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頑張って追い付きますね。
この手袋をしてギレーヌ様と一緒に
馬で駆ける日を楽しみにしております。
領内を二人で隅々まで見て回りましょう。
子供たちの生活をこの目で確かめて、
未だ何を成せるか判りませんが二人で考えていきましょう。
それではお会いする日まで、扇子の中にギレーヌ様を
想いながら過ごしていきたいと思います。
初めての贈り物、本当にありがとうございました。
あなたのアプサラスより
[返す便箋に、ギレーヌ様の淡い淡い紫の色を少し濃くしたもの。
日を重ね、文を重ねて色付く思いを乗せて。]
窓もドアも開いてる なんて不思議なの お皿もこんなにたくさん♪
[…まるで舞台女優のごとく、屋敷の数ある部屋のうちのひと部屋で歌いながら踊っていると。]
『シルキー様!お手紙が届きましたよ!』
[階下から声が聞こえてくる。]
いま行く〜!
[…ドタドタ…すってーん!
ローブの裾を踏んで盛大にコケた。が、気にしない。]
おっ、来てる来てる♪
[受け取るや否や、自室へと駆け上がり。
はやる気持ちを抑えながら、封を切る。
受け取った手紙の差出人は、お隣りのお兄様。]
[…どうやら『お手紙届きましたよ』が最強の呪文であることは、こちらも同じようである。]
…えっ…?
[封を切ると、見覚えのある手紙が顔を出し、思わず戸惑いの声が漏れる。
しかし。それはすぐに、銀木犀の香と重くなって返って来た手紙と共に笑顔へと変わる。]
…ホント、不器用なんだから。
[一筆こそなかったが、暖かい手紙。さて、どう返そうか。]
[最初に王都から手紙が届いて一月以上が経過した。
北方に吹く風は冷たく、呼気も白く濁る季節が到来する。
それでも領民が厳冬に鬱屈を覚えず、何処か明るいのは、
オベルジーヌ国内で合併が恙なく進められているお蔭だろう。
民に政の深層までは知れまいが、
眼先に見える領主家同士の結婚を喜ばぬ偏屈もいまい。
庇護の傘が拡がり、幸いは川上から広く流れゆく。
第一領、第二領の成婚を領民が知った折には、
領都のマーケットはちょっとした祭りと化した。
慶事が近隣の領土由来と云うことも在るのだろうが、
此れで残すは北方に一組、南方に一組。
――― 即ち、第四領主の結婚も近いことを意味するが故。]
家の為、土地の為、民の為。
……いやはや。
良き領主として努めてきた心算だが、
一人の女の為の俺と云うのは考えたことが無かった。
[本日も政務机を前に、だらしなく椅子に身を任す。
掌から零れたのは二通の封書。
一通が若き弟分で、――― もう一通は。]
――― 若人に促しておきながら、
俺が示しをつけないてぇのも、無い話だろ。
[込み上げそうになる年甲斐ない羞恥を飲み干し、
気を落ち着かせるように大きく深呼吸。
こんな時ばかり、顔が見えない手紙は良いものだと称賛した。]
ディーター
こっちはそろそろ冬支度も本番、朝晩が良く冷える。
南方はもう少し暖かいんだろうな、恨めし…いや、羨ましい。
あれから少し文献を漁って乾物について調べたぜ。
貰った燻製、妙に美味いと思っていたが、
保存出来るようになるだけでなく、味も増すんだな。
これは本格的に学びたいところだ、南方もやるじゃないか。
さて、また仕事の話から始めちまったが、まぁ、なんだな。
周囲が次々と身を固めていくと、気が落ち着かない。
ベルティルデ女史は聞くだに有能者らしいな。
ああいったしっかり者のお嬢さんには、
お前さんのような温厚な南風みたいな男が似合うだろう。
―――― 尻に敷かれそうだが。
そうそう、プロポーズだ。
陛下が出来るのは合併に伴い、夫婦の形を作るところまで。
で、その中身は、俺たちで埋めなきゃならない。
いくらオベルジーヌ国王陛下でも、人の心までは管轄外だろ。
別に育っていない心を無理に活けなくて良いんだ。
ただ、お前さんが何を考えて、どんな夫婦になりたいか。
明かしておくのも一興だぜ。何せ、一生を添う相手だ。
―――…ディーター、
お前さんにプロポーズの有無を問うたが、実は俺も未だでな。
婚姻について綴ったことと云えば謝罪くらい。
だが、お前さんを焚きつけるなら、
俺もやって見せないといけねぇなぁと、
しばらく前から云々唸っている。笑って良いぞ。
俺はシルキーを、せめてちっとくらい、幸せにしてやりたい。
