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あれからずっとここで過ごしていたのかい?
さ、水だよ。
[四散してから数日が経つ。
この森ではそれも仕方が無いかと思えど、良く生きていたものだと感心もした。
男は自分用に携帯していた水袋を青年へと差し出す]
…君達が魔人へと挑むのを見ていた。
尤も、その後私も襲われ全ては見ていないが。
私の名は……長いのでローランドと呼んでくれ。
魔の蔓延る現状を打開すべく王子を捜している。
[一呼吸置いた後、倒れる前に問われたことに対する答えを青年へと向けた]
また厄介なことになったものだ。
[腹心の言葉を待つまでもなく、追跡が難しいことは理解していた。そこに竜まで現れたとあれば、第二王子を捕える子はほぼ不可能だろう。]
……… 戻るぞ。
[不機嫌を隠すこともせず、居城と為したジルヴァーナ城へ足を向ける。]
今は預け置く。
いずれはすべてを手に入れてくれよう。
[竜が飛び去るのを見送ることなく、心のうちを吐き捨てた。]
― 2年後:王都ジルヴァーナ ―
[魔王が封印より目覚めてから2年の後。
シェーンバルドの大地のほとんどを、魔王は掌握していた。
惜しむらくは、ハールト攻略に際して、
多くの人間を取り逃がしたということと、
港にあった船のほとんどを持ち去られたということ。
もっともどこへ逃げようともすべての人間はいずれ自分の前に跪くことになるであろうし、船ならばジルヴァーナにあるものを使えばしばらくは事足りる。
些細なことだった。]
[もっとも、かつて取り逃がした第二王子がハールトに現れたと聞けば地団太を踏んだだろうが、幸か不幸かまだその報告は魔王の耳に入っていない。]
[配下となる者もまた、順調に増えていた。
最初に地下より解放した魔物たちに加えて、
辺境に隠れ住んでいた魔物も恭順している。
またライナーやシェットランドなどが代表するように
人間の中からも自ら配下に加わるものたちがいた。
かつては自分もそうだったと心が一瞬追憶に飛ぶ。
力に飢えていたあのころ。
煮え切らぬ同朋たちに愛想をつかしたあの日。]
[頭を振って、思考を実務へと戻す。
コボルトやゴブリンといった連中は
数も問題なく増えている。
人間もむやみには殺すなと命じてある。
これも労働力としては使えるだろう。
ただ、オークやさらに上の強力な魔物に関しては
数も少なければ、そうそう簡単に増やせるものでもない。
儀式の間の機能を強化できれば
多少まとまった数での召喚も可能になるだろう。
完全に解放できれば、自分の力もまた戻るはずだ。
やはり、そちらが最優先かと判ずる。]
― 王城・玉座の間 ―
[魔王の居城となったジルヴァーナ城は、外観の美しさは変わらぬものの、各所に悪魔的な装飾が付け加えられて威圧的な雰囲気を増していた。
凝り性のコボルトたちに装飾を任せたからか、彫刻の数も調度類も増えている。
玉座の間には魔王の武威を示すタペストリーが飾られており、玉座も
玉座の背もたれに、あのときうっかり永続召喚してしまったコカトリスを止まらせて、魔王はここから日々、配下のものたちに命令を下している。]
[>>371 闇の精霊は多少の足止めに成功したらしい。
だが、垂直距離は大きく、300年程度の時を経ての再開の言葉は、聞くことはできなかった。
あのと頃は違う、互いに殺気を向け合う再会。
闇の理に染まる妖精が浸る感慨を持ち合わせているわけもなく。]
邪魔をするな、老い耄れ!
あのまま大人しく朽ちるを待てば良いものを!!
闇の精霊の制御をおこないつつ、次の術式の準備をしようとした矢先。
>>372 老いたとはいえ、竜は竜。
闇の精霊を火炎が飲みこみ、そして自身の頭上に燃える岩が降りそそぐ。]
……ッ忌々しい
水の精霊よ、冷たき帳で我が身を守…―――ぐ、ぁああああ!!
