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[―2ページ目―
更に長い髪もご飯に入るといけないから結ぶように言われた。
いつもベールをストールのように羽織って中に入れてるので気にしていなかったのだが、ベールを使っていけない以上、結ばねばならないのだろうか。やっぱりベールを羽織ったほうが……と、チラチラ見てたら強い口調でダメだと言われた。
落ち着かない]
[―3ページ目―
言われるがままにしていたら髪をポニーテールにされた。
ちょっと頭を振ってみたら揺れる感覚が面白い。これはいいかもしれない。でも長時間は頭が痛くなる]
……ん?時間があるから日記付けてた。
ああ、もう夕食の準備する?じゃあ行こうか。今日はシロウ早いんだっけ。
もうすぐ帰ってくる?じゃあ急いで準備しなきゃね。
[そのままキアラに連れられて台所へと向かった]
【マリエッタEND】
[…───あれから。
王直属の親衛隊に配属になると、わたしの主な仕事場は城の中になった。広い城郭の構造をすべて暗記し、極秘裏に王の警護にあたる。
緊急の呼び出しに即駆けつけられるように、常に現時点からあらゆる方角への最短ルートをシミュレートして備える。
緊張とプレッシャーが続く毎日だが、わたしは任務にやりがいと確かな手ごたえを得ていた]
─塔の上─
[夕暮れの頃、わたしは城郭にある塔の一番上に居た。
物見のために建てられた塔だが、見回りの時以外にも、休憩時間を利用してここを訪れる。
たどり着くまでに長いらせん状の階段をひたすら上り続けるため、はじめは息が切れたりもしたが、最近はもう慣れてしまった。
ここへ来ると、城郭都市がほぼ見渡せる。ここ以上に高い建物はこの国には存在しない。
わたしは大きく深呼吸すると、夕日が沈む方角を向いた。その先には砂漠がある]
[先刻、砂漠へ向かった先輩が、無事に帰還したという知らせを聞いた。
わたしは制服の胸ポケットにしまっていたハンカチを取り出す。長い間使わずに収めていたせいか、折り目がしっかりとついてしまった。
それを両手で広げ、改めて手の中を見る。こうして取り出して眺めるのは随分と久しぶりだ]
……。
[どうやって返そうか。代わりをいつ渡そうか。
帰国した後は、そればかり考えていた気がする。けれど先輩は傷心の最中に居て、わたしの声など届きそうになく、見守る事しかできなかった日々。
あれから結構月日が経ってしまった。
先輩が砂漠へ発った後は、時折胸に手を当てて無事を祈ったが、忙しさに紛れて忘れてしまう日もあった]
[先輩は既に忘れてしまってるだろう。
返す機会を逸してしまった。今さら持ち出すのも不自然だ。とっくに諦めないといけない段階なのに、わたしは……]
────っ
[突然、足元が思わずよろけるほどの突風が吹きつける。髪が乱れて一瞬だけ視界を覆う。
慌てて手で抑えようとした時に、手元のハンカチが一瞬にして飛んで行ってしまった]
ああっ
[まるで小鳥が空へ向かって羽ばたくように、幾度もねじれ風を孕み、見守る先でどんどん小さくなっていく。
わたしは呆気に取られて、ただその場に立ち尽くしていた。
その光景を見ながら、わたしの心の中で固くなっていた何かがほぐれ、風と一緒にサラサラと運ばれていくような感じがする]
……、さようなら…ダーフィト先輩…。
[帰還した先輩に対して、ここで密かに”おかえりなさい”と言うつもりだった。
けれど、実際に出た言葉は逆だった。訂正したくてもできない、口はもう一度同じく”さよなら”と動く]
[本当に言いたかったのは、この言葉だったのかもしれない。
それを自覚すると、胸につかえたわだかまりが消えたような気がした。空を見上げるわたしの目に涙はない。
気持ちが晴れた気がして、頬が少し紅潮する。
今だったら、言えるかな。面と向かった時に…───今度は”おかえりなさい”って。
思わず口元がほころぶ。よかった、きっと笑える。
わたしは踵を返して塔の最上階を出た。
振り返らなかった空には明るい星がひとつ、地上を見守るように瞬いた。**]
ー星の夢ー
[ここの眺めが綺麗だっていうのは…いつ知ったんだっけ。]
…やっぱり、綺麗ね。
[口を突いて出た言葉。
でも、ここに来るのは初めてのはず…
さっきから、何かがおかしい。
大切な何かが、記憶から抜け落ちてる気がする。]
…何かを、忘れたのかな。
それとも、ただの気のせいかな…?
