…………
[警戒を強めただろう『融合体』──ヴェルザンディには一瞥をくれるだけ。
直ぐに狩ろうとしないことをどう思われたかは知れないが、ディークは黒猫の傍──ガートルードの下へと足を向けた。
傍らにある影の塊もディークの後へと続く。
横たえられているジェフロイは覆われているわけではないため、見れば直ぐに気付くことが出来るはずだ]
───……
[近付いたガートルードの首に手を添える。
体温は低く、脈も弱く感じた。
治癒の力は自分にしか作用しないため、ディークに取れる手立ては無い。
それが可能な者が到着したのは、どれくらい後のことだったか*]