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― 回想 ―
皇帝自身が出てくるというのは、ある意味僥倖だが。
[先日、タクマに向け語った言葉だ。]
…いや。息の根を止める為じゃない。
それよりも──…首筋に刃を突きつけるため、かな。
俺の見るところ、モルトガット皇帝は一代の英雄だ。
力と自信に溢れ、己の正義のために動いている。
敗者や元敵対者でも己の正義を認めるものには寛大──…
恐らくは、彼自身の認める者に対してそうだということだろう。
ゆえに、正面から戦って勝つ必要がある。
対等に話し合うに足る者と示す必要がある。
勝って終わらせ──…、…
[ほんの少しの間言葉が途切れた。
再びウルケルの政治家が勝ちをかさにかかって吹っかければ、戦いはまた再開されてしまうであろう。]
…… 終わらせて、帝国との対等条約を結ぶ。
これが、この戦いの基本指針になるだろう。
[完全にモルトガット帝国を退けられるとは思っていない。
それ程に、かの帝国は強大なのだ。
ゆえに完全に”すり潰され”る前に勝利を収め、戦いを終結させる。
それより他にないとゲオルグは考えていた。]
あの扶翼官殿なら、話も早そうだ。
[脳裏にはあの時>>159の、ルートヴィヒの面影がある。
語り終え、男は息を吐いた。
目指す先の前には、未だ幾多の困難が立ち塞がって*いる*]
[父は後継を兄と決めていたし、兄が生きている間、父がファミルに望むことは「アンディーヴ商会に強い男を連れてくること」だった。父がこれと決めた相手が度々断ってくれている間、ファミルは自由でもあったが、それは子として期待されていないことの裏返しでもあったろう。
その娘の立場からは、ウェルシュ本人がどう思っているかはおいても、父が彼に構いたてる様子は少し、複雑で、羨ましくもあった。]
…ウェルシュは
どんな船が好きなんだ。
[いつだか、ストンプの造船所に訪れた際、父親同士が話し込み、子供同士が放り出された場で、そう尋ねたことがある。]
軍艦より客船の方が好きだと言えば、
父上にはやはり娘だなと笑われた。
[そう、不意に疑問を投げ掛けた理由を明かせば、年下の、まだ少年といえる年頃だったウェルシュはどんな顔をしていたか。
必要を理解しても、好きにはなれないな。と零した言葉が、人が立ち働く活気に紛れたのを覚えている*。]
***
─ 明けて・洋上、擬装商船カストル ─
[湾を抜けだした船の上を、カモメが一羽高く飛んでいく。
会食の翌日に、昼になる前にはシコン港を出た二隻の船は、
海峡北の海岸沿いに進路を取っていた。
航行を監視するリオレ島からは距離をとりつつ、
フリカデル島を回りこみストンプを目指す航路は、
途中まで、普段商船が使うものをなぞる。]
────。鳥、か。
[空に向けてかざした双眼鏡の円の中を
カモメは東の方へと過ぎていった。]
― 傭兵部隊にて ―
トーリア…お前、無茶振り>>442にも程ってもんがあるぞ。
[ 彼女に戦闘中に「艦長」と声をかけられて、大人しい話だった試しはないが、それにしても今回は酷かった。
確かに男はライフルの腕には自信がある。そして今預かる艦は、ガトリング砲は積んでいなかったから、有効な武器は、あとは手間のかかる大砲だけで、撤退には向かない…とはいえ…とはいえ、だ ]
甲板触れるまで近付いても、操舵室は射程ぎりぎりだ。その中に居る人間を艦上からピンポイントで狙える奴がいたら、それは化けもんだ。
[ しかも、狙うなら少なくともこちらは殆ど隠れる場所を選べない ]
[ 正面から一発操舵室の窓に撃ち込めば、中の人間に当たろうが当たるまいが、それ相応の混乱は引き起こせるはず、と、そう言って ]
俺が生きるか死ぬかは、お前の操船次第だ。死んだら化けて出てやるからな。
[ 付け加えた男に彼女は何と応じたか ]
[ 逃げにかかっていた船が、突然有り得ない急接近をかまして来た事で、既に狙撃の必要があるのか疑問なほど混乱している敵艦の操舵室の窓に、それでも男は請け負った通りに弾丸を撃ち込んだ ]
のあっ!
[ その弾丸が齎した結果を見る前に、恐ろしい急反転の余波を食って素っ転び、強かに腰を打つ羽目になったのだが、それに関する文句は『『自業自得です!』』という、副長初め士官達の多重唱に封殺された ]
やれやれ、お前に付き合うと俺はどんどん馬鹿になってく気がするぞ、トーリア。
[ 結局帰り着くまで、ライフルを杖代わりにするしかなくなった男は、そうぼやいたが、付き合わせた操舵士本人は、誰に文句を言われても、全く意に介さぬ風で。
だから、男が彼女を暴れ馬と評するのも、無理は無い話、なのだ** ]
/*
タクマ素晴らしい……………
ほんっっとうに 素晴らしいな!???
