情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
……海は、何もない。
何もないが、太陽が海面に触れる瞬間だけは
好きだった……。
海と空の青が、境界線が消えて1つになる。
夜と昼の境、不思議で綺麗な光景だった。
[あんたの蒼い瞳も、境目の太陽の前では
同じ綺麗な色に染まるのだろうかとじっと見下ろし]
[この村は仮宿だと――最初はそう思っていた。
村の人たちと生活を共にするうちに、
村を訪れる人と触れ合うたびに、
いつしかここが本当の故郷なのかもしれないと思うようになっていた。
此処に留まり、魂たちを見守りたくないのかと云えば嘘になる。
それでも。]
……いいの。
振り返ってしまったら……あなたが消えてしまいそうで。
それに……
私“も”、選んだから……。
[>>180問う彼には、首を横に振る。
私はあなたと共に往くことを選んだ。
だから未練を残すようなことはしない。
視界が滲みそうになるけれど、少しだけ真上を向いて堪えた。]
[地獄の門を求める旅に果てはあるのか。
生前耳にしたことはあっても、実際に見たことなどあるわけがない。
神様の国や輪廻の輪といったものは望めば現れるのかもしれないけれど、きっとこのひとは望まないから。]
あなたの望むままに……。
[>>181呟きへは、何処へでも、何時迄でも歩き続けると告げれば。
彼は私の眸を見つめた。]
海……。
……ううん。ないわ。
[それは思わぬ問いで、思わず鸚鵡返ししてしまう。
私の記憶の中の海は、本の中だけの場所だった。
きれいなところ、楽しいところは双子の片割れしか連れていってもらったことがなかったから。
ふるふると首を横に振る。]
…………。
[好きだったと語る彼は、遠い目をしているように見えて>>183
彼の言う光景を、瞼を閉じて想像してみようとするけれど――頭に浮かべるだけではきっと彼の知る美しさの一部もわからないと苦笑した。
羨ましくも、感覚を共有できないことがもどかしくて。
言葉を返せずにいると、更に彼は口を開く>>_33,>>_34]
―――― Cast.
ゲルト = キルマー
Gerd = Kilmer
―――― master
シモン = ヴィンデルバルト
Simon = Windelbalt
―――― pannda
フリーデル
Friedel
―――― Hollyhock
ジムゾン = タートザッヘ
Simson = Tatsache
―――― sirotae
オットー = ランドルフ
Otto = Randolph
―――― きたきつね
カタリナ = キルマー
Katharina = Kilmer
―――― clade
パメラ = シューマッハ
Pamela = Schumacher
―――― suzune_n
ディーター = シューマッハ
Dieter = Schumacher
―――― 蕎麦
アルビン
Albin
―――― crywolf
レジーナ
Regina
―――― てば(tevasaki)
ニコラ = フライハイト
Nicola = Freiheit
―――― moko0113
ヤコブ = エルベン
Jacob = Elben
―――― vdspuren
ヨアヒム = トリンドル
Joachim = Triendl
―――― mooncalf
and...You!
―――― fin.
― あなただけのe ―
[豊穣の村で過ごす“私の名前”。
本来、与えられた名は“Fridel”だったけれど。]
……ふふ、また一文字多いわね。
[贈られた手紙に“Friedel”と綴られた名>>_11を見て、くすりと笑う。
指摘して訂正させることはできるだろう、けれど。
あえてそれはしなかった。
返事を書く時だって、綴る自身の名はFriedelだった。
私とあのひとの間だけで生まれた名みたいで。
あのひとが自分から直そうとするまでは、このままにしておこうと思った*]
── 最期に──
[それはいつ、どこでだったか
互いが肉体に縛られず、同じ望みを抱くのならば
必ず二人の少女の再会の時は来る。
虚空から現れた魂は、栗毛の娘の顔の周りを飛び
遠い過去に彼女の髪に飾られた花冠のように円を描く。
その光景を、少し離れた場所から
どこか村娘の友に似た男が、“もう一人”と見守っていた。]
さようなら、パメラ
さようなら、みんな
[ 瞬く間に消えた光と共に、いつの間にか
“二人の青年”の姿も、何処にもなかった。 ]*
― 騒動前後、ある父親の物語 ―
[粉ひき屋の跡取り息子として生まれた赤毛の男は、小さな頃から悪ガキだった。
そして15で不良と呼ばれるようになって以降は、盗んだ荷車を引き回してみたり(※小麦粉の配達)、意味もなく畑に生えた雑草を引っこ抜いたり(※農作物の手入れ)と、いろんなことをやってのけた。
そんな男と肉屋の三女に生まれた女性は幼馴染であった。
同じ年なのに、男よりも2(6x1)ヶ月ほど先に生まれたからと、姉のように振る舞い説教をする女性に、男は日々反発していた。]
「まーたあいつら、夫婦喧嘩してるし」
[その場面を見た同世代の村人は、呆れつつも二人を生暖かく優しく見守っていた。]
[さて彼らが19歳になる年の春のことである。]
俺と結婚してください!
