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[魔王の身の内に、闇の気配が高まっていく――眼前の魔神と張り合うが如くに。
だが魔王の狙いは、直接の力比べにあらず]
――掴め!
[力が最大限に高まった頃合い。
或いは、前方で繰り広げられる戦闘が佳境に入る頃合い。
床を割って出現した二つの巨大な手が、闇の魔神の両足を掴まんとする。
それは魔王自身の両手に似た、青白い手であった*]
― エントランスホール ―
[ 魔族の間で育ったというカヤが、魔族を憎むと言いながら、過去の記憶を断ち切れずにいる事は知っていた。
それが彼女の危うさであるように感じて、傍を離れる時には護りの短剣を置いて行きもしたのだ。
敵と敵と思い切れぬ心はいつか彼女を傷つけるかもしれない。
今この時、魔と人との境界が曖昧となった外敵との戦いの場で、憎しみを口にしなくなったカヤを見ていると、余計に、そう思う。
けれど... ]
人徳、か。
[ 手が滑ったと言いながら、タイガに強化の術を送る姿を見て>>380それを止めようとは思えない。
あの魔獣がここで力を削がれれば、後の魔王との決戦が有利になると、理を図る心が囁いていても......カヤの意志を取りたいと願う、個としての心が勝る。
フランなら、きっと、なるようになると笑うだろう。
そもそも、先のことがどう転ぼうと、自身の覚悟は定まっている ]
[ クロートへと視線を投げれば、光を集める様子が見える。>>373
何をしようとしているかは、言わずもがな ]
さっきの一撃で、結構消耗してるはずだが。
[ 光の魔神を倒すために使った力は並大抵のものではない筈だ。この先にも敵が待つだろうことを思えば、無理せず手を休めろと言いたいところだが、それを聞く相手ではないのも分かっていた ]
猪突と言われるのも無理はないな。
[ 小さく笑ってから、アルフレッドはエントランスの床に剣先を突き立てるように置いた ]
我が手に宿るは大地の唸り、嵐の種
[ タイガは恐らく気づいてはいないだろう。アルフレッドが、クロートとの相似を口にしたのは、揶揄の意図からではない。
無二の勇者と認める男と、あの漆黒の魔獣が、対等の強さを持つと認めるが故。
尤も、対等と言われて、彼が喜ぶとも思えなかったが ]
我が意に従い 光を繋げ
[ 詠唱が終わると同時、剣から放たれた淡い光と風が、クロートの放つ光を僅かに強め、その力を黒い鎧の内へと運ぶ。染み入る光は僅かながら、闇の魔神の身を削る毒ともなるか* ]
[カヤが魔獣へと光を投げる>>380のは気づいていたが、それに対して落ちたのは]
……手ぇ、滑るヤツ多いよな、ここ。
[そんな呟きひとつだけ。
彼女だからできる事で、ここを切り抜けるのに必要となるだろう、というのはわかるから、突っ込みを入れる必要もない、と思っていた]
[光の術を放った後は剣を下ろし、切っ先を床に突き立てたそれに寄りかかるようにして立つ。
『想い』の剣とも呼ばれる刃は、強大故に使う事による消耗も激しい。
だから後は、成り行きを見守りつつ、次へと備える。
そんな様子に向けられている評>>400は、幸か不幸か気づかぬまま。*]
――――グ、ゥ…、
[重い一撃を受け止めた長躯に掛かる負荷。
体内を電流のように巡る力に奮い立たされ、奥歯を噛む。
眉間に皺を刻み、苦悶の顔を見せるは痛苦からではない。
循環する力を十全に受入れれば、眼前の敵を屠るなど容易い筈。
だが―――、馴致し難いと跳ね除ける反骨心。
彼らとは真っ向から対立する宿命を持つ。
今は協力体制にあるが、本来は己の王を害する怨敵。]
―――――ッ、
[拒絶を選び、巫の加護を断ち切ろうとした瞬間、]
[黄金の瞳に、稜線を曖昧にする闇色の毛並み。
剣よりも鋭い二本の牙は、夜の底より暗く。]
グゥルルルル……、
グガァッッ!
