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― 宴の夜 ―
[宴の席で交わされるのは、杯と、それから、それぞれの意見。
元首と将軍、どちらを支持するかで分かれているのは男の周囲もかわりないが]
…………。
[当の男はと言えば、楽し気にその様子を眺めるばかりで口を挟むことはない。
こと、この話題に関してはいつもこんな調子だった]
いやあ、若い衆の思想にオジサンが嘴挟む必要はないっしょ。
おまいさんたちは、おまいさんたちの信ずるものをちゃーんと見てればいいのよー。
[意見を求められれば軽い口調で言ってはぐらかし、杯を干す]
(……なんだかんだで、『仲いい』からねぇ、お二人さん)
[まかり通る不仲説は当然知っているが。
共同生活をしていた頃の事を思うと、さて、どこまで本当やら、というのが先に立つ。
とはいえ、それをわざわざ口に出して波風立てるつもりはないが]
ま、どっちにしろ、揺らがない上ってゆーのは、ありがたいよねぇ。
[ぽつり、とこぼしたら、そんなこと言うなら、やる気出してくれ、と突っ込まれ。
それに返した言葉は、はいはい、というやる気ない返答、ひとつ。*]
― ゼファー軍野営地・朝 ―
[明けて翌朝、将の集まる軍議の場には、男の姿もあった。
なお、到着が時間ぎりぎりだったのはいつもの事である]
まあ、少なくとも。
数だけで押し切れる、とは思ってないでしょーから、何かは考えてくるでしょねぇ。
[ならどうするか、と。
向けられた問い>>117に、思案を巡らせて]
……数を生かして、複数に分かれる、くらいはふつーにありそうでしょうけど。
仮にそうなったとして、どう分けてどう動いてくるか、ってのが問題ですかねぇ。
土地勘に関しちゃ、あちらの方が上手ですから。
……まあ、俺んとこは機動力はそれなりありますから、ある程度は想定外対処もできますが。
[とはいえどこまでできるかねぇ、という部分は、さすがに口には出さないが。*]
フェリクス!今日は密集隊形での槍の取り回しを教えて下さい。
[ 厳しい集団訓練の合間に、教えを乞いに行けば、大抵、カナンも混ざりに来た。 ]
俺が先に稽古をつけてもらってるんだ、お前は後にしろ!
[ 同じ年のくせに共同生活に先に入っていたからと、先輩風を吹かせる金の髪の少年とは、当時から何かにつけて張り合い、競い合う好敵手だった。
しかし、決してカナンを嫌っていたわけではない、とは、フェリクスも知っていただろう。
父が英雄と呼ばれる戦士であり、元首にも選ばれたばかりだった関係で、どこか他の少年達には遠巻きにされて馴染み辛く、本音でぶつかり合える存在は、正直カナンだけだったのだ。
その頃から、実力も戦術の才も、彼は抜きん出ていたのだけれど。
それでも ]
お前にだけは負けないからな。
[ 幾度も、そう宣した思いは、今も変わってはいない。* ]
― プラメージ王国軍野営地 ―
[視線を逸らすセルウィン>>102については、ふふふ、と笑ってその場を後にした。
照れた上での仕草であることは承知の上だ。
そんなやり取りを見た年上の義勇兵から、「もう少し緊張感を持て」と突っ込まれたのは、余談]
[相乗りした馬がこちらに近付いてきて、前に座っていた者が地へと降りる>>118。
その顔は遠くから眺めたことだけはあった。
確か、セルウィンよりも上の指揮官だったはず。
名乗った名を口の中だけで繰り返した]
「我々の知識が役立つならば」
[三人の中で一番の年上、壮年の義勇兵が言葉を返す]
具体的な作戦はございますか?
