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[立ち去る姿に声をかけることも出来ず。
怯えた表情で、その背を見つめることしか出来なかった。
最後まで。
彼が、自分の先輩であることも、知らぬまま――……。]
―夜:白い森―
[怖いかと聞かれれば。>>312
幾度と無く、それはもう自分へ問うた問いでもあって。]
……怖くないわけ、ないでしょう?
自分の役目でもなければ、……もうとっくに。逃げ出していますよ。
[さらりと言ってのけるものの。
心の奥に宿る恐怖は隠しきれるものでもなく。
さっきからだって、逃げようにも足が震えて止まらないのだ。
撫ぜられる爪の感触には身体を震わせ、目をきつく閉じて。
次の瞬間。
首筋に強い痛みが走った。]
―――――――――!!!
[全身が四散したのかと紛うような痛みが、体中を駆け巡る。
一瞬であったはずなのに、永遠にすら感じられるその時間。
声にならない叫びが口から漏れる。
……しかしそれもほんの数秒。
その体がまっすぐに、重力に従って崩折れ。
フリーデルの意識は、そこで途切れた。
あとは、積もった雪が彼女の身体を冷たくするのを待つばかりか]
[ジムゾンの姿が見えなくなれば、へたりとその場に座り込んだ。
安堵の反面、彼の様子は恐怖するにも値していて。
罪悪感に塗れた少年には、とても彼の心は計り知れなかった。]
僕――…僕……っ
[傍らのシモンに縋り付くようにしながら、
ただ、肩と声を震わせていた。]
[ペーターの説明は本当か?二人で何を話していたんだと問いかけるよりも先に。
まだマルメロの蜂蜜漬けを振舞っていないとか。
教会に行って、お茶を飲む約束を果たしていないとか。
そんな他愛のないことばかりが頭を過ぎる。]
ジムゾン、おま、お前……。
[だが咄嗟にペーターの言葉を否定し、友人を信じると言えなかったのは、紛れもない事実だった。
自分が疑っていると解釈されても仕方がない。そんな思いから、怪我をしたジムゾンを追う勇気は出せなかった。]
[だが自分に縋りつくペーターの震える声を耳にすると、はっと意識をそちらに戻す。
いつの間にかペーターも廊下に座り込んでいることに気付いた。]
怪我をしているから、無理に喋ろうとするな。
落ち着いたら談話室に行って手当てをしよう。
[ペーターを怖がらせないようにそっと背中に手を回すと、そっと撫でる。]
[柔肌へ深く牙を食い込ませれば、そのまま大きく穿って、一度二度と咀嚼する。
飲み込んで、大きく息を付いた。足元には溢れた液体で幾つも赤い水溜まりが出来ていた。
倒れたシスターの首筋を侵食する孔は大きく、誰かが此れを見つけたなら直ぐに息はないのだと理解することだろう。
――…果たして。
それ以上、喰う気にならなかったのは、何時の間にやら消え入りそうなほどに薄くなっていた何かの「匂い」のせいであったのか、それとも、昨日飢えを満たしたばかりだからであったのか。
急激な虚脱感に襲われた青年に知ることは出来なかった。
暫く、シスターの最期の言葉>>317を思い出しながらぼんやりとしていたけれど、]
死ぬ為に生きるだなんて、アンタ…それで、よかったのかい?
[物言わぬ骸へと問いかけ、幾許か、返らない答えを待つように見下ろしていたけれど、やがては踵を返して宿へと足を向けたのだった。]*
は、はい……。
すみま、せ……。
[シモンの様子を見れば、相談しようとしていたことを思い出す。
二人は仲が良かったのだろうか。
今更ながらに、そんなことをふと思う。
自分の犯した罪を悔いるより、
バレなければいい――……そうと考えてしまうことに、
幾分うんざりとしながらも。]
……。果たさなければならない使命がある、って。
教えてくれたんです。
それを果たせばリデルは、人狼のせいできっと死んでしまうのに。
あたしは止められなかった……!
