― スラム街 ―[聞かせるともなくした語りは遮られることなく、相槌が返る>>*78。 満足か、と訊ねる声に、瞬きをひとつして] そうさな、ここならあいつらもきっと届かねぇって、そう思うのは気分が良かったな。 でも、一番大事なのは翔べたことじゃなくって――[獣の脚へと変化する直前、浮かべたのは穏やかな笑み] 降りて羽を休める場所を見付けられたことだな。[自身の満足は、そこに在るというように]