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[不意に足元に霧が忍び寄る、としか見えぬ形で、目の前一歩の距離に城主が出現していた。
毒で目が霞んだわけでもあるまい。ただ、力量の差が距離を埋めただけのこと。
迫るは愉悦に綻ぶ声と銀の大蛇。
それは彼自身の変化した牙だった。]
──剣は杖にする能わず
[矜持を噛み締め、魔剣を支えに立つことはせず、逆にその刃を己が首筋へ擬した。]
[ごろんごろんと何か固い、岩のようなものが転がる音が背後から迫ってくる。
後ろを振り向いて何が来たのか確認したくなったが、そんなことをしてたらスピードが落ちるので耐える。
時計の針の進む音みたいなのの間隔がどんどん狭まってきてるのだが、まさかアレがカウントダウンなのかとチラッと思った時にはもう遅かった。]
[自死を企てたわけではない。
吸血鬼たる城主は必ずや首を狙ってくるだろう──そこを迎撃するとっさの判断。]
主を出迎えよ。
[衝突の衝撃に冷たい鋼が押し返されて首の筋へ食い込む。穿たれる痛み。
注がれるのは血か毒か。
剣を離すと同時に、両手を開いた。
抱きすくめて、首筋に噛みついてやる──
最後まで身体を動かさんと足掻き、 その果てに、墜ちた。]
― 中庭 ―
シルキーさん、どこに居るんですか?
そう遠くへは行けないでしょう?
……ああ、隠れ鬼ですか?
私も昔、良くやりましたよ。
[花を踏み草を薙ぎながら、小鳥を探す]
― 城の一室 ―
[ふたりの後を追うのは容易かった。
人間一人分を喰らったおかげで、力は充溢している。
ローレルの歩みが遅いこともあって、部屋の前で追いついた。
彼らに続いて部屋に入り、水を取ってくるというジャンを見送る。
横目でローレルの様子をうかがうが、
ベッドに座った彼女の顔色は酷く悪いように見えた。
相変わらず、こちらを向こうとしないことに、胸が痛む。]
[鎖が邪魔]
わぁわァわぁワぁ
[ジャランジャラン言わせながら、両手と両足で床を駆ける。
先を逃げるジェフロイの背に追いつくかどうかくらいの頃、
チチチチチチチチチチと鳴っていた背後のカウントダウンが、]
[ドッカーーーーーーン]
ジャンさんは、お元気ですよ。
でも、
他に「大事な人」が出来たようですね。
だから、シルキーさんのことは私にくれるってことみたいです。
ジャンさんは今、他の女性と一緒にいますよ。
「ローレルちゃん」って呼んでおられました。
[遊びに行っておいで、との言葉にもう一度一礼して
猫の姿に変貌する]
にゃー
[白絽候、ガートルート、テオドール。
誰か一人の血を一口でも口にできれば僥倖であろう。
そう思いつつ、迷宮の闇に消えた。*]
[戻ってきたジャンと、いくつか情報を交換する。
リエヴルの名は知っていると頷いた。
だが、ジェフロイという名には首を振る。
名は聞いたことがあるが、会ったことはない。
紙とペンを渡されればいくらか筆談は進むが、
あくまでも書くのは名前と簡単な記号だけだった。
どうしても伝わらなければ単語も添えるが、それ以上はしない。
心情等については、行き違いも覚悟の上だ。
相手からの情報提供に、こちらも知っていることを伝える。
セルウィンが目の前で消えたことと、
この城がおそらくは白絽侯の持ち物であること、
少なくとももうひとり、元老吸血鬼がいること。
その程度ではあったが。]
[拳を開き、握り、身じろいだ少女へ、囁きを投げる。
その音が届くことはないと知っていつつも。]
――ふふ。見えないわよ。
私があなたに見せようと、思ったもの以外は、何も。
[ままならぬ五感をそうと受け入れたのか、少女は訝る様子をひとまず収めた。古老は微笑み、静かな聲を送る]
[自分がさっき枯らした場所に近づいてくる。
吸血鬼の居城だ。壊した物がいつの間にか元通りになっていても、おかしくないだろうと、
異常繁茂する草には特に注意を払わなかった]
貴女が黄色い小鳥になっているだろう、ということも、ジャンさんに教えて貰ったんですよ。
[楽しげに言葉を紡ぐ。
9割の真実の中に、1割の悪意を混ぜて]
[伸ばした手は目的のものを掴む事が出来なかった。
いや、正しくは掴むことを放棄し、別の行動へと変化させただけだが。
鞭の先端から裂け、形状の変わる鞭。
分かたれた組紐は扇状に広がりを見せる。
伸ばした手で取れる選択は一つ―――ただ「受ける」のみ]
―――――ッ、
まったく、別人のようね……!