[分かっていた。
こうと決めたら言葉くらいじゃ止められないことも、だけど。
自分が代わりになる、と言い出すことも、フリーデルは喜ばないだろう、と。
対照的な性格に見える二人が良い付き合いをできていたのは、
案外似ているところもあったからなわけで。
自分がフリーデルの立場ならそれを良しとはしなかったように、彼女もまた―――と]
[ヤコブが立ち去った後、火掻き棒をソファのすぐに手の届く場所に置くと。ペーターが包まっていた毛布を頭から被り、膝を抱えて座った。
そうして毛布の中で俯き、顔を見せぬままパメラに話しかける]
……庇ってくれて、ありがとうございます。
でも、パメラさんまで危ない目に遭う必要……ないです。
[もしかしたら、ヤコブに目を付けられるかもしれない]
パメラさんも聞いていたと思いますが、わたしは、ここにいることにします。
ここなら人の出入りもあるし、何かあっても逃げる場所、ありますから。
[パメラはどうするかとは聞かない。
彼女に傍にいて欲しいけれど、それを口にすれば自分の浅ましさを思い知ることになるから。
だから顔を隠し無言のまま、子供のように膝を抱える**]
いっそ全部、最初から、何もかも。
悪い冗談ならよかったのに。
だけど冗談なんかじゃないから、……人狼を見つけないと。
でないとリデルのやったことが無駄になっちゃう!
[だから。
絶望するにはまだ早い。
それでもちゃんと歩くには誰かの支えが欲しくて、
気がつけばすがるような眼差しをニコラスに向けていた**]
安心しろ。俺がついているからな。
[謝る必要はないと言う代わりに、穏やかな視線を向けた。
人間だと完全に信用している訳ではないが、リゼットだけでなくペーターに縋られると無下にできない。単にまだ幼いというだけではない、二人の年齢が、自分が兵として故郷を離れたときと同じくらいなので、どうしても感情移入してしまう部分はあった。
とはいえ、逆に自分を信用して欲しいとの思いもなかった。
無私の精神などという崇高なものではない。ただ単に、自分が他人からどう思われようとも気にならないだけの話だったから。]
[もしペーターの叫びを聞きつけて誰かがやってきたら、自分は何が起きたか直接見ていないから、申し訳ないが説明できないと告げる。
ペーターが移動できるようになったら、談話室に行き、救急箱を探し出して手当てをする。
手伝いを申し出てくれる人がいたら、もちろん有難くそれを受けるつもりだ。**]
―早朝―
[その後の少年は、ただひたすらに襲われた立場を演じていた。
だが、深夜にまた森へと向かう姿を見れば、しばし考え込む。
いまだ空に朝の色も差さぬ時間。
他の者が起き出すより早く、静かに部屋を出た。
向かうは、勝手口。
表に出ることはなく、僅かに扉を開けて、
僅かばかりの雪を手に掴む。]
[そのまま、少しずつ雪を落としながら進む。
足音を立てぬよう慎重に歩きながら、
自らの歩幅よりも広い間隔で雪を落とす。
落とした雪は床を濡らし、あるいは絨毯に染み込み、
階段を一段ずつ雫で彩る。
そうして雪で作った濡れた跡が、
勝手口から三階までぽつぽつと続いていた――。**]
―自室―
[叫び声>>296が空気中を伝わって、鼓膜を震わせた。]
また、一人――いや、もしくは二人……か。
[付け加えた言葉は確信ではなく、今日に限っては、宿内に蠢く感情が煩くて、外のことまでは頼りの勘すら働かない。]
……。
[重たい身体を持ち上げて、立ち上がる。向かうのは叫び声の源泉、ペーターの元だった。これについては、驚くような感情こそ持ち合わせていないものの、自分でも予想外の行動だった。
実際にそこに辿り着くと、説明できないと告げるシモンの言葉>>333を含めてそこでの出来事には興味を示さず、ただ手当ての手伝いを申し出ただろうか。
――それは、誰に望まれて?