[きっと、私の勘違い。
でも、なぜかいつまでたっても頭から離れない違和感。普段の私なら、何も考えずにすぐ忘れるはずなのに…
その時、館内にサイレンが鳴り響く。
このサイレンは…そうだ。聞いたことがある。]
…。
また…バグ?
[そうだ、全部思い出した。
私…いや、私達は、一度バグに全滅させられた。いや、全滅させられるというべきだろうか。
私達はバグと戦う必要があったのだろうか…?
あの2人は外の世界に出ようとしているだけだった。何も図書館に直接の被害を与えるわけじゃない。ただ、私達に妨害されたから自己防衛をしただけ。
悪いのは…私達では?]
…今回のバグも、シメオン達と同じだったら…。
[そう言うなり、自室へと走り出した。
あんな悲劇は、繰り返してはいけない。]
ー遠い昔ー
ーあの、アリーセさん。
ー少し気になったんですけど、今おいくつなんですか?
[同じ部署の後輩によく聞かれることだった。返す返答は決まってこうだった。]
ごめんね、私もよくわからないの。
[とぼけているわけではなく、事実だった。
通常、司書達はラボを出て業務に入る前にある程度の期間の訓練、そしてその間に自分についての情報を教えられる。見た目ではあまり成長が見られないため、年齢もその情報に含まれている。
しかし、私の与えられた情報の中に、年齢の数字はなく。代わりにある文字が書かれていた。
ー凍結ー
私の年齢が凍結されているということ。
要するに、年を取ることがないということだ。こうなった原因も、理由も知らされなかった。
ただ、時の流れが自分には感じられないような気がして、哀しかった。]
[翻訳者としての仕事を始めて、だいたい5年くらい経った時だろうか。
ラボに呼び出され、ある物を渡された。]
『これは、持つ者が館長である事を示す物。そして、館長だけが使える特殊権利を行使するための物だ。
君はどうやら老化がないようだし、変に気負うような性格でもないし適任なんじゃないかな?館長と言っても存在を認知されたくないから、基本的にはやる事は今までと変わらないけどね。』
[正直、そんな理由で決められるのはどうかとも思ったけれど。
特に重要なことでもないのかなと思って、受け取ることにした。]
…ありがとうございます。
[去り際、いつか役に立つ、と背後から声が聞こえた。
…まあ、使う気はなかったんだけれど。]
ー自室ー
[部屋に駆け込むなり、机の引き出しを漁る。長いこと忘れていた。自分が館長であることなんて。]
あーもう、お菓子ばっかり!どこにあるのよ一体!
[一番底の部分に手を伸ばした時、カツンと音がした。羽根ペンを模った、特殊な端末。
取り出して、しっかり握りしめる。]
やっと見つけた…っ。
これがあれば、誰も傷付かずに…
[誰がバグかは…だいたい見当が付いている。
異邦人…ダーフィトと言っただろうか。きっと彼が最後に会っていた彼女…ユーリエだろう。]
- 日常 -
たっだいまー!
いやぁ王様にゃまいっ…。
…!!!
[はらり、と持っていた上着が落ちる。
台所を覗き込むと、そこに神がいた。
一体なぜ、どこで分かったと言うのだろう。
シロウは、ギャップに弱いということを。
普段とは違う髪形や、普段とは違う仕草。
そういう所が見れた時、でれっでれなのである。
ぼうっとポニーテールのシメオンが料理をする姿を眺めていると。]
……はっ!?
