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― スラム街 ―
[裏路地を歩き回れば、かなりの数の黒服を見掛けることとなった。
無目的にうろついているわけでもないようで、スラム全体が異様な雰囲気に包まれている。
ここの住人ではない以上、積極的に関わろうという気は起こらなかった]
折角お土産も手に入れたしな。
― スラム街 ―
[送られてきたメールの内容は端的だった。
『連絡寄越せ』のただの一言。
仕方ないから音声通信の方で連絡を入れたわけだが]
……っかたねぇだろ!
てゆーか、ターゲットがあんなに動き回るとか、事前に聞いてねーぞ!
[開口一番、「なんで経過報告寄越さんのだこのボケ」と詰られ言い返す。
こんな調子なのはいつもの事。
ともあれ、クリーチャー対峙の顛末と結果を相手に伝えた]
あ、これから?
……取りあえず、ちょっと休む。
動けるようになったら、また連絡……って、は?
今いるのはいつものとこだけど?
[連絡事項の伝達が終わった後、これからどうするのかと今いる場所を問われて。
それへの答えに対して聞こえた「あーらーらー」という声にひとつ、瞬いた]
なんだよ、妙な声出して?
『いやな、なんかそこの近くで『獣神』が動いてるらしい、ってネタが転がり込んでてな。
お前、あの手になんかモテるから、伝えとこうと思ったんだが……』
……『獣神』って…………アレ?
[露骨に嫌そうな声で問うと、そう、と軽く肯定された]
まあ……避けられそうなら、避ける。
あいつら、うぜーからな。
[そう口にする瞬間、飴色の瞳が思いっきり遠くを見た……というのはさておき。
『ま、気ぃつけろや』というとても軽い言葉を最後に、通話は終わった]
……人事だと思って、気軽に言うよなあ……。
[そんなぼやきと共にこちらも通話を切り、端末をポケットに押し込んで]
……って、あれ?
[歩きながら感じたのは、違和感。
言葉で言い表せないが、何か、妙な感じがする。
ただ、それをはっきりと言い表す事はできなくて。
結果として、そのまま歩みを進める事となるのだが。*]
[見たところスラム街までわざわざ肝試しにやって来るような手合いには、あまり、見えない。
ならば住人だろうか、と首を傾げているうちに]
ていうか、あなた……、
どこかで会ったことない? わたしと。
[古式ゆかしいナンパの決まり文句にも似たようなことを問いながら、
傾げた首はさらに角度を増した]
[民家を跳ぶ足を止め、縁にしゃがみ込んで道を覗き込む]
何か用?
[ゆらゆらと尾を揺らしながら、追いかけてきた人物に問いを投げた*]
[私が辞した店での義姉と男性のやり取りは知らず、配達品の入った鞄を軽く肩にかけ直す。
義姉が勤め先だった店の三代目と結婚したのを機に養父母もこの街に引っ越したのはもう5年も前になる。
当初は店への訪問にすら道に迷いもしたが、今はこの辺りなら近道だけでなく抜け道も網羅済み。
本当なら一緒に移住するはずだったのに我儘であの村に残った私が、少しでも家族の助けになるように覚えたのだ。
義姉夫婦も養父母もそれを知っているから、時折こうして仕事を手伝わせてくれているとも分かっている]
…家族って、ありがたいな。
[小さく紡いだ本心は、だからこそ一緒に暮らそうという義姉の言葉に頷く事が出来なかった理由。
特に最近は、自分のような”獣人”を狙うよくない噂が耳に入ってくるからこそ言われているのが分かっていて。
でも。もしも義姉達が自分のせいで不穏なことに巻き込まれたらと思うと、余計に一緒には暮らせない。
そんなジレンマを今は考えまいと、宅配先を訪問していった]
─ スラム街 ─
[店を出てからここまで何軒回ってきたか。
大きな鞄は軽くなり、届ける荷物も残り一包]
はい、では品はこちらに。
次のご注文も承りました、ありがとうございます。
では、また来週もお届けに参りますので。
[一礼して最後の届け先の扉を閉めると、一息ついて空を見上げる。
日の翳りを見るに、思っていたよりも時間がかかってしまった様だと眉を下げて。
急いで帰らないと、と進めた足は感じた違和に止められる事になった]
― スラム街 ―
[人影は屋根の上を跳んでいく>>101。
それを追い掛けるのは難しくはなかったが、こちらも特段気配を消したりはしなかったから、気付かれてはいたのだろう。
しばらく後にその人物は足を止め、屋根の縁からこちらを見下ろした>>102]
ああ……いや、ちょっとばかし道に迷ったみてぇでな。
ここの住人か通い慣れてる奴に、訊ねてみようかと思ったんだがね。
[如何にもおのぼりさんのような口調で訊ねる。
吹き抜ける風に、腰からはみ出した尾羽がわさわさと揺れた。
間近で見た相手には、やはり獣の耳や尾が生えていて、瞬きつつもそれらの様子を眺めていた*]
― スラム街 ―
……おかしい。
さっきもこの道、通ってるのに。
[気付いた違和は、道の連なり。
つい先ほど通ったはずの路地にまた出るなんて、道なりに歩いている限りあり得ない。
そう思って、今度は気をつけて歩いてみるも]
…先に進めない、みたい。
[やはり同じ路地に出てしまい、気味悪さに眉を顰めた後。
自分と同じような目にあっている人が居ないか、周囲を見回した*]
― スラム街 ―
……なんだ、これ?
