――……どう、しようね。
戻ったら治療どころではなさそう、というか、難しいだろうな。
親父が薬でダメになったのがあるから。
医者行くとか言ったら母親がもっと発狂しかねないような……。
[昏い何かに、曖昧な笑みが浮かぶ。
気遣わしげなまなざしに、軽く首を振った]
俺も、なんか、怖くてさ。
……治療受ける気になれなかったんだけど。
どうせ戻ったら、また同じことの繰り返しだし、とか、思ってて。
[手を伸ばして、ヒンメルの頬を撫でた]
……でもそれは、良くなかったな。
大分かかったけど、今では、そう思ってる。
[お前のおかげだよ、と。低く低く囁いた*]