つい見惚れちまったぜ。
[彼女…ユーリエを探す前に。やる事が1つ。]
ー先程の館内放送は誤報です。再検査の結果、バグは確認されませんでした。申し訳ありません。
繰り返します、先程の館内放送は…
[少し声色を変えて、端末から声を吹き込む。館内に響き渡る自分の声。
当然、歴史を書き換えようとするのならば手助けなどしないが…彼女は外に出ようとしているだけだろう。
ならば、きっと…これでいい。]
ー数日後 ・特別閲覧室ー
[人目に付かないルートでユーリエを誘導する。ユーリエの代わりに本を書き換えると、空間が歪み、門が形成される。]
さ、早く。
[ユーリエが門を潜って、異邦人達…ダーフィト率いる隊の所へ行った事を見届けると、再び本を書き換え、今の出来事とユーリエの存在とを無かったことに。
図書館に一生囚われるはずだった彼らが外の世界へ行った。私が好きだった、あの人も。
そして、今。私は…あれだけ嫌っていたバグに、手を貸した。
少し複雑ではあるけれど、誰も犠牲にならずに皆が幸せになるのが一番だよね。
本を元あった棚に戻すと、自分に言い聞かせるように、また誰かに訴えるように一言。]
…歴史は、変わっていくものよ。
[そう言うと、端末を胸ポケットに入れて、自室へと戻った。**]]
― 捜索隊帰還の祝宴会 → 噴水広場 ―
[祝宴会の隙を見て、ダーフィトはユーリエを連れて祝宴を抜け出す。
そして、少し離れた場所にある噴水広場まで歩いてきた。
辺りに人はなく、ユーリエと二人きり]
今日は月が綺麗だな……。
[夜空を見上げそう呟く。
ユーリエも頷き、目を輝かせながら夜空を見上げていた。
初めて会った時から変わらない純粋な輝き。
こうして二人で空を見上げられる幸せをダーフィトは噛み締めていた]
[ふ、とユーリエが何か言いたげにダーフィトを見上げた]
どうした、ユーリエ?
……え、あの言葉は本気かって?
[――私を伴侶にって……、本当にいいの?
不安げにこちらを見るユーリエに、ダーフィトは少し申し訳ない気持ちになってしまった]
ああー……。
本当はもっと正式な場所で言いたかったんだが、な。
まだ帰ったばかりで指輪も用意できてないし……
[気まずそうに頭を掻く。
それもこれも、あの軽口男のせいだとダーフィトは王に対して最高に不敬な念を抱く]
[少し決まりの悪さを感じつつも、ダーフィトはその場に跪く。
そうしてユーリエに向けて手を差し出した]
ユーリエ、俺と結婚しよう。
俺は君と一緒に幸せになりたいんだ。
[図書館の温室で手を伸ばした時のように――。
いいや、今度は以前よりももっと力強くダーフィトは告げる。
――……。
しばしの沈黙。
ダーフィトは根気強くユーリエの返事を待つ。
お互いの想いは知っている、だがそれでも、こうして形にしないと伝わらない事もあるのだとダーフィトは改めて思った]
[やがて、ダーフィトの手をユーリエの両手が柔らかく包み込んだ。
彼女の手が、微かに震えているのを感じる]
ユーリエ……。
[今度は二度と離さぬよう、しっかりとユーリエの手を握り返す。
つう、とユーリエの頬を涙が一筋流れ落ちていく]
……イヤ、かな?
[なおも口を開かず涙を流すユーリエにダーフィトは立ち上がり、落ち着かせるように涙を拭い、頭を撫でる。
ふるふると、ユーリエが首を横に振った]
[そうしてユーリエは口を開く。
――私、外に出る為に酷いことをしたの。
――自分でも止められなかった。怖かった。
――こんな私が、ダーフィトの傍にいてもいいの?]