[歩けば歩くだけ、募る違和。
その理由に気付いた頃には、日は大分傾いていた]
さっきから、同じところ歩いてるっつーか。
なんつーか……空間、歪んでんのか、これ?
[そこに思い至ったのは、自身も空間を歪める事による瞬間移動を用いるから]
ちょっと、やってみっか。
[小さく呟き、意識を集中させる。
持って生まれた瞬間移動の能力は長距離の移動はできないものの、落ち着いた状態であれば街の端から端程度の距離なら跳ぶ事ができる。
呼吸整え、スラムと表通りの境界辺りをイメージしながら力を発動させる、ものの]
― スラム街 ―
通い慣れてても、ねぇ。
[出方がわからないという相手>>110に答え、首を傾げる。
どうやら自分が道を知らないだけ、という線は薄くなったようだ。
続く言葉に、お、と目を見開いて頷く]
そうそう。
ちょっと訳があって、街ん中まーっすぐに走ってったんだけども、いつまで経っても端っこに行きつかなくてな。
ちょっと歩き回って見ても、やっぱり出られそうにないのよ。
[そう答えつつ、見上げた相手に]
つーことは、おめぇもおんなじか。
……一応訊くけど、理由の心当たりとかねぇよな?
[自分よりはこの辺りに関して詳しそうな相手へ訊いてみる。
どことなく、不穏な気配が忍び寄っていることも感じつつ*]
― スラム街 ―
[ 男の棲家は街の外だ。この街にも聖都市にも仕事を含めた暇つぶしで顔を出す事はあるが、基本、長居はしない。
今回も仕事のついでに、少しばかり遊んで、とっとと戻るつもりだったのだが ]
キナ臭いな。
[ 基本、男は一度通った道を忘れないし、間違えない。自身の匂いがついた縄張りならば尚の事。
そして、この街は男の縄張りの一部だった。
だから、その一部が歪められていると気付くに時間はかからなかった ]
ふうん...
[ 何者か、の干渉...それもかなり手の込んだ...の気配に目を細め嗤う。他の者なら不安や危険、或いは迷惑と感じる所だろうが、退屈を持て余す男にとっては、面白いという発想が先に立つ。
心当たりのある、干渉者に対する好悪の情とはまた別の話だが ]
ん?
[ さて、どう動こうか、と考えるより先、かけられた声に振り向く>>99 ]
ああ...お前、迷子なのか。
[ 道を問う相手の言葉に、ふう、と紫煙を吐き出しながら零した言葉は、単に道に迷っているから、というだけではない意味を含んでいた ]
どこかの馬鹿共が、結界術かなにかを使ったらしいな。当分、外には出られんだろう。
[ 経験則と、予感のまま、そう告げて、会った事が無いかという言葉には、喉を鳴らすようにして笑った ]
お前、そういう台詞は不用意に吐くな。俺が紳士的な男じゃなかったら、主に再会する前に喰われても文句の言えないとこだぞ。
[ 揶揄するような言葉の端に、正解を滲ませ、更に忠告めいた言葉を投げるのは、数年前、獣神の信徒に目をつけられて追われている最中、偶然出逢った彼女の主たる琥珀の狐と一時共闘して、その連中を撃退した事があるのは、男も覚えていたからだ。
尤も、別れ際まで、ずっと黒虎の姿でいたから、アイリが、今の見た目から判別つかずとも無理はない ]
[現状の原因について何か思い当たらないか、と問いかけたところで視線の下で何か動いているのに気を取られた。
続くはずの言葉を止めて、そちらに意識を向けると艶やかな黒の毛並みが目に入り]
………ねぇ。
貴方も、『同じ』なの?
[問いかけの声音に含んだ微かな警戒は、男性に対して、ではなく。
彼と自分の符合に、最近聞くようになった噂が脳裏に過ったから*]
恐らく、ここは、これから戦場になる。
巻き込まれたくないなら、隠れてじっとしてろ。
それで逃げ切れるかは知らんが。
[ くしゃり、と、火のついたままの煙草を握り潰して、男は金色の瞳で、探るように辺りの廃墟を見渡した ]
ああ...俺に喰われたいなら...
[ 廃墟の影から飛びかかってきた大蚯蚓のような姿のクリーチャーを、腰から抜いた刀で横薙ぎに両断する。
立て続けに数カ所を輪切りにされても、びちびちと暴れ続ける大蚯蚓を最後は地面に串刺しにして、踏みつぶした ]
それでもいいぞ?
[ 刃を手に、誘う声音は愉しげだ* ]
……へ?
『同じ』……って?
[警戒含む声音に飴色を一つ瞬き、微妙に逸れた視線の先を辿る]
あ、やべ。
[揺れる黒耀石色に、またやっちまった、とぼやきを一つ、落とした後]
……その『同じ』っつーのが、獣人型の『新種』か、っつー意味なら、当たり。
ま、『始祖』じゃなくて第四……くらいの世代らしいけど。
[さらり、そんな答えを返して。
それから、がじ、と後ろ頭を掻きながら暮れて行く空を見上げた]
あー……そーなるとこれ、アレかねぇ。
『獣神』の連中が、ちょっかいかけてきてんのかな。
…………めんどくせぇ。
あいつら、しつこい上に見境ないからやなんだよなぁ。
[同じ状況に囚われているのが、同じ存在だというなら、思い当たるのはそこ。
これまでも揉め事を起こしている相手だけに、物言いには一片の容赦もなかった。*]
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