これから、三十路峠も見えた男が恋文を書いてくるよ。
上手くいくように、祈っていてくれ。
そっちも程々に頑張れ、色男。
オズ
背伸びすると転ぶぞ。
―――…と、ツッコミから始めてしまう俺も俺だが。
嬢ちゃんが、――― 嬢ちゃんが領民を慈しみ、
大事にして、立派に君主を務めているのは知っている。
義務感で納得させてしまうのは、ちと癪だがな。
恋か、恋なぁ。
俺は実のところ、色恋の何たるかが分からん朴念仁だ。
社交界で貴婦人の手を取るよりも、剣を握る方が性に合う。
口説き文句と愛の歌を考えるより、机に向かう方が効率が良い。
だから、一人の女について、こんなに長々考えたのは初めてのことだ。
……嬢ちゃんは花を要らないと言うが、俺は贈りたい。
市場の籠からどの花が一番似合うかを吟味して、
水辺でどの色が好きか頭を回してしまう。
王子様になりたい訳じゃないけどよ。
―――…嬢ちゃんは、俺の姫になるんだろ。
いいか。
こんなこっ恥ずかしいことは二度は書かねぇからな。
青天の霹靂を受けて以来、貴女のことばかり考えている。
齢十六の多感な貴女のこと、枕を濡らしもしただろう。
家の為、土地の為、民の為。
だが、貴女は私にただ一度も弱音を見せなかった。
貴方がそうして気丈に背負う重責を、私も支えたい。
私の妻になってください。
生涯を懸けて、貴女を御護りいたします。
――――― オズワルド・フェルマー
[半ばまでの悪筆は、翻して丁寧な右上がりの筆跡へ。
二十九にもなって初めて書いたのは、
自滅気味に耳まで赤く染まるような恋文の一片。
執務机に突っ伏す額が、余りに熱い。]
[館へ戻れば届いていた手紙。
ぎゅと胸に抱く。
渡してくれた使用人がまだ目の前にいる事を思い出し、慌てて表情を整えた。
先の手紙だ。「どんな表情をされたか〜」と言う一文に、アプサラスからの手紙を読むたびに、自分がどんな顔をしているかを意識するようになった。
笑っていたり、紅くなっていたり、と。
思い出すと照れくさくなる。]
[部屋へ戻り、手紙を開く。
開いた白い便箋から、ひらりと舞い落ちた花びらに気付き、拾い上げる。
時をおいても、いまだ赤い花びら。
そっとそれを机の上に。
手紙を、読み始める。
書き出しから頬を染めて、視線は思わず机の上の花びらに。
楽しげにお喋りするアプサラスの姿が浮かぶような、そんな言葉が連なる手紙。]
……なんと呼んでくれてもいいのにな。
[そう呟いた後、小さな声で、彼女の名を敬称を付けずに呼んでみる。
思ったより照れくさい。
誤魔化すように咳払いして続きを読む。]
[歩き方のコツ。
指先。
剣を扱う時と似ているかもしれない。末端部分まで意識を伸ばす。自分の身体全体を認識する。
他の言葉も合わせて考えた。
約束の話、踊りの話、蝶の話。
アプサラスの声が聞こえるような手紙。
目ではなく、耳と心で楽しむような錯覚さえ覚える。
刺繍の話にはくすりと笑って。
どんな絵なのか気になった。
そして、糸の話。]
…………。
[読み終えた手紙。
結びの言葉に添えられたのと同じ気持ちで、指でつまんだ赤い花びらに、ゆっくり唇を寄せた。
やがて、机上に花びらを置きペンを取った。]
アプサラス殿
手紙をいつもありがとう。
今回の手紙は貴女が目の前でお喋りしてくれているようだ。
貴女の声を想像して、前よりも身近に感じられるようで嬉しいよ。
妻や夫と。
呼ぶのは確かに照れてしまうな。
私もそうだ。
そのうち自然と呼べるようになるのだろうか。
私の場合はまず、貴女を「アプサラス」と呼べるように練習した方がいいかもしれない。先ほど練習してみたら、嬉しいと同時に照れくさくて、赤面してしまった。
誰かの名を呼ぶだけで嬉しくなるなんて、とても、貴重な経験だ。
いつもいつも、貴女は私に新しい事を経験させてくれる。
貴女の「手助け」が無ければ、今の私はなかっただろう。
女性としての立ち振る舞いはね、周りが見てもおかしくはないようだ。
最近、館のある街の娘たちが、私の髪型を真似ているそうだ。リボンで結ぶと言うだけの髪形をだよ。
幸せな結婚ができると言う噂になっているらしい。
私が今も男のように見えるのなら、「娘たち」が真似をしてくれる訳がないと思うんだ。
教えてもらった歩き方のコツもあわせて、やってみる。柔らかく、傷つきやすいなんて、考えた事もなかった。
そちらの踊り、楽しみで仕方が無い。
こっそりと混ざるのも楽しそうだと言ったら、ダメだろうか?
