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― 後日 ―
[全てが収束し目が覚めた後。
それまで通りに続くかと思われた日常は、しかしひとつの大きな変化を迎えていた]
え、……どう、して……。
[ファミルはこの街には戻ってこなかった。
それを知った時、赤髪の花精は堪えられず泣き崩れていた]
[確かに雰囲気が妙だったとは思う。
ファミルも、その人と言葉交わすエルナも。
けれど、その結論に至る理由を、こちらは認識していなかったから]
わ、わたし……こうなるって、知ってたら……。
[きっと、必死に引き留めていただろう。
それが叶わないまでも、他に言いたいことがたくさんあったはずだ。
ただ、ファミルが自分の意志で残ったと言うなら――
それらはきっと、彼の人を困らせていただろうとも思う]
[赤髪の花精は、今も図書館に通う。
今はその場所は無人で、誰が置いたか雪色の花の鉢植えだけがある>>97。
そのうち代わりの管理者が、この場に座ることになるのだろうか]
わたしの本、読んでもらえなくなっちゃいましたね。
[いつか図書館に並ぶような本を書きたいという願い。
今なら誰の目を通さずとも可能ではあるのだけれど、願いの本質はそこにはなかった]
――いえ、もしかしたら読める、のでしょうか?
[ある時から置かれている、銀のブックマーカー>>105を見て呟く。
何らかの手段で街の様子を見られるなら、方法はあるのかもしれない]
ううん、どっちにしろ、諦めたりしませんから!
[ファミルが掛けてくれた言葉も、エルナの応援やヴェルナー、リヒャルトの後押しも。
それから――あまりよく覚えていないけど、――今は遠い誰かにも、きっと見守られているのだと思う]
[だから一行でも先を続けるために、今日も執筆机に向かうのだった**]
とにかく、そこで座りっぱなしになってないで椅子に座れ。
それとも抱え上げられてぇか?
[最後は揶揄うように言う*]
[本来有り得なかったという長との邂逅から、どれ程経ったか。
>>119長に言われた通り、私の中のあの時の記憶は完全には消えていない。
けれど、たしかに薄れていっている。
彼の顔も声も、どんな言葉を交わしたのかも。
その内、忘れてしまったことすらも忘れてしまうのだろう。
彼の下に残った花精のことも、交わした笑みも、もしかしたら──]
…大丈夫だ。
まだ、覚えている。
[ふる、と頭を振って、止まっていた手を再度動かす。
司書について問われれば、長の下に望んで残ったのだ、とだけは答えたけれど。
あの時の全ては、誰にも話したことは無いし話すつもりもない。
真白の糸を布地に走らせながら、思い返すのは最後に向けられた長からの言葉]
……私は、潰れたりしないよ。
だから、心配はしないでほしい。
[聴こえるかは分からないけれど、宙に向けて声を紡ぐ。
あの時の記憶は、私に後悔を刻んではいるけれど。
忘れたくない、忘れてしまっても何かを残せたらと願う想いの方が強いから。
私にしか出来ない方法で、彼の花精の存在を少しでも、この街に]
………よし、出来た。
[そんな思いで、淡い菫色のクッションの上、新たにまた真白の花を一輪咲かせた**]
― 魔導師の研究室 ―
[投げかけた問いに返るのは、強気な笑み。>>125
それと共に綴られた言葉は元より、続いた言葉>>126は容赦なく突き刺さった]
……ははっ。
手厳しいなあ……。
[とはいえ、反論の余地はない。
とても言い返せるような内容ではないから、浮かぶ笑みはやや引きつっていた]
抱え込んでいるつもりはなかったんですけれど……傍目には、そう見えるんですかね、やはり……。
[一度大失敗をやらかした後、それを愚痴った知人にも似たような事言われたなあ、なんて思考は一瞬。
魔導師はは、と息を吐いてふる、と首を横に振る]
……わかりました。
そこまで言われて帰す、というのも、なんというか、情けないですし……それに。
知らぬものに触れて、さらにその先へ、と望む意志は、ぼくにも理解できますから。
ただ……ここに残るとなると、そのままではいられない、かな?
動けないのは不便ですし、あなたの望むものも得にくいはず……。
[なら、どうするか、と。
思考を巡らせた魔導師が辿りついたのは、ずっとやらずにいたある術式]
……ええとですね。
ぼくと、契約する意思はありますか?
