― いつかの回想 ―
ふうん。
[兄のことを語る口調はどこか嬉しげで。
そんなジェフロイを、椅子を傾けたまま瞳細めて見る。>>*142
机の上に手紙が置いてあるのも、何か手紙を認めている姿も見たことがある。あれが恐らくは家族からのものなのだろう。]
って、8年も会ってないのか。
…そういえば休みの時も、ずっとこっちだもんな。
卒業したら、会えるってことかな――― …いいな。
[後ろに体重をかければ、木の椅子はぎしりと軋む。
思わず零れた羨望を誤魔化すように、そこから降りた。
片付けの手伝いをする為だ。]