[巨大な魔獣が牙を剥く。
人の理性と反転した獣の本能。
鋭利な牙が騎士の纏う闇ごと、肩から食い千切った。
大きく頭部を振り、粉砕する甲冑は飴細工宛ら。
綺羅綺羅と闇の欠片が砕け、前脚が兜を踏み抜いた。]
フン、
御主とやらは―――、
随分と、脆い刃を持つ。
[魔獣の血は身体中を巡り、些かの闘争に酩酊気味。
膨大な力は心地良いが、語気が荒むのも仕方ない。
長い舌で、未知の力を喰らった口元をべろりと舐めた。*]
[光の魔神が如何様に倒されたか。
それは、闇の魔神も感じ取っていた事。
来訪者たちは光と闇、双方を手繰り、その力を重ねてくる、と。
故に、己に直に向かうは光を堕とした光──と。
その推測は呆気なく覆された]
「……っ!」
[己に向かうは、闇濃く纏うもの。
本質を違えど、闇たるものに遅れは取らぬ──と。
そんな思考はしかし、降り注ぐ酸と光によって否定される。
何より、対する者の力──純粋に突き抜けた破のそれは、闇の魔神の根幹を揺るがすに足るもので]
「……ふ……。
光堕ちれば、闇もまた沈むは、『秩序』の『理』。
……我が沈むもまた、道理、か」
[喰いちぎられつつ、もらす言葉はどこか自嘲を帯びたもの。
直後、魔獣の前脚が兜を踏み抜いて──]
[闇の魔神は溶けるように、周囲への闇へと消えて行き。
同時、控えていた騎士たちもまた、溶けるように消え失せた。**]
[闇の破片が散る中、魔王は数歩を進み出た。
常ならば、当然の役割を果たした者に特別な賛辞を与えることはない。
だが、獰猛なる魔獣の振る舞いは、魔王の興を存分に満たした]
――よくやった。
[そう、労いを向ける程度には]
[或いはそれは、これまでの戦いが齎した、魔王の変化の兆しであったかもしれないが――*]
……うわー……やっぱ、半端ねぇ。
[いつの間にか息を詰めて見入っていた、黒の魔獣と闇の魔神の激しき闘舞。
闇の魔神が溶けるように消え失せ、合わせるように控えていた騎士たちも消えた所で、零れ落ちたのはこんな一言だった。
そこにあるのは、純粋な感嘆。
語彙は残念だが、力強き存在への飾りない賛辞が零れ落ちていた]
[魔王が労いを向ける様子>>412を横目に、勇者が見やるのは階段の先]
……さぁて、と。
次に出てくるのは、一体何なんだか……。
[『次』が、魔神の言っていた『御主』とやらなら、話は早いのだが。
何となく、もう一波乱ぐらいあるような気がしていた。*]
うむ。良きなのじゃ。
[闇の魔神へ立ち向かう人と魔の連携は、先ほどよりもいくらか密に見える。
個々の力がそれぞれに振るわれ、黒き魔獣がそれを収束させて魔神討ち果たすさまを、文字通り高い位置から見ていた。
足元に芽吹かせた一本の蔓に腰掛けて、天井近くから眺めていたのである。
魔神の最後のあがき、或いは討伐の余波がこちらに及べば即座に防御を展開する構えであったが、それも必要なく終わる。]
やはりあの猛進の破壊力は見事じゃのう。
[片方が猪突ならば、片方は猛進。
なんて、一人で言葉遊びを楽しんでいた。]
[それよりも気になったのは、ふと現れて消えた妙な気配と妖魔のこと。]
ふむ。もしや、次の相手は「話の通じる奴」かもしれぬのじゃ。
まだ御主とやらは遠そうじゃがのう。
[蔦の上に座って足をぷらりぷらりさせながら、妖魔が消えたあたりを見つめていた。*]
[闇の魔神を食い破る獰猛なる牙。
刃同士の戦いはタイガに軍配が上がった]
相変わらずの獰猛さですねぇ。
[聖魔の力を取り込んだ影響もあろうが、獣の本能かくあるべきと言える。
己と正反対な本質を持つタイガに、道化師なりの賛辞を向けた。
魔王も満足しているよう。
道化師は楽しげに結末を見ていた]
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