領民のふりをして混ざるんだ。
お忍びと言うのを、一度やってみたかった。
刺繍もお洒落も、狩りも乗馬も。
そしてダンスも。
貴女と共にできる日が楽しみだ。
早く会いたい。
アゲハ蝶の話は初めて知った。
そういう話を聞けば、私達に似合いの生き物だな。
ますます蝶が好きになれそうだ。
蝶と言えば、ヴェールの方は遅々としてだが進んでいる。私は白い糸で百合を刺繍している。
何とかちゃんとした百合に見えて、安心している所だ。
所で、アプサラス殿。
いつか、貴女の絵を拝見できるだろうか?
絵心は成長しなかった、と言う話に興味がある。
アデル殿からの手紙に、貴女の絵の事が書かれていたので、その時からずっと興味を持っていた。
ハンカチーフへの刺繍も楽しみだけれども、絵の方も気になってしまっている。
もしよければ、と、我侭を。
貴女の我侭は嬉しいよ。
もっと我侭を言って欲しい。
困らせて、意地悪もして欲しい。
貴女のそういう面も、私は見たいし、愛しいと思うんだ。
愛している。
ギレーヌ
[便箋と封筒は揃いの白。
ただ、封筒の中には小さな薔薇色の水晶がひとつ。
淡い紅色に染まった心を伝えるように。]
追伸。
アデル殿から、結婚のお祝いに真珠を頂いた。
貴女と私にと言う意味かな。ふたつ。
是非、その目で見ていただきたい。
素敵な品だよ。
投票を委任します。
令嬢 シルキーは、語り手 に投票を委任しました。
…結婚かぁ…早いものね。
[一月前に勅命を受けるまでは、考えてもいなかった。
戸惑いと、不安と。期待。
いろんなものが渦巻いたこの一月が、あっという間に過ぎて。
いろんな事があったなぁ、と物思いに耽るのは、『領主の顔』ではなく『少女の顔』。
未だ渦巻く期待と不安を抱え、慶事を機に大人への第一歩を踏み出そうとする少女を祝福する領民たちと、それを包み込む荘厳な霊峰、オベルジーヌの碧い空。
それらの空気を感じながら、少女は今、門出の途を歩みはじめる−]
「ベルティルデ様の洋服のサイズが届きました。
婚礼服を調えます。」
[執事にそんなことを言われて、えっと驚く。]
ああいや、そうじゃなくて。
いや、そうでもいいんだけど。
そういう儀式的なのは任せるよ。
じゃなくて、個人的に贈りたいものがあって。
[途中まで怪訝な顔で聞いていた執事だが、最後はにやっとして。
いきなり下着はやめたほうが……なんて言う。]
はあ?! お前らそんなんばっかだなあ、違うよ。
うちの普段着を、一つくらいと思ってな。
あんまり文化は変わらないけど、それでも領内の生地を使ったりしてさ。
[時間作って、声をかけてくれた仕立て屋に注文に行かないと、なんて思うが、はたして成婚までに間に合うのか。]
……あ。
ラートリーさんも、成婚か。
[1,2領の領主家同士の成婚の知らせを聞いて、めでたい、と思うと同時に。
もらった手紙を読み返し、返事はしばらくお預けか、と、机の端に置く。]
やっぱり結婚って、女性にとって一大事だよなあ。
[結婚が決まった男たちもそれなりに照れと恥じらいと喜びがあるが、女たちのほうが恥じらいが強く、憧れを抱いているように見える。
と、ラートリーの手紙を読んで思う。]
[そろそろ手紙が来る頃だろうか、
それとも、まだまだ来ないのだろうか。
返事の内容が例え何であれ、
結局の所、待ち遠しく、そわそわとして落ち着かないのは同じなのだろう。
とにもかくにも、届いた、手紙は、いつもの彼女のようで、
どの様な気持ちで書いたのか
測り知ることは、できなかった、けれど。
読んでいるうちに、涙が、ひとつ、こぼれた。
きっと、そうだ。私は、
話を、聞いてもらった上で――
何事もないかのように、否定してほしかったのだ。
政略結婚は、無駄ではない。
けれどここに書かれている意味はそうではない、はずだ。
結ばれた事に、意義はあるのだと。
…嬉しい。
親愛なるオクタヴィア
手紙、ありがとう。
同じ姓になった事は、改めて聞くと
とてもむずがゆいけれど嬉しい気持ちだ。
憧れの人の結婚は、喜ばしいことだね。
その憧れが、どういう感情だったのか聞きたいけれど、
あまり詳しく訊くと、私が、嫉妬してしまうのかもしれないな。
多少は調子に乗った方が、きっと何事も楽しく過ごせると思うんだよ。
いきなりあんな事を言われたら、驚いたんじゃないだろうか。
私は、私の言葉を受け止めて貰っただけでも、
言葉に表わせないくらい、感謝したい気持ちなのだけれど。
もう、不安に思うのは、止めにしようと思ったよ。
君との幸せを、私も、作っていきたいんだ。
オクタヴィアの夫、ウェルシュ
その貝殻は、きっと、君への贈り物を相談したからだと思うのだけれど――
直接送り届けてくれるなんて、とても気が利いているね。
どんなものだったのか、会った時に、見せてほしいな。
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