行軍先や戦い方で進言出来る内容が変わります。
[すかさずカレルも言葉を紡ぎ、仰ぎ見るように相手を見遣った]
[その奥、未だ馬上に在る人物>>110へも視線を走らせる。
鮮やかな緋色を纏う美丈夫。
曖昧だった人物像が急激に鮮明になり、唯一として形を結ぶ]
(あれが王弟殿下……)
[女神の加護を持つ者。
それを納得させるような見目に加え、人の上に立つ威厳を備えた人物。
目を奪われた、と言っても差し支えない表情をした後、カレルは我に返りベリアンへと視線を戻すのだった**]
― プラメージ王国野営地 ―
[>>126三人の中、年長のリーダー格が応じる声にまずは頷き]
まだ具体的とは、言えませんが。
陸と海とで挟む形を作りたいと思っています。
できるなら、可能な限り陸の方に目を向けさせたい。
上手く海路を切断できればあちらの補給の手を断てますし、そこまで出来ずともあちらの頭数はこちらより少ない。
分散すればその分各個撃破の目も見えましょう。
[個々の戦力の差は今更どうにもできない。
工夫を凝らして勝ちの目を上げるしかないと、思考を開示した**]
― 少年の頃 ―
[今は元首であるこの男が孤児となり、共同生活に放り込まれたのは4歳の頃だ。肉体的に劣る者に対して年長の少年たちは容赦なく、日々が生死の境界だった。
だが元々体格に恵まれていた上、年上の相手にも屈せずに向かっていった気の強い少年は、同世代の少年が共同生活に加わるころには、既に頭一つ抜きん出ていた。]
俺のほうが強いし先輩だ。
俺の言うことを聞け。
[それが、新入りの中で一番目立っていた奴への第一声だった。
バルタという名も、傑物ぞろいの家系であることも、後で知った。]
[結局、反発し競い合う仲となり、なにかにつけ競争していた。
バルタがフェリクスに稽古をつけてもらっていると聞けば、わざわざ後から押しかけた。]
お前は昨日やったんだからいいだろ!
今日は俺が稽古をつけてもらう!
[などと張り合うこともしばしば。
結果的に、一緒にいた時間は他の誰よりも長かった。*]
― ゼファー軍野営地・朝 ―
[ 昨夜の宴を途中で抜け出た男は、今朝も普段と変わらぬ鉄面皮を晒している。
抜けたタイミングが、丁度カナンが恩赦を言い渡し始めた頃だったから、二人の不仲を疑う者達には、納得の動きだった事だろう。
実情が斥候部隊への褒賞の酒を調達するためだったとは、カナン以外は知らない筈だ。 ]
斥候の情報によれば、敵軍には、この地に居住していた農民等も混ざっているとのことだ。
フェリクス殿の言う通り、元々の住人であるからには、彼らは、この地に関して誰よりも詳しい。
王国軍が、余程の間抜けでなければ、その知識は利用してくるだろうが、付け焼き刃の訓練で、王国軍本体との完璧な連携を取るのは困難だろう。
[ カナンの求めに応じて、意見を述べる声も常の通り淡々として抑揚のないものだ。 ]
彼らが前に出てくるなら、そこを真っ先に突くべきだが、こればかりは戦闘が始まってみなければ見分けもつかない。
我が軍の先陣を切る隊に情報を行き渡らせ、まずは動きを見逃さぬ...というのが、打てる手の一歩だろう。*
まったく、調子を狂わされた。
[カレル、ギデオン、ベリアンがその場を離れた後、セルウィンは軽く咳払いしつつ姿勢を正した。
隊員たちはその様子に視線は向けても茶化しはしない。
ただ、兵役に加わって以来常に同期のトップを意識し続け、気を抜く様子を見せない部隊長が、カレルに対してのみはその態度を崩すことは皆の知る所だった]
さて、近く行軍の指示が出ることだろう。
休息は取れる内に取っておけ、次なる動きが鈍らぬようにな。
[恐らくは現在軍議が行われているだろうことを思いながら、自身は次に備える**]
この度、司令官殿から全権を委任された、ギデオン・エルギーノスだ。
見知りおいてもらいたい。
この地に平和を取り戻し、住民が元の生活に戻れるよう、皆の協力を仰ぎたいと、声をかけたのは他ならぬ自分だ。
さて、カーマルグの
[ 義勇兵らを前に、唐突に、そんな話を始める。]
皆も承知のとおり、
が、このミツバチの巣はしばしば、より大型の肉食の蜂に襲撃を受ける。
ミツバチを殺し、この子どもを奴隷として連れ去る凶暴な敵だ。
その危機に際し、ミツバチがどのようにして敵を撃退するか知っているか?
[ 問いながら、頷きかける。
別段、養蜂の知識を確認したいわけではない。]
一匹の肉食蜂に対し、幾十というミツバチが入れ替わり立ち替わり攻めかかることで、勝つのだそうだ。
今、我々が敵対しているゼファーの兵は精強で知られる。
けれど、無敵ではない。
我々がそれを教えてやろう。
具体的には、軍をいくつかの組に分け、前線に出るのは一組とする。
数時間で別の組と交代する。
持ち時間を戦った後は、しっかり休んで次の出番に備える。
戦い方は自由でいい。隊のメンバーで得意な方法を工夫してほしい。
兵の損害を避けるため、正面からぶつかることはせず、投石や弓矢による攻撃、地の利を使った撹乱や一撃離脱、足止め等を行うことが望ましい。
そのための知恵を諸君に求めている。
この作戦の目的は、波状攻撃を繰り返すことで、ゼファーを休ませないことにある。
彼らとて人間だ。
睡眠も食事もとれなければ、疲労し、いずれは戦えなくなる。
それまで──我々は、諦めない。 そうだろう?
