[机の上には鉱石がいくつか箱に敷き詰められた綿の上に並べて置かれ、巻いてある銅線や、分銅。鉄の筒。研磨剤と磨かれたレンズ。出来そこないの蹄鉄が二つ、細かく砕かれた砂が容れられた瓶に、四角い枠に何かの皮膜を引き伸ばしたものなど、整理されているが雑多におかれている。その横には水を張った小皿がおいてあり、帆船の模型が浮かべられていた。半ば実験場と化している机の上にあるものはどれも、ディークとこの部屋で過ごす間に増えていったものだ。]