頭の中に、波紋のように、その問いが浮かぶ。しかし、それに答えられるだけの中身は己にはない。
望まれなければ行動しない己が、自発的に手当ての手伝いを申し出る姿――シモンをはじめ、他にもその場に人がいたならば、その行動はどのように捉えられただろうか。不気味に、或いは人間的に捉えられることもあったかもしれない。まるで感情を持ち合わせない己が。そう考えると、この上なく滑稽なことに感じるのだった。]
[シモンから立ち去るよりも前。
まず、シモンはペーターの元へと走った。幼い子供が怪我をして怯えているのだから当然だ。当たり前だ。
ペーターの言っている事は理解出来なかった訳ではないだろうに。シモンは肯定もしなかったが否定もしなかった。だから言い放った、疑うなら好きに疑うが良い、と。実際に後を追って来ないではないか。
もしも、「俺を置いていくつもりか。」その言葉がシモンの口から出ていれば、
苦渋に満ちた顔で言い捨てた、「友人だなんて。……私は貴方を友人と思っていませんでしたよ、一度だって。」]
[助けて欲しかったなんて、思った事はない。
今だって、村人の一人である貴方に掬いを求めようとは思わない。そもそもこの村に来たのは、間違えだった。いや、或いは死に場所を求めに此処へ来たのか。あの人を失った同じ騒ぎのなかで死ぬ為に。疑い、罵り合い、殺し合う。無様な村人達…こんな村は滅んでしまえば良い…、殺されてたまるものか。それなら、殺される前に自分で死んでやる。騒ぎを聞きつけて人が集まれば疑われるのだろう、シモンが疑ったみたいに。シモンが、本当に自分の事を疑ってるとは思っていない。嘘だ、だけども友人として過して来た日々が頭を過ぎる。最後まで助けは求めなかった。無理やり笑ってみせた。もうニ度と会う事はない。]さようなら。
― 回想/いつかの教会 ―
[シモンとは色んな話しをした。
銀雪の村へ来た経緯や幼い頃過ごした村について、シモンから様々な話しを聞いた。特に幼少時代について話しを聞きたがった。友人達とどんな会話をして遊びをしたのか、そんな他愛無い話しが…には珍しかった。同年代の友人と一切無縁の生活だったから。こうして年の近い知り合いが出来るのも久しぶりの事だった。
シモンにとって白銀の村を知ったきっかけはほんの偶然に過ぎなかったという。生きて欲しい、大切な人の最後の命令に従うままに惰性で生きていた。そんな…が辿り着いた先がこの雪に閉ざされる弧村だった。それから4年、短いようで長い時間を共に過した。]
[あの人を亡くしてからというものも何もかも色褪せて見えた。全てがどうでも良くなって何もする気は起きなくなった。なのに時々、分からなくなる。何故、自分が此処に居るのか。暖かな室内で、シモンが作ったハーブティー……、裏庭で作ったハーブをシモンが煎じた。とお茶菓子を食べながら穏やかな会話を交わす。一般的にはそう、友人とも呼べる存在の来訪を何時からか楽しみにしていたのではないか。
そんな事はないと頭を振っては否定するが。お茶を飲みながら語らい合う時間は嫌いではなかった。]
[ある日、うっかり漏らしてしまった。話すつもりなんてなかったのに、「大切な人をなくしてしまった。」と。シモンは戦場を出ると決めた時から大切な人を作る事を止めたらしい。
何故作らないのかと訊ねた。分からないと言われた。私も。もう、私も大切な人は作りません。そう返した。
それなら、どうして。どうして自分はこうしてシモンの前でお茶を飲んでいるのだろう。そんなの、自分でも良く分からない。**]
……使命?
[エルナの言葉>>329に、眉を寄せる。そして語られていく言葉に、次第にその表情は堅くなっていき――
ふ、と目を伏せる]
そう、か。
詳しいことは分からないけれど、でもきっと、探しに行ったりしたらシスターの想いを踏みにじる事になるのだろうね。
[フリーデルは、穏やかなようでいて自分が決めたことには頑固だった。仲の良かったエルナも、その気質はよく分かっているのだろう。
友人を失うかもしれないというこの状況でもなお、絶望しないエルナの表情に眩しそうに目を細める>>331。
縋るような眼差しに、皆死ねば村は救われる――などとは言えず]
……話してくれてありがとう。
[それを言うのが精一杯だった**]
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