ユーリエ……。
[それはユーリエの罪の記憶。
それが今も彼女を苦しめているのだと……。外に出て自分の罪の重さに涙を流していたシメオンを思い出し、面影が重なる。シロウの慰めを思い出し、背中を押された気がする]
もちろんだ。
俺はユーリエとじゃなきゃ幸せになれない。
……それは、誰よりも君が知っているはずだろ?
[はっと、ユーリエが顔を上げる。
そうして自身を見上げる頬にそっと手を添え、包み込む]
[今までに出会い、自分を支えてくれた人々の顔を思い出しながらダーフィトはユーリエの苦悩を少しでも分かち合えるようにと唇に想いを乗せる。
今の二人があるのは、優しい人々の支えがあったからこそだ]
苦しいなら俺の胸で泣けばいい。
怖いなら安心できるまで傍にいる。
俺はユーリエと幸せになれる為ならばなんだってやるさ。
[そうして告げる言葉に、ユーリエは静かに涙を流した。
そうしてようやく――……]
……ありがとう。
[ユーリエはダーフィトのプロポーズを受け入れたのだった]
[星空の下。
二人は生涯の伴侶となる誓いを交わし、笑いあう。
もう二度と離れないように、離さないように。
そうしてようやく。
ダーフィトはユーリエの唇に口付けを落とすのであった。**]
―いつもの専門室―
[誰も残っていない専門室。
仕事漬けの生活にももう慣れた。
かろうじて清潔を保つのと、睡眠の為にだけ戻る自室。
遠ざけているはずなのに、根を詰めれば詰めるほど、ローレルは専門室に顔を出すようになった。
元気そうにしているのに、時々ふと遠くを見る光の宿らない瞳。
彼女の胸ポケットにいつも入っている杖の形をした栞が落ちない様、屈む度に左胸を抑えるようになった新たな癖を見つけて。
ただ見守る、という選択肢を選ぶ自分に――…悔しくて、悲しくて]
今、変な事考えてた…?
「星の夢」…とか?
[あの事件後、初めて「星の夢」の名を口にした。
一瞬で顔色を失った彼女を見ていられなくて、引き寄せ、掻き抱いた。
薄々思い出しているのかもしれない。
そこは怖い場所じゃないから、自分がいれば、失った思い出を丸々悲劇にさせたりはしないから。
「勇気」だけで、一人で立つには、彼女は健気すぎて壊れてしまう。
混乱する彼女と、自分をも落ち着かせようと、そのままに、
顔を見るのも照れくさく、彼女から”離して”と頼まれれば、赤い顔を突き合わせて]
とうとう、やってしまったね…。
好きなんですよ。君のこと。
[観念したように、微笑みながら告げていた。**]
●月★×日
今日もシメオンが可愛い。
そしてシメオンを習って付け始めた日記。
どうだ、三日で終わらなかったぜ!
●月★■日
今日もシメオンが超絶可愛い。
俺は幸せ者だ。毎日が充実している。
だがトイプードルへの名前つけが難航していた。
ティーポくんは中々良い案だと思うのだが。
キアラ案のトイプーは安直すぎる。
●月★▼日
今日もシメオンが可愛すぎる。
最近覚えたばかりというのに、料理が美味い。
明日は休日、デートの約束をしている。
一世一代のプロポーズをする気だ。頑張れ、俺。
――●月★▲日
シメオン、結婚……って知っているか?
[綺麗な夜景を一緒に眺めながら、シロウは言う。]
俺と、結婚してくれないか?
子供は、作れねぇかもしれねぇけど。
好きなんだ。ずっと一緒に居たい。
[そう言って、シロウは小さな箱を取り出して。
中には、輝く宝石のついた指輪が入っていた。]
あの時、出会えて本当に良かった。
あの時、シメオンが勝って本当に良かった。
ありがとう、シメオン。
[そう感謝の言葉を述べて、シロウは笑った。**]
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