[緩く首を振り、再び気配を手繰る。揺らぐ気配、揺らがぬ気配。二つの内、近いのは揺らがぬ方。揺らぐ方を案じる気持ちは確かに強いが──先に、揺らがぬ方の安否をはきと確かめよう、と向かうのはそちら側。銀の揺らめく内、『種』の転じた獣を狩る姿を見出したなら、ひとつ、息を吐いて]