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[他とは異質の、手書きの文字。
この島に、「名前のない病」を閉じ込めたと。
かつての島民が戻らない限りこの地に留まると。
もしこれを書いたのがあいつの祖父なら。
移送には応じず、ここに残っただろう。あいつは祖父を尊敬していたし。
――だから、たからものを埋めるのにここを選んだのだ。]
俺、ちょっと外を見てきますね
お二人はごゆっくり
[口元を覆い、ゆらりと身体を翻して外に向かう。
一刻も早く確かめたかった。また、忘れてしまう前に。]
『あのちっちゃいいえがびょういんかな』
『となりにちょっとだけ背の高い木があるから、ここからでもすぐわかるね』
『じゃあ、あの木の近くに埋めよう』
[展望台で交わした会話。
目印を写真に残そうと、撮影者の顔は逆光で思い出せないが、埋めた場所の真上に立って撮ろうと提案したのは。]
えーっと……ここ……いや、ここか?
[診療所と木を背中に、写真と照らし合わせて振り返り位置を合わせるが一人では難しい。
こんなあやふやで面倒な場所を指定したのは――俺だ。
その時は今よりずっと幼稚だったので仕方ない。
他の木の近くに新しい掘り跡を見つけて。>>72>>75
ここにいない男に改めて感謝し、ひとまず目印の木の側を掘り返す。]
「名前のない病」を封じ込めた、か。
これ、医師の手記か。あっ……この名前……!
[手書きで文字が綴られた診療ファイル。>>167
背面に書かれた名前を確認すると戦慄が走る。
次第に早くなって行く中の頁を繰る手は、震えていた。]
どうぞ、行っててください。
[カークが外に出るのに辛うじて気づくと、気の無い返事を送り。>>167
診療記録の名前の欄に行き着くと眉が持ち上がった。
グラナタス姓が一番多く並ぶがその他にもいくつかの家名。
その中にかつて引き取られる前の自分の名前があった。
『David Eye』
ダーフィトなどありふれた名前、姓が変われば軍に出身など分からない。]
へぇ…… …え……?
[大量死の起こる前後。
“全部忘れてしまった”というのも、
幼少の頃で忘れてしまったという意味なのか。或いは。
沸き上がる疑問符は、
姿を表した診療所を前に追いやられた*]
あいつ、まさかな……。
[古い記憶の一部が鮮やかに蘇る。
展望台から見下ろした光景、何人かで冒険の相談をしている。
買ってもらったばかりのカメラを手にした私は、
遠い、疲れると文句をずっと垂れていた。
埋め終われば機嫌を直して盛り上がった地面の上で飛び跳ね。
場面が少し飛んで、シャッターを切った音。
ファインダーの向こうで悪友が木を後ろにして並んでいた。]
――…ない……
[爪の中をまっ黒にして、指先が痛くなるほど掘っても何も見つからなかった。場所がずれているのか、もっと深い地層に沈んでしまったのか。
スコップか何か探そうと土を払い、診療所の中に戻る。]
あれ
[診療所の中で佇むダーフィトとフレデリカ。
こんな感じの組み合わせを、自分は知っている気がする。
そうだ。あいつと、もうひとりいた。確か名前は。]
――……アイちゃん?
[それは、呼吸の動作ほどに自然に、くちびるから零れた。
『ダーフィトって舌かみそうになるしながい』
『じゃあダーリンてよぶ?』
『……それはちょっときもちわるい』
『……だよな』
本人の目の前で、意志など無関係にげらげら笑いながら話したことまでついでに思い出したが、さて。]*
[見つかるのは空の瓶や崩れた破片、瓦礫ばかり。
肩を落とした矢先、カークの震える声>>164が届いた。]
7つめまであったんですね。
無くなってしまった分も含めて、ちゃんと探せばもっとたくさんの研究資料が見つかるのかも――…
[呟きながら、渡されたファイルに目を通す。
これまで見た物とは違って、手書きの文字だ。
読み進めていく内、どんどんとその表情は厳しいものになる。]
なんですか、これは……。
[移送? 罪滅ぼし?
