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パスカル=ズィーネ中尉という。
本当に無作法なことをした。ディレイ中尉。
[姿勢を正し、固い顔のまま挨拶をする。
握手を求めるほど距離を詰めることはできず、向こうから要求されても一瞬掌を触れさせただけで手を引いた。]
それでは――失礼する。
[それだけを言い踵を返し、真っすぐ部屋を出て行った。*]
――悪夢の話――
[幼い頃から得体の知れぬ悪夢を見る事があった。
泣いて飛び起き、両親の寝室を訪れ、優しく抱きしめられながら穏やかな眠りにつき朝になれば忘れていた。あの頃はまだ、穏やかな夜だった。
悪夢が具体的になったのは弟妹が生まれた後。
幼い妹が怪我をして血まみれになったのを助けようと駆け寄った時。
彼女の髪は茶であったはずなのに、目の前には金糸が広がった。
その夜から、悪夢に一人の人物が登場し、記憶に残るようになる。
波打つ金の色。こちらを見つめる大きな瞳。
赤に塗れた彼女の唇は小さく動きカスパルを断罪する。
その言葉は最初は聞き取れなかったが、成長するにつれて一音ずつ耳に染み込んできて、彼女の言葉をはっきりと聞けるようになった次の満月の夜。]
[ >>56配慮していたはずがとんだ勘違いに勘違いを積み重ねていたらしく、胸付近を凝視していたら一発殴られた。 ]
ぐぇ...申し訳ないであります。
[ 理不尽すぎる。
彼女の名前はサシャという正真正銘の女の子らしい。
階級もほとんど変わらないから同部屋って
普通、男女で相部屋なんて思わないじゃないか。
それにしても名前を聴いた辺りから妙な既視感を覚える。
とは言え、ここで「以前にも会いませんでした?」みたいなナンパの常套句を言おうものならもう一発殴られかねない。
と言うかそもそもそんな歯の浮いた言葉を言う勇気もない。
それからはしばらく部屋の占有部分を巡って雑談に花を咲かせるも3:7という圧倒的な大差をもって終結を迎えた。
勝ったのはもちろんサシャ国である。
他の兵が僕を呼びに来る短い間に一つだけ学んだ事は、この同部屋の女の子には逆らってはいけない事だった。*]
[フラフラと駐屯地の外周まで歩く。
比較的戦況が落ち着いており、穏やかな場所だとは聞いていた。]
本当に、のどかだなー。
一面、何もない。
[死体も、転がった兵器も、硝煙の香りも。
煙も火の手もない。
この感覚がおかしいことは、よくわかっている。
それでも、この平穏が愛おしい]
それにしても、さっきのは一体何だったんだ?
初めて任務を果たして、上官に褒められた時だって、あんなになったことないよ。
…一目惚れ?
ないない、柄じゃない。
ー駐屯地外縁ー
[誰もいないのをいいことに、独り言を呟きながら、てくてく歩く。
しばらくすると、何かの気配が近づいてきた。
顔を向けると、どうやら新兵が走らされているようだ]
あー、僕も昔はよく走らされたー。
がんばれー…あれ?
え、ちょ!
[へろへろと走ってきた新兵は、僕の目の前でばったり倒れて動かなくなった。>>55
…死んだか?報告面倒臭いから死んでたら見なかったことにしよう]
…なんだ、生きてる。
おーい、大丈夫か?うわー、すごい汗。
おいってば。
なんかどこかで見た顔だなあ。おーい?