[到底回避しきることなど不可能と見て、どうにか成功した水精霊の加護の詠唱も、竜の火炎を防ぎきることはできなかった。
燃え盛る岩に顔面を庇った腕を、胴を打たれ、悶え転がる。]
―――ああ、やっぱり…、殺しておくんだった。
……そいつを、そいつを…おいていけ…!!…そいつはっ贄…
[苦痛に呻きながら、身を挺して守った魔鏡から闇の槍を放つ。
だが、それが大きく羽ばたく竜に届くことはなく。
結果を見届ける前に、意識は闇に飲まれた*]
[この日も居並ぶものたちを前に、指示を飛ばしていた。]
ライナー。
[呼んだのは、このところの侵攻戦で目覚ましい働きを見せている人間だった。
戦に出るたびに、有力な騎士たちの首級を上げて帰る。
もしかすれば、それはゴブリンあたりから巻き上げたものだったかもしれないが、そんな些細なことに魔王は頓着しなかった。
自分に対して力を示して見せることこそが、何よりも重要なこと。]
貴様にハールトを任せる。
守備隊を指揮し、彼の地を掌握せよ。
[それは功に応じての任務だった。
成功すれば、彼の実力が確かだというもの。
これが彼にとっての試金石となるだろう。]
ああ、ありがとう……。
[渡された水を一気に飲み干せば、なんとか力も湧いてくる。]
……見ていた?あの場にいたのか。
そしてカレルを探している、と。
[はっきり言って、このローランドと名乗る男を信じていいのかは分からない。本当のことを言っているのか嘘をついているのかも。
ただ、とにかく今は彼のいうことを信じるほかはないと思った。]
僕はカレルの友人で、ベネディクトと言う。
改めて、助けてくれて感謝するよ。
[それから、どういう経緯で魔人と戦うことになったのかを一つ一つ説明したことだろう。]
[それから、どれだけ眠っていたのかはわからない。
引き出された闇に飲まれるが如き、深い眠り。
取り巻く闇に沈んだ意識は、別れ際の
― 闇の覚醒より数日後:王都ヘルグリューン邸 ―
[意識が戻り、身体が動かせるようになった後。
真っ先に向かったのは、自身の家だった。
己が在り方を認めつつ、けれど、まだ諦めきれていないもの──血縁の行方を辿りたくて。
けれど、どこから辿ればいいかわからないから、そこ以外に訪ねる宛はなく]
…………。
[やって来たその場所には、相変わらず人気はなく。
これは、完全に諦めて断ち切るべきか、と思った矢先──肩の毛玉が、ふるる、と身を震わせた]
……パッペル?
[どうした、と問おうとした時、庭の隅から肩に掴まるのとよく似た、けれどそちらよりも煤けた毛玉がふわころり、と転がって来た]
……リンデ!
[とっさに名を呼び、そちらに駆け寄って掬い上げる]
リンデ、お前だけ?
姉上は、どうした……!?
[問いかけに、煤けた毛玉はきゅ、と短く鳴いて。
直後、脳裏に広がったのは──あの日、毛玉が目の当たりにした光景]
……なに。
なん、だよ、これ……。
[見えたのは、魔物の強襲に対し、それまでは使う事なかった魔術を用いる父と。
自らの血を用い、術を用いるその姿を、恐ろし気に見つめる住人たち。
その場でなされていたやり取りは、届かない。
ただ、一つだけ、理解できたのは。
護るために振るった力、それを恐れた『人』が、父と姉を殺めた、という事実。
それだけ]
……は……。
[その場に生じた静寂を破ったのは、青年自身の漏らした声]
……なに、これ。
こういうのも、あり、なわけ……?
[手の中の煤けた毛玉はもう動かない。
肩の上の白が悲し気にきゅう、きゅう、となく声も、遠い]
これ……ほんと。
なん、にも……。
……護るための魔術の研究、とか。
何にも、意味なんて、ない、だろっ……!
