ッぐ、
[左肩を辿るワイヤーと、降ろされた刃が一瞬掠め、ひときわ大きな火花が散る。
バチバチと、太刀を巻き込みながらスパークが弾け、同時に男の肉体へと刃が斬り込み、それに耐えるような声を漏らした。
しかし、怯むわけにはいかない。
至近距離へと近づいた相手、既にこちらにとっても間合いの内。
男の右腕が、踊るような動きで獲物を捕らえる。
防御の構えは捨て、渾身の一撃を。
ギン、と男の瞳が金色に燃える刹那、己の牙とする鋼の刃が届いたと思った瞬間、大木をも一撃で倒す雷が、サーベルを伝って流れ込まんと暴れ出した。*]