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はぁ… はぁ… はぁ… はぁ…
[ 気付けば足元には二人の配下の死体。目の前には全く手も出せそうもないソマリ達が、ただ自分を見詰めている。あちこちで弓の弦が撓る音が聞こえ、後ろから槍を構える兵が拠って来るのがわかった。
――――ここで、詰んだ。*]
― ベルサリス学館・回想 ―
[もうすぐ春が訪れるというのにまだまだ寒い季節。
女生徒たちの様子がどことなくいつもと違うように感じられた。
貴族たちが陰謀を巡らすように、水面下で何かが起きている。
それを問い詰めようとしても、彼女たちはするりと逃げて捕まえる事ができない]
(なんだ?この感じ)
[そう思いながらも日々は過ぎ。
そしてある日]
『先生!』
[授業が終わったあと、いつものごとく職員室へ向かっていたところを呼び止められる]
ん?なんだ?
[振り向くと、そこにはキールを含む数名の女学生がいた]
『先生。異国では今日は自分の思いをお菓子に込めて贈る日なんだそうです。
だから私達も先生に感謝の気持ちを贈ろうかなって。
はい。先生。どうぞ』
[そうして渡されたのは、淡い桃色の袋。
促されて綺麗に結わえられた紐を解くと、中にはハート形をしたあずきの羊羹がいくつか入っていた]
これをオレに?
[問い返すと、生徒たちははいと頷く]
そうか!
いやぁ、こんないいもん貰えるなんざ教師冥利に尽きるな!
ありがとよ!
[こんなに可愛らしい贈り物、嬉しくないはずがない。
満面の笑みで彼女たち一人一人に視線を送りながら礼を言う]
キールもありがとうな。
[キール……その正体はこの島の巫女姫であり、本来なら同年代の友人達とこのような他愛のないことをするなど、本来ならないだろう。
その彼女が菓子を贈ってくれることは、彼女にとって友人たちとの得難い貴重な経験だ。
館長からキールの正体を聞いて以来、学館でしか出来ない経験を積んで欲しいと思っていただけに喜びもひとしおだった]
[それになんといっても、キールはとても可愛らしい娘なのだから。
頬が緩みっぱなしになるのは必然であった]
/*
ありがとな。
ここでならいくらでも一緒に飲めるぜ。
[ウイスキーを飲みながら]
しかしひとつだけ未練があるとすれば、
温泉羨ましかったw
― オプティモ・カナン出発後 ―
[男は、ライフルの教練を行う場所については、シメオンのなんとかなる説>>397に同意を見せた]
私が君達の荷を手に入れた事は、すでに秘密ではなくなっている。シュビトの解放軍が、そのライフルを使っている事もな。彼等に対抗するために、同じ武器を使うと言えば、王府も黙らせることはできるだろう。
[無論、その分だけ相手からの警戒は強くなる。だとしても…]
むしろ派手にやってもらう方がいいかもしれんな。
そもそも武器を持っていることと、その武器の威力を知らせるだけで、いくらかは手出しを控えさせることが出来るはずだ。
[抑止力としての武器、つまりはそういった使い方を想定しての調練をすればいい、と提案をした ]
[次いで。銃弾の調達と、ライフルの増産を、と聞けば]
鍛冶ギルドと医療ギルドに協力を要請しよう。少々時間はかかるかもしれないが、君ならば、在る程度設計のアドバイスが出来るのではないかね?
[学者だというシメオンならば、自分の使うライフルの基本構造くらいは頭に入っているのではないか、とそう尋ね返した**]
[馬が落ちても尚、騎手は、いや、赤毛の将は奮戦した]
唯の間諜などではない。
どこかの将校級か。
[内心驚愕が冷めない。弓兵がこれ以上無駄に削られると追い縋れない可能性が出て来る。
鋭く己に狙いを定めた将校が飛び込む。然し親衛の矢が鋭く阻む]
[そしてその時だ残る二騎が鉄壁に砕ける様を真正面から見詰めたのは]
… … … … … …。
[亡骸が二つ。或いはもしかすると、散らずに逃したかもしれない命。
奮戦する将校を見捨て、逃げ出せば、或いはひとりは生き延びる事が出来ただろう。
それを、情に殉じたと捉えるか、将の死闘を無駄にしてしまったと捉えるかは人により異なる思いを抱くだろう]
貴様こそ、これ程まで錬度の高い武人は始めて見た。
来世では、是非私の配下となる事をお奨めしよう。
貴様ほどならば、最上の待遇すら約束しておこう。
[然し純然とした質よりも、この場は物量が勝利を収める。
既に幾本物の矢に射抜かれ、剣と槍に裂かれ、満身創痍であろうに。
領内でも選りすぐられた親衛兵が、波状攻撃を仕掛ける度に死傷者を出す。
然しそれでも、遂に息も絶えだし、血も流れ、鬼神にも思えた死闘も収束する]
[弓の弦が死の音の様に奏でられ、四方は槍が囲う。そして男が近づく]
例え間諜と云えども安心しろ。
亡骸の扱いを心得る程度の良心は私にもある。
…名を聴こう。 それが貴様の最期だ、有能な戦士よ。
[親衛を連れながらも、男は最期に、前へと出た。
当然ながら指揮官としては愚策とも云えるが。既に己を殺しうる余力も残されていないその者を、自らの手で葬るせめての餞のつもりで、右腕の剣が煌き]
[その者は己が名を口にしたろうか、或いは男へ最期にその剣を向け、弾かれただろうか]
… … …さらばだ。未来の夢を見て眠れ。
[そして剣は命を奪う程に鋭く突き出され、その者の胸か腹かを目指した**]
― ウェントゥスの里 ―
[自分が伝えた言葉が、里の者にちゃんと行き渡り、染み透るまで少し、待つ。
言葉を届けるのは、時間をかけるのも大事な事、と。
一族の皆に想いが届かない、とふてる自分に教えてくれたのは、誰だったか。
やや間を置いて、里の者から問いが来る。
外からの脅威がなくなるのであれば、また、元のように暮らせばいいのではないか、と]
……だから、それじゃダメなんだって。
行く先はまだわかんないけど、里の外は変わり始めてる。
その流れに取り残されたら、風を澱ませて消えるだけになっちゃうかもしれない。
だから……さ。
外に、出よう。
新たな風を呼び込んで、澱みを浚うために。
今だからできる事を、出来る所から、やっていこうよ。
大体、さ。
今、できてる大きな流れの発端の一つに関わっちゃってるんだよ、オレたち。
それ、考えれば、オレらだけ止まってる、なんて、やっぱりダメじゃない?
