[今の声は夢か現か、声に引き上げられるように意識が浮上する。あの子が、側にいる気がして、薄らと目を開けて視線を泳がせる。ぼんやりとしたままのそれに映る、今回はじめて見る人影>>*136に目が止まる]………ヴェル……?[いまだ覚めきらぬ意識のまま、掛けるのは夢と同じ言葉。その声は、遠ざかろうとする彼女《ヴェルザンディ》に届いただろうか*]