[男は女性に突然プロポーズした。
曰く、”俺みたいな阿呆を根気良く導いてくれる女はお前しかいない。だからこれからは俺だけのものになってくれ”
女性は驚いてしばらく呆然としていたが、すぐに頬を染めて頷いた。
二人が夫婦になった次の年、無事元気な男の子に恵まれ、更に10年前には置き去りにされた女の子を実子として引取り、4人となった家族はより幸せそうに見えたのだが……。]
畜生!
[風車小屋で酒をかっくらった男は、行き場のない気持ちを抑えかねてテーブルを叩いた。
男が隣村へ出かけている間に村を100年ぶりの大吹雪が襲った。やきもきしながら天候が回復するまで待ち、ようやく村へ戻ってきたところで、惨劇の発生を知ったのである。
娘の遺体の前で号泣する男に、声をかけられる者は誰一人いなかった。
粉ひき屋のあとを継ぐはずの息子も、神父と共に行方不明となれば。妻である女性は二年前に喪った男は孤独になってしまったのだから。
――そして年月は経ち。]
[男は一人の孤児を育てている。
豊穣の村を訪れた親から計画的に遺棄された男の子。辛い境遇を背負いつつも、涙一つこぼさず口一つ言わず、歯を食いしばって生きている姿に、穂だだれたのだ。]
「父さん、今日はもう休んでくれよ。あとの仕事は僕がやっておくから。」
[年々無理できなくなる体を心配して、次男はいつも男を気遣ってくれる。
それに感謝している男は、”お前は俺のような馬鹿には育たないだろうな”と感謝しつつ。決して口にはできなかったが、長男のことを考えていた。]
(あいつのことだから、村の人たちに顔向けできない馬鹿やらかして、俺が見つける前に神父様連れて逃げ出したんだろう。)
[薄々真実を察している男は、それでもわが子が生き延びた先で幸せになって欲しいと祈れる己に罪悪感が拭えなかった。
――今年も村に、いつもと変わらぬ春がやってくる。*]
― ”タートザッヘ”をつげなかった男の噺 ―
[自分の息子が占い師の力を持った
それを知った神父”ジムゾン”は――
思わず両手で顔を、覆った
自分の家系から占い師の能力が目覚める時
その子は結社に差し出さなければならない
人を護り、害成す者を滅するのが
代々タートザッヘの血を継ぐ自分たちの使命であった
能力が目覚めねば、サポートを
目覚めれば一線に立って、時には死地に赴かねばならない
我が子を見送らねばならない
だからこそ。孫である子が占い師の能力を持っていない
それを知った時に神父は心底安堵した]
[だが。神父は後悔していることがある
両親を喪い、1人村に帰ってきた孫息子
その子が時折、遠くを見つめることがある
孫が両親と共に行った先で何を見たかは知らない。が
1人置いていかれた子供が、寂しさと
その孤独を埋める何かを希求していたのを知っていたが
与えなかったことを
神父は、タートザッヘの名を名乗れずとも継ぐ者であったから
人狼に立ち向かう心得を、寝物語に孫に教えた
タートザッヘの本家の仔を引き取ってからは
その子に占いのことを
だが、神父は後悔している
若し。孫息子にも占いの事を教えていれば
何かが変わったのだろうか
能力がないからと、教えなかったことで
――孤独にしなかったのだろうか、我が孫を]
[息子の様に霊としてとどまる事はできぬ
その様な力のない、唯の村人なのだから
だが。自分が死ぬ前の晩、成人した孫息子の笑みを見た時
漸く自分は過ちに気づく
唯、寂しかった子を抱いて
大丈夫だよ、そばにいるよ――それすら
言ってこなかったことに
神父としてではなく。祖父と孫として
接すればよかったと、神父は思いながら生涯を閉じる
あの子は愛を知る事はあるのだろうか
その日がくればいい。と願いながら]
……あ、インクが切れた
[親の形見の万年筆
それは祖父が父親に買って贈ったものだと
かつて母から教えてもらったことがある]
ディーター、ちょっと明日文具屋に寄ってもいい?
