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― 某日/夜明け前 ―
[バルタ将軍が追放されてすぐ元首も顔を出さなくなったのは、今になって毒が効き始めたからだとか、舞い戻った将軍に刺されたからだ、などと様々な憶測が流れた。
実際は、こうだ。]
馬鹿だな、お前は。
[兜の庇を上げて顔を見せ、にやりと笑う。]
もう少し引きつけたら、一撃でいけただろ?
あれくらい我慢しろよ。
[揶揄する笑いを向け、彼の横を通り過ぎて仇敵の側へ向かう。]
さて、明日は表彰式だ。
褒賞にもらえる銀貨1000枚の使い道は、もう考えてあるのかい?
[ そんな問いかけをしつつ、バルタに教わった薬草酒の改良版を勧めてみる。
より苦くなったか、マイルドになったか、はて。*]
[もはや物体となった怨敵を見下ろして鼻を鳴らす。
蹴ろうと思ったが止めた。靴が汚れるだけだ。]
ともかく、これで道は開かれたわけだ。
まずはそれを喜ぼうか。
[血の上にしか開かれない未来というのも罪なものだが、この男が溜め込んだ毒を思えば洗い流すのも必要だろう。
願わくば、これからは我が唯一が毒とは無縁で過ごせるように。*]
― 夜明け前 ―
仕方ないだろう、あれが限界だ。
[ 馬鹿だというカナンの声に、ふん、と鼻を鳴らす。
そもそも、今だけの話ではない、叔父と顔を合わせる度に、カナンを侮蔑する言葉を吐かれ、正直色々溜まりに溜まっていたのだ。
これでも耐えた方だと、自分では思っていた。 ]
― 王都 ―
[トルーンにはないものがある、と案内役を引きずり回して王都を見て回っていたのは余談である]
僕も、自分が携わる仕事だけでなく、他の仕事を手伝うことで様々なことを学びました。
見たこともなかった視点で見る、って言うんですかね。
自分にとって新しい発見を得ることは楽しいし、刺激になると思うんです。
[先に発言した言葉の根底となる体験を口にしつつ、皆がそう思ってくれるように>>172という言葉には「はい」と頷く]
ひぇ、現実に引き戻された気分です…。
[明日は表彰式>>173と言われて緊張がぶり返した。
僅かばかり身体が強張る]
褒賞の使い道は……
まだどんなことに使うかまでは、決めてないんですけど。
[これから様々入用になることは目に見えていたから、その部分だけは伝えて。
詳細は今後、町の人と相談しながら決めることになるだろう、とも伝えた]
作物とか、しばらく手をかけてあげられなかったですからね。
一からやり直さないと……にっが!
[話しながら、勧められた飲み物を口にすると、口の中いっぱいに苦味が広がった。
改良前を飲んだ人からすればマイルドになっているのかも知れないけれど、初見にはまだまだ苦いよう。
良薬は口に苦し、である*]
[ 口に含んだ薬草の苦味に、思い切り顔をしかめた彼の背を叩いてやる。]
これから、カーマルグも変わってゆくだろうけれど、
たくさん手をかけてあげてくれ。
カレルの作った野菜をここで食べられる日を楽しみにしている。**
自分もまもなく、外国に派遣されるだろう。
その時には、カーマルグからゼファーを経由して航行しようと思っている。
帰りはその逆だ。
人と人をつなぎ、土産話をいっぱいもって、これまでよりもさらに成長して、
──
[ いつかひとつの星座になる日まで。***]
― 王都 ―
いやあれは相手がカナンだったからであって。
[一騎打ちの話>>182が出ると、わたわたと慌て出す。
揶揄めいた言葉であるのは感じ取っていたが、きっとカナンでなければ一騎打ちを挑んだりはしなかっただろうから、そこは伝えておいた]
[トルーンで暮らす話になれば、一つ頷いて]
もちろんです。
あそこは、僕達の
僕も、皆も、あの町が大好きなんです。
だから、
ありがとうございました。
[ギデオンに対して深々と頭を下げる]
こうして僕達がトルーンに戻れたのも、皆さんのお陰です。
本当に感謝しています。
[薬草酒を飲んだ後の背への感覚>>183には少し咽てから]
─── はい。
野菜だけでなく、蜂蜜酒もお送りします。
その年の出来が一番良いものを。
[約束を、この地にも結ぶ**]
― 戦後しばらくして ―
[カレル達も身を投じたカーマルグを取り戻す戦いは、双方が歩み寄る形で決着がつき、トルーンの民は故郷へ戻る道を得た。
久方ぶりに戻った町は海賊達の横行で荒れており、手をかけねばならぬ場所が多々あった。
家のみならず、作物や家畜なども然りである]
これ、全部トルーンの復興に使おう。
[カレルは褒賞として賜った銀貨1000枚を、全てトルーンのために使うことを町の会合で提言した。
手元に残るのは勲章代わりに賜った銀の羽根一枚。
カレルがあの戦いで為したことの証拠はこれ一つあれば良い。
最初こそ、町の人達は遠慮していたが、カレルが構わないと幾度も言うと、ようやく褒賞を使う方向で話が進んだ]
建材や道具の材料はある程度カーマルグで賄えるから、足りないものを他から取り寄せて……。
作物と家畜も、他の町から譲ってもらわないとだね。
これを機に新しいものも入れてみる?