特効薬は、開発されていたのではないのだろうか。
……いや。過去、この島での大量死と併せて考えれば……
ファイルの最後に記された、医師のものと思われる署名。
二人はこの名前に心当たりがあるのか。
外を見るというカークを見送って、無心にファイルを手繰るダーフィトを物問いたげに伺っていた。]
[ぽかーんと間抜けずらで、人差し指を向けての呟きに。
もし、記憶通りの返事が返ってきたなら。
張りつめていた糸がぷつりと切れ、一瞬だけ。
この島の何もかもを忘れて当時のような笑みをみせるだろう。
違ったら? 何でもないですってとぼけて。
草むらでの会話の続きでも促そうか。
此方の思い出話しをする時間があれば、その後。
手帳と写真を二人に見せて、語るだろうか。
たからもののような、きらきらした記憶の断片を。]**
医療ファイル、多分軍が隠していた真相のひとつだ。
昔のことだから今の軍とはもう関係ないのかもしれないけど。
[こちらへの視線に気づけないほど熱心に捲る紙。>>175
名前を見つけるとフレデリカの方に向き直って、告げた。]
さっきの話、忘れていたことを思い出したかもしれない。
……ここに来たことがある。
記憶喪失、だったんだ。
[確信が持てるまでは記憶喪失と言い切ることができなかった。
空白の1年、継ぎ目も曖昧になっていれば”なかったこと”として扱われ。
声にすることは愚か、考えることすら禁忌と処理をされていた為に。
丁度外から帰ってくる足音に、首を上げると——。]
——……は?
[突如呼ばれた家族姓に賦の抜けた返事が口から出た。
ぽかんと開いたまま止まった私は、滑稽なことこの上ない。
『よびにくいからなんとかしてよ』
『もー、アイでいいよ。アイで。めんどーだし。』
『……アイちゃん?』
『ちゃんはやめろよ。マリナみたいじゃん。』
古い場面に音も乗って、目をしぱしぱと何度も瞬かせた。]
ナイト……?
[彼の顔と自分の顔を交互に指差して、間抜け顔の応酬を。
その後、思い出したとぽつり呟いて、顔を輝かせた。]
ちゃんはやめろって言ったじゃないか。
[出会いをもう一度繰り返した。
記憶が溢れ返ると同時、少年時代に戻ったような屈託の無い笑顔が溢れる。
彼と同じように笑い合って、この島の不穏さもどこかへ鳴りを潜めた。
フレデリカにこんなことがあったのだと。
当時の想い出話を聞かせたり、写真を指して懐かしんだりして。
この日は、診療所の窓から木漏れ日が優しくさしていたように思う。**]
[診療所の事は勿論聞いてあった。自分もそこへ同行すべきだという事も承知はしていたが、どうにも体が、重い。
…考えたくないが。
食堂を出て何気なく見た玄関ホールの伝言板
◆ファミル・シェリー少尉
港へ船の到着を確認しに移動。
引き続き、通信機の確認を願う。
船の到着もしくはヒトフタマルマルには帰還予定。]
…。
[軍に生き、軍に死ぬ。そう決めたのはいつの日だったか。だが船は来ない。連絡も付かぬ。『事情』があったにせよ、だ。]
[本格的に頭が痛い。早く眠らねばと思う反面、このまま眠ればもう二度と目が覚めぬような、そんな気持ちに襲われる。
外の空気が吸いたくなって、あてもなく東へと歩くと、現れた朽ちかけた背の高い建物に、これが展望台かと見上げる。]
[がたついた階段を足を取られながら登ると、そこには満点の星空―――]
―――約束を、守らねばいかん。
[皆が話していた森の小屋とは向こうの方角だろうか。暗くてよく見えないが、言われればあれがそうかと思う。
しばらく星を見れば気分は少し良くなったようだ。今度こそ自室へ帰って眠る事にした。彼が展望台へ向かったことは恐らく誰にも知られる事はないだろう]**
[記憶喪失と聞けば、なるほど、と得心する。
“全部忘れてしまった”そう言う彼の語り口は、
時間経過による記憶の薄れにしては違和感があったから。
大量死の前後と併せて、記憶に蓋がされるほどのショッキングな出来事が、この島で彼の身に起こったのではないだろうか。]
……ぷっ。
ふふ、ふふふっ、
[「アイちゃん」と「ナイト」のやり取りに思わず肩を震わせて笑い声をあげる。
その後は暫し二人の思い出話で穏やかに過ごせただろうか。
仄暗く不気味だと感じていた診療所は、
来たときとは全く違う雰囲気に見えてきた。
陽が傾いて空が紅くなってくれば、
そろそろ戻りましょうと進言して宿泊所へ戻るだろう**]
ちゃんつけた方が呼びやすい
[何度したか覚えてしないやりとりを返し、再会を喜ぶハグを送ったか。
フレデリカを交え、昔の悪戯や数々の冒険談をひとしきり語って笑い合う。
"たからもの"は、こんなすぐ近くにいたと。
どす黒く空っぽのこころに少しだけ、やさしい日差しと温かい風が吹いた。]
そういや妹いたよね、元気してる?
[帰り道、何気ない調子でダーフィトに向けて尋ねた。
彼女からは、かわいがりがすぎての揶揄に敬遠されがちだったが、俺は兄妹揃って大好きだった。]
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