[思案の後、向けたのはこんな問いかけ]
ぼくと契約し、使い魔となる事で、あなたはこちらでの実体を得ます。
『街』で眠るあなたの身体が消えて、こちらに現れる、という感じですね。
恐らく、それがこの場合の最適解だと思うんですが。
[どうしますか? と首を傾げて問う。
帰る答えは、これまでのやり取りから予測できてはいるけれど。**]
― 魔導師の研究室 ―
[遠慮ない切り込みに対する様子は、どこか力ないもの。
けれど、此方の意志は確り、伝わったようで。
魔導師から返るのは、願いへの是と、それを為すための手段]
他に方法がないなら、選ぶのは決まっているだろう?
[使い魔、というのがどういうものかは今一つわかってはいないけれど。
それは、これから知ればいい事、と割り切りをつけて。**]
─ 街 ─
[目が覚めて、気にかかる事は幾つもある。
もう戻らないファミルのこと。
あちらで目覚めることなく戻ったヴェルナーのこと。
何も知らぬまま目覚める事になったクララのこと。
そちらも確認に行かなくてはと思うものの、あのコエが聞こえない不安が大きすぎた。
病のせいで意識が繋がった、とは考えが及ばなかったから]
リヒャルト!
リヒャルト、無事か!?
[中に居るかどうかの確認もしないまま、占い師の自宅の扉を叩き。
鍵が開いているなら、勢い任せに飛び込んだ*]
そっか、長の通達が。なら、大丈夫、かな。
[ 齎された情報に、ほっと息をつく ]
だから、抱えるのも、背負うのも、担ぐのもお断りだってばっ!
[ 椅子に座りなおしながら、言い返すほどの元気は戻ったようで、それに従って石の色も少しずつ濃くなっているのは、ヴェルナーにも分かっただろうか* ]
[ 夢の中で聞いた過去からの声の記憶は今も残っている ]
[ いつか ]
[ その話も誰かにすることがあるだろうか** ]
リヒャルト、ヴェルナー…
二人とも、ちゃんと起きたんだな。
[開いた扉の中には、リヒャルトだけでなくヴェルナーの姿もあり。
二人の無事を認識すると、ほっとした息が堕ちた]
良かった…
[それから、改めてリヒャルトへと向き直ると手の中のペンダントを差し出して]
― 後日/魔導師の研究室 ―
[使い魔の契約。
選択肢がないとされて選んだそれの果てに得たのは、こちら側で動くための実体と、魔導師との寿命の共有]
ま、置いて行かずにすむというのは、利点だな。
[正直、今でもピンとこないものがあるのだが、そこはこう割り切りをつけていた]
[ともあれ、使い魔となった司書の日常は……今までと、あまり変わっていない。
膨大だが整理されていない魔導師の蔵書を整理し、管理するのが主な仕事となっていた。
その合間、お茶の時間になると、司書は街の様子が覗ける水盤の傍にそのための準備をして。
今は離れた場所の日常を眺めるのが常となっていた]
これ、ありがとう。
こんなきれいなものだとは、思っていなかったよ。
…ちゃんと受け取らないままに眠ってしまって、すまなかった。
それと…もう一つ。
貴方のコエを、私はずっと─…眠っている間も、聴いていたんだ。
だから、多分…貴方が、聴かせるつもりのなかったコエも、私は聞いてしまった。
[謝られても困るだろうが、と断りを入れたのち、頭を下げた]
[目覚めると、自分の身はベッドの中にあった。
誰かが運んでくれたのだろうか――と思いつつ抜け出し応接間を見れば、ヴェルナーの姿は既にない。
目が覚めた後、早々に何処かへ向かったのだろうか。
何にせよ無事は疑わず、元気そうだと安堵する]
みなさん、そろそろ目覚めてるでしょうか……?
[そうして、遅ればせながら赤髪の花精も状況を確かめるために外へ出る]
[賑やかさの戻りつつある街の様子に、やはりここに在ることができて良かったと思いながら**]
[それから、顔を上げて]
…無遠慮なことを言ってしまったとは分かっているけれど。
貴方に言ったことは、今でも本心だよ。
[もうあのコエは使えないけれど。
こうして言葉を交わせるのは変わらないから、と。
抱え込みそうなら、いつでも話して欲しいと願った**]
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