[褒賞金の使い道が賑やかに話し合われる。
カレルにはトルーンの復興を早めたい理由があった。
カナンから技術支援の話が来た時、直ぐに対応出来るようにしておきたいからだ。
そのためには先ず、トルーンを安定させなければいけない]
今回の戦いで亡くなった人達の分も、町を盛り上げないとね。
[働き手を失った家族や共同体も多い。
そう言う部分は相互扶助の精神で、手伝える箇所は手伝うということになった。
これまでもそうして助け合ってきたのだ。
繋がりを一層強め、これからもカーマルグの富を護っていくことになるだろう]
後は……海賊対策だね。
これまでは人命優先で森に避難して来たけど……それだけじゃダメだ。
僕達の町は僕達が護らなきゃ。
[また立て篭もられては敵わない。
その度に支援を求めるというわけにもいかないだろう]
僕に少し考えがあるんだ。
今回の戦いで地形を活かして戦っただろう?
町にも同じような仕掛けをするんだ。
海賊達を嵌める罠をね。
[彼らは海からやってくる。
来る方向が分かれば対策も立てられるというもの。
上陸出来る場所を限定させるのも良い。
そこに罠を仕掛け、入り辛くさせれば出鼻を挫くことくらいは出来るだろう]
その間に戦える者達は準備をして、家同士の道を利用して挟み撃ちにしたり上から投石したりして対抗する。
海賊なんてゼファーの兵に比べたらどうってことないよ。
あいつらゼファーの兵には追い散らされてるわけだしね。
[そう言って笑うと、会合に集まる者達も一様にして笑っていた。
義勇兵として参加していた者達は、ゼファーの兵の方が断然手強いと思ったはずだ]
だから、兵役後も鍛錬を続ける機会と場所を用意した方が良いかな、って。
海賊達が現れる時期は大体分かってるから、武器の調達や仕掛けの準備はそれに合わせる形で何とか持っていけると思う。
基本は兵役が明けた者で構成、希望があるなら訓練の上で兵役未経験者も含める。
今回の義勇兵みたいなものだね。
戦えない人達は今まで通り森に避難した方が良いかもな…。
護りながら戦うのは大変だっていうから。
[そう話を続けて、海賊対策もいくらか話が纏まっていく。
護るために戦うこと、戦えることを知った者達の立ち向かう意志は、強く固い**]
― 銀の羽根 ―
[褒賞として与えられた、勲章代わりの銀の羽根。
その羽根をカレルは新たに作られた訓練場の壁に埋め込むことにした。
月を思わせる意匠と共に飾られたそれは、海賊から町を護る自衛団の象徴として扱われるようになる]
[銀の羽根の謂れは、口伝で伝わる間に誇張されたりもするかもしれないけれど。
その羽根が勇気の象徴であることは、どの時代も変わらず伝えられることだろう**]
[始まりの一夜が明けて、すぐに元首暗殺未遂の真犯人が捕らえられ、処刑された。
バルタ・ザールの名誉は回復され、再び将軍の位に復帰する。
また同時に戦闘の痕を残す船が発見され、海賊の襲撃を受けたものと判断された。
船に乗っていたはずのテオドール・ザール元首の姿は無く、海賊に切り殺されて海に投げ捨てられたものと思われた。
ゼファー軍帰還の後、戦死したものたちの葬儀が盛大に行われた。
葬儀が終わった後、欠員となった元首を新たに選出するべく、臨時の選挙が行われることとなる。
戦後の処理に追われていた二人は、そこで久しぶりに顔を合わせることとなった。]
よう。
[今回は改選されない立場である元首は、選ばれる側の将軍へと気軽に声を掛ける。
その様子に、何人かが驚いたように二人を見比べたが、構うことはなかった。]
いよいよだな。
俺とお前が並び立つ日が来るか。
[ふたりの誓いがまた一つ、果たされようとしている。]
戦火を潜り抜けたカーマルグに、翌年もまた海賊の襲撃があったと記録が残されている。この時は義勇兵を中心にして、王国の兵とゼファーの兵が肩を並べて戦ったと記されている。
カーマルグ半島にはこの後、独立の機運が生まれるが、独立以前も以後も、変わらずプラメージ王国とゼファーとの懸け橋であり続けた。
─── Nigel Buhler 『カーマルグ半島騒乱記』終章
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