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話は酒でも飲みながらゆっくりしましょう。
『...おお、それは、陛下、本当においでいただけますか?
でしたら、いつぞやのお約束通り、とっておきを御馳走いたします。』
[ どうやら、男の話題転換の秘儀は功を奏して、師団長は一気に破顔して、王へと向き直る。
その背後では、多分師団長を止めきれずに勢いで引っ張って来られたのであろう騎兵達が、王と、守護者、そして副師団長にも、ひっそり手を合わせていたとか** ]
― 後日 ―
...ジル殿に確認をとったということは、本気で私を揶揄いに来ただけですね。分かりました。
[ 大体予想通りだが、噂を鵜呑みにしたのではなく、それを肴に、自分で遊びたいだけなのだろうと得心すると、男は厳しい表情を消して大きく溜息をつく。 ]
ええ、出所の検討はついてますが、それはそれです。王都より、北方に広がる方が問題なので。
[ イングリッド本人と、彼女の親族、それと北方師団の中で誤解や曲解されるのが一番困るのだと告げる。 ]
分かって頂けたなら、いいんです。
[ そして、13年前を知る人なら、響かぬはずがない、と思っていた事実が、きちんと届いた事に>>137安堵の笑みを浮かべたのだが ]
......ソロンゴ殿。
[ やっぱり遊ぶのはやめない食えない先達に>>138肩を落として吐息をついた。** ]
― その後 ―
「イングリッド!
王都から連絡を受けたときは驚かされたぞ。
まぁ、無事だったから多くは言わんが。」
[北方師団の砦近く。いつものコースから離れて冬のように集まっている遊牧民の家屋郡があった。
その内の一つから出てきた男は、サラーナから降りたイングリッドの所へ大股にやってきて、シッカリと肩を抱き込んだ]
ちょっと痛いってば、オズ兄。
……ただいま。
[心配を掛けたのは分かるから、身動ぎながら苦笑いしつつ、振り払いはしないでおく。
上から下まで視線を巡らせ妹の状態を確認した兄は、大きく頷いてやっと離してくれた]
「メレディス、妹をここまで送ってきてくれてありがとう。
それに離れていた者達全てに知らせてくれたお陰で、こうして皆で集まり災禍を避けられた。
時間が許すなら饗させてくれないか」
[友に向ける笑顔が固まったのは、妹のこの先についてを提案された時だった*]
なー、ひとつ、頼まれてくれるか?
[声を潜めて呼びかけつつ、届くならそう、と手を触れて]
ヒースが北に行ってる間に、あいつに、空と風、みせてやってくれん?
[既にその約が交わされているのは知らない。
否、知っていたとしても、願う事に変わりはないのだが]
俺には、絶対にできない事だから。
お前に、頼みたいんだよ。
同じ名前を持つ、お前だから。
俺の、一番の願いを、託させてほしいんだ。
[ごくごく潜めた声で囁きかけた後。
内緒だぜ? と軽く紡いで笑ってみせた。**]
[守護者と師団長の様子に、あ、これはまずい、と。
そう、思うのと、メレディスが割って入るのはほぼ同時]
え? あー……。
[突然の話題変換に戸惑うのは一瞬。
けれど、久しぶりに会えたのだし、という事と、道中に話した事が思い出されて]
うん、そうだね。
ゆっくり休息を取りたいし……何より、その約束はずっと楽しみにしていたからね、ぼくも。