[カシムの頬を軽くぺちぺち。あまりに起きなければ携帯で駐屯地に連絡。目を開けたなら、携帯していた水でも飲ませようか]
――廊下――
[幼い少女の胸を貫き腕を引きちぎり、首を噛み砕いて腸を引きずり出し、血を啜って、肉を噛み飲み込む。
それがカスパルのみる悪夢の一つ。前世の罪。]
……覚えているんだろうか。
[顔を歪めれば窓に映ってしまい、見ていたくなくてカーテンを閉めようと手を伸ばす。
窓の外、外周を走っている兵士がもう一人とぶつかったのか、ぱたりと倒れたところであった。>>55
遠目であったが,声をかけてる方はついさっき会ったフィオンだと気がつき、一歩窓に近づいて眼を細める。>>60
少なくとも死んではいなさそうだ。
倒れた方の兵士は、この時間にあんなところを走っていたのなら、訓練だろうか。自主練だろうか。どちらにせよ倒れるまで走るのは、あまり感心しない。]
[それでもひたすらに走り込む意味はある。
考えたくもない事から逃避できる。]
……訓練所。
[今は思考を進めそうになる頭を休めて、何かに没頭していたかったから、カスパルは進路を変えて訓練所へと向かうことにした。]
……いえ。
こちらこそ……と言うのも堂々巡りでしょう。
[なぜそのように取り乱したのか
カスパルの口から理由を語られることはなかった。>>51
ただ、どうにも線を引かれた気がする。
任務外では気安く呼んで構わないと新兵にも言う程だ。
同輩であれば尚の事その気があるのだが、固辞されそうだと
固い表情に感じ取る。]
以後、よろしくお願いします。
ズィーネ中尉。
[不可解な初対面の区切りとして握手を求めた。
一瞬だけ触れた掌はやけに冷たく感じる。>>52]
……なんだろう。
[カスパルがここに何か用事があったのではないかと
彼が立ち去り椅子に腰を落としてから思い至り、
しかし今から追いかけて再度声をかける気は起きない。]
――訓練所――
[射撃の訓練をさせて欲しいと当番をしていた者に頼み、常に携帯している愛用の銃ではなく、練習用の支給品の銃を手にする。
上着を預かるという部下に渡す前に、ポケットに入れているピルケースだけは抜き取った。
持ち歩く必要はないと言われてはいる。
それでも、これを手元に置いておくのは安心のためだ。
耳当てを付けて無造作にラインの前に立つ。
まずは膝をつき二発。立ち上がって両手で二発。
片手で二発。
全弾眉間へ命中し、弾は切れた。]
悪くはない。手入れはされているようだな。
事故の回数は?
[問いかければ返答はあっただろう。
前線基地とは当然のように徹底される事柄だったが、さすがにこの駐屯地でも十分に整備はなされていた。]
[発砲音と鼻につく火薬の臭いは嫌いではない。
それは悪夢に見る血肉を紛らわせてくれる。
狼化病という病は古来から存在していたが、それが感染症であることは近年の発見で、コントロールできる薬が出来たのは現代になってからだ。
特に軍のような閉鎖性が高い環境では、狼化病の制御は必須であり、薬はただで支給されるし、それでも発症した際は――発症者のいる一帯ごと隔離されると聞く。
狼化病の発症は連鎖することもあり、詳しい顛末は書庫にでも眠っているかもしれないが、カスパルは読むつもりはなかった。知ったってあの悪夢は去らないし、最悪を避ける方法は幸い知っている。
――だから実家には帰らない。
会わなければ,殺せはしない。*]
−相部屋(>>58サシャside)−
…わかればよろしい。
[何がだ、というツッコミもありそうだが。
一発殴って、一瞬怯んだカシムになぜかドヤ顔で仁王立ちをするサシャ18歳。
それにしても、知ってる気がしないわけではないんだよなぁ…
なんて思いながら。]
ねぇ、どこかで…なんでもない。
そんなことより!!
部屋割り、どうする?特にないなら、ある程度私が決めちゃうけど。
[会ったことある?
そう聞こうとして、飲み込んで話題を変えた。
そして半ば強引に部屋占有権などの話を押し進めるのであった。
ここに来て初めて得たもの。
それは、相方という名の『(サシャにとっての)弟分』である。
なお、カシムも自分に対して奇妙な感覚を持ってることなど、想像していない。*]
−探索中−
雪だるまつくろう ドアを開けて
いっしょに遊ぼう どうして 出てこないの…?
行きたいけれど 行けないの
壁があるのよ…
雪だるまつくろう
…お化けだよ…?
[静かな雰囲気に、もの悲しげな歌声ふたつ。ただし、姿はサシャのもの一つ。
…聞こえるはずのない、死んだ妹・アリーセの声が聞こえる気がする−気がする、だけである。
突然奪われた、平穏な日常・引き裂かれた妹の名残だとでも言うのだろうか。
そんなことを思いながら、気がつけば、記録保管庫から男性(カスパル>>52)が出て来るのが確認できただろうか。]
…あそこ、何があるんだろ?
[気の向くまま、そのままに。男が来た方へ足を進める。]
村の設定が変更されました。
[敬礼と共にまっすぐな視線が向けられた。>>71
下官から先に挨拶があるのは当たり前に慣れているはずなのに
なぜだか熱いものが胸に込み上げてくる。
数秒……数十秒だろうか。
反応のないドロシーの様子にサシャは何を感じただろう。
僅かにでも戸惑いや訝る気配があればそこで我に返った。]
……失礼。ドロシー=ディレイ中尉です。
先程の船で来ていたの、声が中にも聞こえていたわ。
[気を抜くと涙腺が緩みそうになるのを堪えて敬礼を返した。]
私は水上列車で来たから船の様子を知らないの。
よかったらどんな感じだったか聞かせてくれない?