[身を庇う為に腕一つで受け止めれば、痛みに表情を歪める。
距離を取ろうと足を引くが、それは悪手だった]
[座っている状態から立ち上がった為、一歩足を引けば、椅子の足にぶつかるのも当然。
間抜けにも体勢を崩せば、隙をつかれ、床に縫い止められる。
衝撃を和らげようと、背面を強化し耐え忍ぶ。
腹に掛かる男の体重は、人の女としての軟さを残しているせいで、圧迫されて気持ちが悪い]
………ふふ、とてもいい趣味ね。
親の――――乱鴉の大公、その人の影響かしら。
[《バルシュミーデ》
その姓を聞いてから、ずっと気にかかっていた。
けれど、今まで思い出せなかったのは、元老に関しての記憶を、無意識の内に封じていたから。
白絽侯に会い、己の矛盾を知れば、封は意識的に解かれ、記憶は蘇る。
そして、かつて父が言っていた言葉も―――――]
― 爆風 ―
[古城の一角が轟音と共に吹き飛んだ。
濛々と立ち籠める煙は周囲の霧に取り込まれ濃さを増す。
どれほど大破しても、夢か幻のようにいつの間にか修復されるんだろう]
あービャー
[吹っ飛ばされるジェフロイの姿が見えた気がした。
そのまま、兎の体は異なる軽さと異なるベクトルで、飛んで行く。
爆風と共に激突した窓が割れ、外へ飛び出した]
―中庭―
『だぁれ?私の
[金糸雀はぴくりと反応をして、侵入者に向かって触肢を伸ばす。
その見た目は吸血蔦によく似ているが、吸血の機能はない。
突き刺したり追い払ったりといった用途のものだ。
幾本ものそれらが顔も見えぬ侵入者を拘束しようと動き出す。]
『ジャン?』
[その名を聞けば一瞬だけ、動きを止めて話に聞き入るけれど、]
『そう、元気なら良かったわ。大切なひとができたなら、――それは、とっても良いことね。』
[返答はにべもないもの。]
悪いけれど、されるのはあまり好みではないの。
するならさっさと終わらせなさい。
私は今、………とても気分が悪いわ。
[捕らわれる腕と男を見つめながら、最後の方は溜息交じりに告げる。
牙を飲み込んでゆく皮膚。与えた時とは違う、奪われる感覚。
元老より奪われるとも異なるそれは、随分と生易しいものだと思った。 何処か楽しげな所作に、僅かに不快を滲ませ]
ふふ、お世辞をありがとう。
[出る言葉といえば悪態にも誓い言葉。
身体を這う指に殊更不快を覚え、辿り着く先を知れば溜息がでた。
全くもって憎たらしい。
ひとつはあの子にあげると決めていたのに]
ふむ。
この期に及んでもまだ注文をつけるかね。
だからこその忍耐、だったのだがね。
君にはもっと違う形の訓練が必要なようだな。
[主の思案を示すように間が空いて]
よろしい。
内容を変えよう。
『だれも近寄らないほうがいいわ、きっとわたし、誰かれ構わず襲ってしまうわ。ひとりぼっちは慣れているから、大丈夫。だから。』
[そうして、一瞬だけ動きを止めた触肢を再び動かした。]
『――だから、あなたもあっちへ行ってよ!』
[悲鳴のようにそう伝えて、金糸雀の
『話すことはないわ、その五月蝿い口を閉じて頂戴!』
次は手荒でない事を願うばかりだわ。
さようなら、アルビン。
もう一人の貴方にもよろしく言っておいて。
[窓の外へと去ってゆく背を追うことは出来ない。
屈辱が侵食する女の思考は、入り込む魔性に気付くのを遅らせた。
対処が遅れれば、相応の結果が待つのは必然。
痛みも、快楽も感じるような不完全な現状は、女にとって一番好ましくない状態だった]
[タクマの人格に関しては比較的信頼を置いていた。
ローレルが懐いている様子だったことを勘案して。
彼は言葉を多く用いない。
情報交換は簡潔に、必要なことに絞って行われた。
彼にどういった事情があるのか気になりはしたが、
それを聞くのはまたの機会だ]
―――…では、リエヴルさんとジェフロイさんの身にも、
何かあった可能性がありますね。
[思案しつつ、そういえば、と顔をあげた]
嗚呼、そうそう。
調査を終えたら集合場所は、"書斎"で、と。
取り決めておきましたので、お伝えしておきます。
[一番大切なことを告げて、会話を締めくくる*]
………ああ、無事でいてね。すぐに、行くから……
[ミミズのように腫れる痕がもたらすのは、しびれるような痛みと快楽。
修復に気をやれば、すぐに色は引いて、形はなくなる。
だが、男が残した悪戯は、暫くは女の体を蝕むのだろう*]
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