[この言葉に嘘はない。
楽しみにしていたのは事実だし、ここから王都まで直に戻るのは自分もだが、皆も辛いだろう、と思うから]
この機会を逃すと、またしばらくは動けなくなりそうだからね……お邪魔するよ。
[にっこり笑って、こう告げた。**]
― その後の後 ―
「まずは改めて感謝する。
イングリッドのことを真摯に考えてくれたんだな。」
[アヤンガの長子は最終決定を保留させた後、客人用の家屋を訪れた。
陶器の瓶二つを持ち込み、片方からいつもの乳酒を器に注いで渡す]
「あいつの弓の腕は親父殿も認める程に確かだし、サラーナを一から育てて馬の扱いもそれなりだ。
だから
「だが、狩人としては異端児としてしか扱われたことがない。
それで集団の一駒として働き続けられるものだろうか。」
[狩りに参加させる以上、甘やかしたことはない。それでも部族で本格的な狩りに参加する女は他にはいなかったし、若さと体格的に他の者がフォローすることが多かった。
なので的外れとまでは言わないが、これがもし弟の話であったなら、むしろ彼の方から宜しく頼んでいたことだろう]
「何よりな。
そちらは不運続きだったが、やっぱり女としての幸せって奴も、兄としては知って貰いたいんだが……」
[そう言うと彼は糸のように目を細めて、恩人にして友の顔を穴が開きそうな程じぃぃぃぃぃと見つめた。
当人とても複雑なのである。幸せになっては欲しいが、目の届かないところに行ってしまうのも不安で。だからといってこちらから押し付けてまた不幸にするのは嫌で。
悩んだ結果が、知り合いに別個の縁談を運ばせて本人に選ばせようという形になって当人を爆発させていた辺り、妹が絡むと残念になる男であった*]
― 小川のほとりで ―
[ 師団長の襟首を捕まえた後は、人間達のやりとりを、どこか呆れたように眺めていた霧氷竜は、黒衣の剣士が近づいて来るのを見ると>>148嬉しげに、クルル、と鳴いて、自ら、撫でて、と、ねだるように首をすり寄せた。 ]
[ そして、密やかに告げられた願いを聞けば、竜は小さく羽根を広げて見せた。 ]
(任せておいて。)
(王様の風は大好きだから。思い切り空を駆けてあげる。)
[ やさしく鳴く声には、そんな意味が込められていることを、守護者は聞き取れただろうか。 ]
[ そして、潜められた囁きに>>149 ]
ruru-......
[ 歌うように小さく漏れた声が、遠い海から伝わる唄の名残であることも。* ]
― その後の後 ―
[ 彼が訪ねてくるだろう事は予測していた。だから、男は、淡々と落ち着いた様子で、イングリッドの兄を迎え、盃を受ける。
そして、彼の懸念と、兄としての願いを最後まで聞き取って、微笑みを浮かべた。 ]
イングリッドは一兵士というより、
彼女より速く巧みに馬を操って騎竜について来られる兵は師団にもいませんし、連携については何度か経験済みという強みもありますからね。
何よりも、私が常に傍で守ることができる。
[ 身の安全という意味でも安心してもらっていい、と、言い切って ]
......それと、これはイングリッドに話してはいませんが、うちの師団には独身の将来有望な青年将校も多い。
縁談など勧める気はありませんが...
[ 穴の開きそうな程真剣な視線に、にっこりと笑みを深め、盃を干す。 ]
もしかしたら、自然に縁が出来る機会には、なるかもしれませんよ?
