[ やがて吹き荒れた幻の風に、ディークもフェリクスも巻き込まれ、互いの姿も見えなくなる。 風が止んだ時、目前に残っているのは咄嗟に手を伸ばし肩を掴んだ、カナン王子一人だけになっていた]カナン様、お怪我は?[ まずは、と、王子の無事を確かめながら、明るくなったように見える周囲を見渡してから、声を張り上げた ]おい!狐!見てるんだろう?!さっきのは何だ?