[インクと、序にバースデーカードを買おう
きっとあいつびっくりするだろうなぁ
なんて微笑みながら
青年は今。溺れる程与えられる愛に満たされ
毎日を過ごしている*]
――農夫の畑――
[近頃は、めっきり鍬を握る事も少なくなってしまった。
只の人間が老いに勝てる道理もなく、畑は教会で暮らす子のひとりへと譲った。今は継いだその子にあれこれと教えているが、元より手伝いに来てくれていた子だ、農具の使い方よりは種子の扱いを語る方が多い]
[息子が得意とした果実煮も、春夏秋冬いずれも作り置くならば、山の実りをそれと見抜く目がなくては難しい。地図を作ろうにも野山はあまりに広かったのだろう、息子が友人の鼻を頼りに駆け回っていた記録は、誰にも引き継がれず絶えてしまった]
[故に、作業の合間に三人で休息を取るときも、こうして二人で、祖父の日記を手本とし作物について語るときも――茶請けに出せる果実煮は、ひとつきり]
ああ、それか、それはね――
[畑の傍に植わった、この付近では見かけない>>0:176珍しい果樹。
卓上に遺されていた>>0:184息子の数少ない痕跡が、今年も多くの実りを齎している]*
― 満点の星の元 ―
お前に是非見せたい光景があるんだ。
[そんな台詞と共にジムゾンを誘い、向かった先は清流が流れる場所。
昼間は、足を入れればひんやりと冷たいその流れを楽しみ、夜になるまで時間を潰す。]
ほら、見てみろよ。
[夜の帳がおりる頃、幼馴染と共に再び外に出る。そこには無数の淡い光が飛び交っていた。]
蛍だ。毎年この川辺では、たくさんのはかない命で溢れる。
なぜかって、蛍は成虫になると夜露しか口にできないんだ。でも、精一杯命を火を燃やし尽くして生きている。
[しみじみした口調で告げると、ジムゾンを見て微笑んだ。]
― アザレアの亡霊 ―
[少女は願った
守れる存在にしてほしい
すぐに、大人の姿にしてほしい
あたいを彼らと―――
そしてそれは叶った]
だからさ。俺たち、いつまでこうして旅を続けられるか分からないけど。
ずっとずっと一緒にいて。いつまでもお互いを支えあおうな。約束だぞ。
[照れくさそうに囁きながら、ジムゾンの額に自分のそれをこつんと合わせた。*]
[あたいは…いや、俺はまたあの村に存在するんだ
自慢の髪も短くなったし明るくなくなったし
意外と好きだった瞳も真っ赤に染まった
移住してきた青年として俺は存在している
お父さんに気づかれないか心配だけどな
前と同じ、手伝いするような生活になるだろうが]
[また会おう、みんなと
守ろう、この場所を
もし、また、惨劇が起きるなら
俺はもう嘆く乙女じゃない
君達が村を滅ぼした白と赤の獣だというなら
俺は――村を守る黒き
勿論。俺はそのそのつもりだよ、ディーター
[君の手を取ったあの日から
ずっと君を支えてゆくつもりで。支えられてゆくつもりで
何時まで旅は続くのかわからない。だが
死ぬまでともにいるつもりではあるのだ。だって俺のこと
誰にも渡さないんだろう?――自分も君に対してそのつもりだ
約束だ、と額を合わせる君の頬に手を伸ばし]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新