しかもやさしいwwwほんと優しい……(拝む)
/*
一々そ…っと視線を配ってくれる、この優しさですよね。
めっちゃ優しい。
しかし今回しみじみ思うに、副官だれ選んでもド安定でしたね!?って思ってる。ぜいたくだった……………
―第三艦隊 水雷母艦アストラ―
…。なかなかに、手堅い運用をする。
[拮抗する戦局に、ロー・シェンは燈黄色の瞳を細める。]
少佐はよくやっている
水雷艇の乗組員たちも、
[だが、と続く反語が胸中に落ちる。]
――なるほど。巡洋艦の機動力を最大限に生かしているな。
[小回りを武器>>680に右へ左へと立ち回り、こちらに艦を捕らえさせない。
その割りに砲撃の狙いは正確さを保っている…というおまけ付きだ。
指揮する兵の力量の高さが窺えた。流石はウルケルの軍人だった。]
[上空のエンジン音が増した。
敵側の後続の複葉機のお出ましのようだ>>680。
空中戦は引き続き第四艦隊に任せている。
あちらとて、まだ地力を残している――遠目に後続の複葉機が飛び上がるのが見えた。
前方、青い空を舞台にした戦場では
敵味方の複葉機が入り乱れて旋回と掃射を繰り返す。
特に鮮やかな軌跡を描いているのが、敵味方それぞれに1機ずつ。
このような場でなければ、あるいは魅入ってしまう程の操縦技術だ。]
……、?
[絶え間なく動いていた其の二機が、ほんの一拍だけ止まった>>703>>705気がした。]
[そして海上でも、動きがあった。
ウルズの乗る巡洋艦が突出し、後続の二隻との距離が空いた。
その隙を縫うように、敵の水雷艇が距離を縮める>>734。
更に追い討つような空からの援護射撃もあって。]
まずいな…。
[各個撃破の危険性を視認すると、ロー・シェンの判断は早かった。]
全速前進!
先程被弾した水雷艇を回収しつつ、援護に回る。
[援護が意味するものの半分は、囮という成分を兼ねる。
ただ――…]
[第三艦隊が有するは、水雷母艦2隻。
うちひとつは
もうひとつは
ロー・シェンが乗船するのは前者の方だ。
かつて――
第三艦隊を率いていた老将ロットケンは、にこやかに言った。
『第三艦隊は、幾つもの民族が集まっておる。
あれじゃよ。一本の矢はポキンじゃが、束ねた矢は堅い。
だからいろんな民のヌシらが乗船する此の艦は、強いんじゃよ』
…、聞いたときは屁理屈だと思ったが。
今思えばあれも、雑多が集まる第三艦隊をまとめる為の、ひとつの手法だったのだろう。]
[だがこの水雷母艦が
一般的な水雷母艦として設計されているダヌラに比べると
アストラの装甲は心持ち厚く、防御に傾けた造りになっていた。
更に、ダヌラは水雷艇12隻を備えるのに対し、
アストラに搭載されているのは9隻と少ない。
空いた分に何を置いているかといえば、
主砲1門と副砲4門という…迎撃のための武器だった。
どちらも巡洋艦レベルの、威力が大きいものではないが、それでも通常の水雷母艦には搭載されていないものである。
なお帝国からの定期便を受け取るための複葉機格納庫も1機分、確保されているが。
あくまで連絡用であり、戦に使われることはまず無い。]
[矢とは引き絞られ、放たれるもの。
必要あらば前にも出るのが、この母艦の特色と言えた。
ちなみに艦の火力が足りない分は人海戦術でカバーである。ミリアム少尉をはじめ、射撃の腕が確かな者は、ちらほら乗船していた。]
/*
すまない、すまない。
母艦だとあまりに何も攻撃手段無さ過ぎてな…。
あとミリアムの射撃生かす為にも、敵に近づいていい理由欲しくて。
駄目だったら、さくっと被弾してしまおう…。
[其の場に残る水雷母艦ダヌラの頭上では、第四艦隊の複葉機が駆けつけ睨みを利かせている。
回り込もうとする敵の船影も無く、そちらは大丈夫だろうと判断する。]
―――― ち、
[やはり母艦は速力に劣る。
仕方のないことだが、…身軽な立場で水雷艇や巡洋艦に乗っていた尉官時代が、ほんの少しだけ懐かしい。
やっと距離が近くなったところで、]
[味方の巡洋艦の左舷前方。
其処が敵水雷艇と交差した瞬間、こちらまで届く爆音が轟いた。
慌てて旋回を試みたのが功を奏したか…被害は抑えられたものの、巡洋艦は左舷の副砲がいくつかやられたようだ。
灰色の煙が薄く昇っている。
視線を転じれば、被弾した巡洋艦の姿がもうひとつ。
勇ましく船体を近づけ、敵艦を味方の水雷艇の方へと押しやっている様>>721が見えた。
そうして――… 今度はこちらの水雷が狙いを巻き込む。]
――――――、
…しぶといな。あれを耐えるか。
[あちらも直撃には至っていないようだ>>737。
痛み分けというところらしい。]
逃さん、
と言いたいところだがな。
[撤退の気配を見せた敵艦を――守るように飛ぶ複葉機に視線を流す。
こちらは巡洋艦のうち2隻が被弾。
1隻は無事だが、それと水雷艇だけで深追いするのは得策ではない。]
こちらも一旦退く。
[信号を打ち上げ、巡洋艦と水雷艇に帰還を命じる。]
敵の増援が来るようならば撃て。
[念のため言い置いてから。
…――距離遠く、船影小さくなってゆく敵巡洋艦を双眸に映した。]
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