[ 義勇兵を前に、作戦を開示しておく。
この後、軍議の場でも同じ方針を伝えるのだ。隠すことはなかった。
今宵、兵らの健闘を祈って配る酒は、もろちん
それで、農民が混ざっているだと?
[自分たちの感覚で言えば、奴隷に武器を持たせているに等しい。
士気も望めないだろうと思ったが、思い込みで判断するのは危険だろう、と考え直す。]
どんな策に出てくるかは知らないが、そこが王国軍の弱点にはなり得るな。
[考えつつ、フェリクスへと視線を移す。]
先鋒はフェリクスに任せたいが、どうだろうか。
あなたの隊が、一番柔軟に対応できる。
目端の利く兵も多いだろう。
[命令ではなく、まずは提案の形を取って諮った。*]
農民……ねぇ。
[齎された情報>>131に、ほんの少しだけ、面倒そうないろが声に混じる。
本来戦う立場にないもの。
戦場の常道を知らぬもの。
故に、何をしでかすか読めない、という意味で厄介だな、と。
そんな思考が一瞬、よぎった]
ん、ああ。
[向けられた視線と、続く提案。>>141
一つ息吐き、居住まいを正した]
そうですねぇ、俺んとこは急反転かけるのもできますし。
[騎兵と軽歩兵という組み合わせは、防御面ではやや劣るが、機動性には優れている。
不測の事態への対応のしやすさも含め、自分の所が先陣を切るのは悪くないだろう]
他の方々に異論なければ、その任、お受けしますよ。
[命令ではなく、提案というやり方。
周囲の意を酌みつつ、最善手を選ぶ手腕は見事だよなあ、と思いつつ、返すのは軽い調子の受諾の言葉。**]
― ゼファー軍野営地・朝 ―
[宴のあとに将軍からもらった酒はしっかり全部隊の仲間と回し飲みしたけれど、二日酔いなんてしてない。
出撃の準備だ、と軍の中が騒がしくしているのに紛れて、こっそりと将軍や元首サマが集まっている天幕の側にしゃがんでいた。
耳をつけると声が聞こえてくる。
軍紀違反な気がするけれど、将軍も「自分で考えてすればいい」って言っていた気がするし。]
[農民が戦うとか聞こえてきて、うげっとなった。
王国軍は数が多いと聞いたけれど、意外と人手が足りてないんだろうか。
鍬とか鎌とか持って向かってくるんだろうか。ちょっとかわいそうだな。
土地勘とか地理とかも聞こえてくる。
誰か捕まえてくる話になってる?
オレの隊に命じてくれれば、ひとっ走り行って誰か捕まえてくるのに。
進言しようか。
でもそんなことしたら、聞いていたってバレるかな。
偵察のついでに、捕まえてくればいいのか。たまたまでしたー、みたいな顔で。]
― ゼファー軍野営地・朝 ―
[ 王国軍に農民も混ざっていると告げれば、ゼファーの将達は一様に信じ難いという顔になった。彼らの常識からすればそうだろう。
人は己の常識から外れた事象を目に止めにくい。ミヒャエルが、目端の利く動きをしなければ、この情報は得られなかった。 ]
(小ミヒャエル、か)
[ ふと思い返して、僅か目を細める。父が戦死する前、男もまた、大人達には小バルタ、と呼ばれていた。
幼名のリトスという名を呼んだのは、母と、亡き父、そしてもう一人にだけは、かつて教えたけれど。 ]
[ 少年時代、男は、英雄と名高い父の名をそのまま呼ばれる事に、誇りと同時に、ある種の息苦しさを抱えていた。
それに比べ、呼ばれた名に心から嬉しげにしていた青年兵...彼に少しばかり余分に肩入れしてしまったのは、或いはその思い出のせいだったかもしれない。 ]
[ やがて軍議の流れは、カナンがフェリクスに先鋒を任せると告げ、それをフェリクスが了承したことで纏まりを見せる ]
フェリクス殿。
[ その流れに乗る形で、男はかつての兄弟子に声をかけた。 ]
この度の斥候の任を果たした小隊を良ければ預かって欲しい。彼らが我が軍の中では現状、一番敵陣に詳しく、士気も高い。
先鋒を務めるならば助けになるはずだ。
[ 今度の肩入れは、ミヒャエルに対してかフェリクスに対してか、男にも判然としない。** ]
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