に振り向けて]
[酔っていた。しかし、見知らぬ人々、しかも男性だらけの真っ只中で「彼氏が欲しい」と絶叫するのを思いとどまるだけの理性は残っていた]
こほん。
[咳払いひとつして、済ました顔で熱燗を呷る**]
[誰に、とは言わない。
此処にいない、手放しに愛しいとは言えない誰かに、だ。]
明けましておめでとう。
羽目を外さない程度に健康でいてくれ。
[後始末と対応に追われるのは俺だ。
三十年近く兄弟をやっているから、もう慣れたものだが。
感謝、…感謝か。]
……このサプライズは感謝している。有り難う。
[そう言うと、ぐいとまた熱燗を呷った。]
[その後の宴会場はどうなっていただろうか。
俺は熱燗を開けた後に赤ワインを貰う。]
――皆さん、明けましておめでとうございます。
今年が皆さんにとって幸多きものとなりますよう。
[それは、宴会場に居合わせた人々に向けた言葉。**]
おいこら!ちょっと待てー!
[ 掴んだ紐を目の前で振って、黒い狼を防ごうと試みる6(6x1) ]
(奇数:成功/偶数:失敗)
[ ところで、この紐、誰かの浴衣の紐とかじゃないですよね? ]
んあ?
[あまりの破壊力の唸り声に加えて、どこかで聞いたような歌っぽい声も混ざって、いいかげんに頭がシェイクされていたところへ、アナウンスが入る。>>#1]
ああ。新年か。
そうだな……
[暫し思考は鼻歌の主から離れ]
[なお、ヴォルフの方は心得たもので、目の前で振られた紐などものともせずタクマにのしかかり喉元に食らいつきにいって……あむあむと甘噛みしたあと顔と言わず喉と言わず思う存分に舐めまわしていた。]
ローゼンハイム
「そろそろ臨時便が出ます。
ここでの出会いが皆さんに健康と良縁をもたらしますように。
そして、カフェ『アンダー・ザ・ローズ』もご贔屓にどうぞー」
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