[緊張に固まるような感じがなければ歓談に誘う。
本当は、話しかけられて嬉しくて。
少しでも話をしていたいなんて思うのはなぜなのだろう。]
村の設定が変更されました。
oO(えっ、もしかして早速何かやらかしちゃった…?わわ、どうしようどうしよう…!?)
[…何の反応も示さないドロシー中尉>>72に、冷や汗ものである。
ほんの少しの、しかし得体の知れない恐怖もあったかもしれない。
そんな胸の内を隠そうと必死だったが、できた気は全くしない時間を過ごすと数十秒。
声をかけられると、こちらも我に返った…と思いきや。]
き、聞こえていたでありますか…恥ずかしいであります…
ほ、報告であります!
船の中は、豪華客船のような設備が整っておりました!
しかし、時間が短すぎて買い物や探索などはできませんでした!
自室を除いて、唯一覗けた売店には、『怪獣の着ぐるみ』なるものが売っていたであります!
[…何の報告だ。
ポーカーフェイスを努めたり、照れたりしてるような表情から放たれる言葉は、端から聞くとそう思うような内容ではあるが、実際そうなのである>>23。
水上列車なるものに興味を示せば、めの前の中尉殿はどんな話を聞かせてくれるのだろうか。]
[ >>69一度、フィオンの顔色を窺い問題ないことを確認するとおずおずと水筒を受け取り口に含んだ。
喉を通る水が身に染みわたるようで気持ちいい。 ]
感謝であります。
自分は今日はここに配属されたばかりのカシム,
カシム・イリイチ・トルストイであります
大変申し訳ないのでありますが上官殿のお名前を窺ってもよろしいでありますか?
[ 親切な上官でよかったと安堵の息を吐きつつ。
まだ、名前も知らないことに気が付いたカシムはフィオンに名を訪ねた。
暫く、そのまま話そうと考えていたがフィオンの勧めで手を借り駐屯地に一緒に戻ることにするだろう。
ふと何かを感じ、視線を向けると廊下の向こう側からこちらを除くように窺う男の姿が目に入った>>61 ]
[随分と萎縮させてしまっただろうか。
だけど、初手の挨拶が聞かれていたと知って恥ずかしがる様子は
年相応でとても素直だ。>>73]
元気があるのはいい事よ。
へぇ、船の方はそんなに豪華だったの。
[微笑を心がけて緊張を解そうとしつつ
腰掛けるよう促したら近くの椅子に座ってくれるだろうか。]
航路は思いの他短いのね。
……誰がそんなもの置いたのかしら。
[相槌を打ちながらサシャの話を聞く。
随分と色々なものを詰め込んだ船だ。誰の趣味だろう。
水上列車について話を振られたら、
若者には退屈な旅かもしれないと前置いて話し出す。]
水上列車の中は普通の列車と内装は変わらなかったわね。
波で横倒しにならないためなのか、すごく遅いの。
おかげで少し退屈だったわね。
でも水の上に線路が走っているから
満潮の時はまるで海に浮いているようで素敵だったわ。
あとは展望車両の床下が硝子造りになっていて
下を泳ぐ魚が見られたわ。
[そちらの方への興味はあるだろうか。
少し話をしたところで、喉の渇きを覚える。]
よかったら食堂に場所を移さない?
[了承してもらえたなら共に移動を開始しながら、
ここに残るようなら去り際に、
任務外ならば官位を気にせず気軽に声をかけてほしいと
告げただろう。*]
― 知らない記憶 ―
[村への帰り道を辿るうち
洗い流してきたはずの臭いが濃くなっていきます。
それに気付いた男の足は、自ずと早くなっていきました。
村には男の娘がいます。
たった一人で男の帰りを待っています。
まだ幼い娘を残していくのは心配でありましたが
“狩り”ばかりは仕方ありません。
今回もいつもと同じように
おかえりなさいと妻によく似た笑顔で出迎えてくれると
血の臭いが嗅ぎ取るまで男は信じていたのです。
濃い血の臭いが漂う村の中に、
男の帰りを待つ者はいませんでした。]
[娘の亡骸の前に膝をつき、男は哭きました。
色を変えた服に額を擦りつけ
冷たくなった頬を何度撫でても娘は目を覚ましません。
抱きつく腕はすでに失く、砕かれた喉が父と呼ぶこともありません。
どれくらいそうしていたのでしょうか。
空に冴え冴えとした月が昇るころ
男は空ろになった娘の亡骸に自らの血を数滴落として
月に宿る我らが神へと祈りを捧げました。
―娘が生まれた時のように
――妻に狼を殺す力が宿った時のように
―――愛する者の命を自ら摘み取った時のように。]
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