[ 返杯を注ぎながらの言葉に、彼はどう反応したか。* ]
[紡がれた響きは、懐かしさを感じさせるもの。
遠い海、魂の故郷ともいうべき場所。
そこから伝わる唄の名残]
……そういや、だいぶ、行ってねぇな……。
[小さく呟いて。
声に出したら、久しぶりに行きたくなり。
これから、北部師団の砦に向かうというなら、ある意味では王の護りは万端と言えるし――と思ったから]
― その後の後 ―
ふむ。
[落ち着いた様子と微笑>>157に、低い相槌を打った。
それならば不安は大分減る。騎竜師ならではの任務もあるのではと考えなくはないが…そこは言い切った目の前の相手を信用してもいいと思う。
彼の腕も人柄も信頼すればこそ友と呼ぶのだから]
…………。
[深まる笑み>>158に浮かんだのは、渋面。
並の相手では認めたくないという兄の領分を幾らか…結構…超えた思いもあり。
注がれた杯を片手にしばし動きを止めていたが]
……そうだな。
自然とそうなるのなら……認めざるを得なくなるだろう。あいつの性分的に。
そういうつもりで連れていくのなら、そこはお前が責任持っておいてくれ。
[身の安全だけでなく、心の安全も確保しろと。
一気に杯を干しながら、もう一つの瓶に手を伸ばし。
もう一度真正面から男の顔を見据えて迫った*]
― 東部沿岸地域 ―
[色々とどたばたもあったものの、王の休息の間はその傍らを離れる事となり。
やって来たのはギンセイ東部の沿岸地域]
ほんとは、もーちょいと、南に行きたかったんだが……ま、仕方ねぇか。
[あまり遠く離れるのも、という思いがあるから、そこは抑えて。
ひとり、岩場で寄せて、砕ける波を眺めていた]
[海は、『ひと』として生きてきた時に駆けた場所。
その時代の記憶は、そっとしまいこんで。
『魔精霊・黒焔狼』として、そして、魔精霊を最初に制した者を継いだ者としての在り方を選んでからは、振り返る事もなかった――のだけれど]
……久しぶりに来ると。
やっぱり……落ち着く、なぁ。
[こうして近くあれば感じられる。
己が魂の所以の在り処。
それに従い、海へと還る事は叶わない――けれど]
……もうちょっと、ギンセイが落ち着いたら。
また……来れるかね。
今度は、もうちょっと南の海まで。
[ここより南の――ユウレンの海。
そこを駆けた遠いとおい日々にふと思いを馳せつつ。
波音の狭間、遠く近く響く唄に。
今は静かに、耳を傾けた。**]
― ある日の日常 ―
[メレディスに習った菓子作りに慣れた頃、近衛の休憩場所にいくつかの菓子が並ぶようになった。
その時期に手に入る果物を使った、海藻を煮詰めた菓子。
多少割れたりなど不格好なものもあったが、味は問題ないものばかりだ]
[その中で、皿に寄り分けられたものがいくつか。
こちらは形も美しく、見目も美味しそうな、いわば成功品。
その皿は王の執務室へと運ばれた。
傍にはメモが1つ添えられている]
”良き果物が手に入ったので、
ハクヤ殿から指南頂いた菓子を作ってみました。
守護者殿とお召し上がりください”
[その日は別の近衛が運んで行ったが、その内作った当人が運ぶこともあるだろう。
運んだ近衛は、毒見は済んでますので、などと冗談を言う。
自分達も貰った、という意味を含めた言葉をどう捉えられたかは、作った当人は知らぬこと**]
― その後の後 ―
[ どう言葉を尽くそうと、可愛い妹を連れ去るに等しい話だ、この少々シスコンを拗らせている友人が、喜んで頷く事はないとも分かっていた。 ]
ええ、半端な奴が近づくようなら、勿論私が排除しますし、何よりイングリッド自身の意思が最重要です。
そこは、間違いなく責任を持ちますよ。
[ 渋面で盃を干した相手に>>162真顔で請け負うのは、せめてもの気遣いといったところか。 ]
まあ、今夜はとことん付き合いますから、他に言いたいことがあれば、いくらでもどうぞ。
[ ついでに、日頃の気苦労も聞きますよ、と、再び笑みを浮かべるのは、どうにも苦労性なその人柄を、こちらも知っての事だった。* ]
― その後の後 ―
それならいい。
任せた。
[請け負い>>167に口元を僅かに緩め頷いて、注ぐのは真白の陶器に入っていた酒。客人にもまず出すことはない、身内の祝いに出される酒だ。
手付の一杯だけな、という言葉の真意はどこにあるのか今は明かされることもなく]
そうか。
まぁ飲め。
[彼がその一杯を干せば再びいつもの酒を注いで。足りなくなる頃にはそっと嫁がお代わりを外に持ってきていたりもするか。
部族の人間には通じにくい、外との交流上の難点などを聞いてもらいつつ。時には友の悩みを聞き返したりもして。
草原の夜は更けていくのだった**]
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