[お前が厄介者を拾ってきただけだろう、という突っ込みも飛ぶが。
それで引くような気質ではないのは、周知の事]
それだけじゃない……止まる事を是としたら、風は、本質を見失う。
千年前、ここに籠もった時から。
オレたちは、在るべき姿を……風の風たる由縁、失ってるようなもの。
それをもう一度、取り戻すためにも。
今、生まれている新しい流れに飛び込もう。
新しい風に、変わるために。
それから……。
[言いつつ、視線が移ろうのは、北の空]
その風を、北の森へ。
更にその先まで、届けよう……!
[それは、かつて住まう地を別った古の同胞と。
再び、手を携えよう、という強い意思の表れ。
それに対した住人たちが示したのは、戸惑い。
けれど、外に触れる機会を得ていた若者たちからは、少しずつ同意の声が上がり始める]
[変われる、進める。
少しずつ大きくなる同意の声に、そんな予感を感じつつ、肩に乗せた真白の小猿をそ、と撫でる。
長く留まっていた古き風は、新しい流れを内に入れ。
変化という方向に、その向きを変えようとしていた]
(これで、先に進めるなら。
後は……)
[動き出した風の沿う先を定めなければならない。
とはいえ、自身の向かいたい先は、ある程度は定まっていた]
(新しいものを、知らないものを。
一つでも多く見て、一つでも多く、知りたい)
[様々、思う所はある。
けれど、風を突き動かすのはいつだって、知らぬもの、新しきものへの好奇心]
(……そのためには……)
[行く先を楽しみにする、と。
そう言ってくれたひととは、道違える事になるのだろう。
それに言葉にできない何かを感じつつも。
今は、求める流れに向けて吹き抜けるのみ。**]
申し訳ありません。
卿の良き兵を、殺しました。
[ これ以上殺す事に意味は無い。そう思えばすっと楽になった。それ以上、口を開く事無く、ただソマリを見詰め返して微かに促す。]
駆け足は基本です。
――良く駆ける兵は、強くなります。
[ スルジエでは常日頃兵士達には訓練のない日は軽装のまま、長躯をさせる。自主性に任せるという事は無かった。駆けられない者は、訓練から外す。兵士達からは「走れ走れのサシャ将校」と陰口を叩かれていたが、駆ける事こそ自分の信念だった。自分は駆け続けられただろうか。今立ち止まってしまっているのではないかと問う。どうなのか。]
― 回想/オプティモへの船中>>278 ―
副使様。
それは助かります。
[ まだ見ぬ国の人々達。好人物である。それでも信頼する勇気を持てる機会はなかった。卑屈にならない程度に縋るのは打算ではなく、他に思いつかなかった事もあげられた。
彼らは自分が何故こんな事をしているのか理解できていないだろう。まだ見ぬ世界に希望や期待を抱いているでもない。望郷の念などあろう筈もなく、身の置き場がという言い分も、異国である必要は無い。それこそオプティモや余所の街に逃げ込めばいいのだ。この国から居所を失くすほどの事は無い。
実際、クレメンスも愉快がりながら、警戒を外す事はなさそうだ。]
( サシャに判らない事が、判る筈もないでしょうし。)
[ これら全てが運命や偶然だとすれば、スルジエの脚本家は最早神ででもあろうか。]
( 誰も、誰も見ても居ないし。気付いても居ない。その癖、何かのついでにように奪っていく。命を。全てを。)
[ 己の命令で、人が死ぬ。殺すのではなくて、死ぬ。それが偉い人。
セルビアの主として産まれたかの人はきっと、それが嫌だったのだろう。嫌で嫌で仕方ない癖に、どうする気もなかった。できもしなかった。だから、偉い人であり続けた。誰よりも。
歴代のセルビアの主の中で、誰よりもセルビアの主であり続けて、終わるのだろう。命乞いをして偉い人らしく余命を繋ぐのか、偉い人の終わり方として毒を仰いで死ぬのか、裏に逃れて偉い人であり続ける作業を続けるのか、どれも彼の本意ではない、偉い人という存在として続き、終わるのだろう。]
( 偉い人は、雲の上。)
[ 遠く遠く、目を凝らしても何も見える事は無い。青空が広がる上空、雲の隙間からは太陽の日差しが降り注ぎ、眩しさに目を細める。眩しくて、何も見えなかった。**]
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