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[己の勝手で、捕らえ、その魂を縛り付けてしまった、
それなのに、嫌な顔一つせず、望んだ侭に支えてくれた事が、護ってくれた事が、どんなに嬉しかったか――
その思い出だけで十分と、手放す事を覚悟していた。それなのに…]
……――ふふ、やっぱりおばかさんだ。
[驚きに目を見開く、一瞬。
隷従の呪を消し去っても、尚、己の望む侭に動く彼に苦笑いが零れた。跪き、掌に口付けを落とすその光景は、まさに、己が夢に望んだ己だけの騎士の様で]
許しなんて請わなくたって、すきにしたらいいんだよ。
もう「自由」なんだからさ。
傍に居るも、今度は逆にわたしを捉えるも、
総ては貴方の心の侭に。