[ヘルグリューンの家の務めは、守護。
国を、王家を、そして多くの人々を。
護るために、この地にあり続けた。
それを、その護るべきもののひとつが否定したというならば]
……そのための、力なんか。
二度と……求め、ない。
[振り絞るような声音が紡ぐのは、訣別の宣。
──微かに残っていた光を、自ら打ち砕き、闇となる、と。
それと共に、捨てたものがひとつ。
それは親しい者にのみ許していた『エディ』という自身の呼び名。**]
― 雌伏の時/大森林 ―
[様々な出来事からしばらくして、落ち着かないまでも少しばかり余裕が出てきた頃。
男はとあることを確認するために大森林へと足を踏み入れた]
ディルドレ老。
[数日森の中を進み、老竜の住まう結界の前までやって来る。
男は先ず、結界に触れることなく老竜を呼び、訪問の合図を送った。
それから薄桜の結晶を取り出し、指先で結界へと押し付ける]
我、封の術師の血を引く者
我希う 界結ぶ扉開かんことを
悠久の友を我に引き合わせ給え
[呪を紡ぐと薄桜の結晶は溶けるように結界へと染み込んだ。
しかし以前よりも強固となった結界は直ぐには口を開かず]
― 数日後/森 ―
[水を飲み干した青年>>388が紡ぐ言葉に相槌を打ちながら聞いた]
そうか、留学先から……。
大方の経緯は分かった。
…それで、君はこれからどうするんだい?
[王子の友と名乗る青年──ベネディクトを見据え男は問う。
見つけた以上森から連れ出す心算はあったため、その行く先を決めるための問いだった]
もちろん、カレルを探す。
[即答。考えるまでもないことだった。]
……けれど、今の僕には力がない。
自分の足で探すというのも、たかが知れている。
だから、僕は一度地元に戻って情報収集をしようと思う。
[忘れられない、戦いの時に何も出来なかった無力感。
今はとにかく、自分にできる最善を尽くさなくては。
それに、カレルからの預かり物もあることだし、と。]
そうすると、海路で帰るのが一番手っ取り早いのだけれど…
ハールトは今どうなっているだろう?
[もしハールトまで占拠されているようなら、面倒にも陸路を使わなければならなくなる。]
− 港湾都市ハールト (回想) −
[戦火に家族を失い、支えてくれた者たちとも引き離され、傷ついた身体で孤独に投げ出されたカレルを導いたのは年古りた竜だった。
持たざる者となった亡国の王子は、竜の巣の中で癒され、また学び、荒れ果てた故郷に戻ることとなる。
王都が陥落して、2年がたっていた。]
[シェーンバルトの民は懸命に自分たちの命と居場所を守ろうとしてきたが、際限なく湧き出るような魔物軍の前に疲労困憊し、すでに人間側の拠点は港湾都市ハールトを残すのみという事態になっていた。
カレルが古の竜とともに舞い戻ったのは、そのハールトがまさに陥落せんとする瀬戸際であった。]
―王都陥落数日後・城門前―
[後を追うもの、と言われればその意図を理解し。
報告の途中、主の眼光が鋭くなる>>361のに、一旦言葉を止める。]
……はっ。
[短く応答し、視線の意図を理解して言葉を止める。
その後の言葉>>362を黙して聞くが……
感じた強い気配>>363に、こちらも視線を空へやり。忌々しげに竜を凝視する。
あまりにあっさりと、理性は断ずる……ヴェルザンディであっても、あれは破れない。]
はい。……糧の確保、早急に。
[解りきっていることではあったが、それがどれだけ今の軍に必要なことか。
あれは恐らく古竜。あれが敵側に付くのならば、それこそ主の力は早急に復活させねばならないこと。
それを確認し、己に誓い。戻る主>>377に従い、彼もまた城へ**]
[水門を兼ねたハールト城門は、崩れずにいるのが奇跡のような状態だった。]
よくぞ持ちこたえた。
[カレルは城壁に立ち、奮闘するレトらに合流して、共に剣を振るう。
非戦闘員を海上へと逃す時間を稼ぐために。
だが、国中の船を集めたここでも、とても全員を運びきれないという絶望的な事実が突きつけられる。]
[その局面を打開したのは、半島を大きく回り込んで現れた船団だった。
帆を染め抜くデザインを認めたカレルは、魔軍も味方も不審に思うほど朗らかに笑う。]
皆、あれは我が盟友の援軍だ。 歓呼して迎えよう!
[ベネディクト率いる義勇軍船団の支援により、ハールトの人間たちは無事に海上へと撤退し、そのままベルガー島へと辿り着いたのだった。]
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