……なれば、受けてみるがいい。滅多に見れぬ、じじいの本気だ。[紡ぐ声音はごく軽い。けれど、そこにあるのは狂気と熱の昂ぶり。応ずるように、周囲の蒼桜が動きを速め、舞う]……蒼桜花《そうおうか》、我と我が半身たる桜月に沿いて舞え。月に狂い闇に酔い、紅散らして繚乱せよ。[言霊に応じ、花弁は仄かな光を放つ。全身に雷撃を纏いし者に触れたならば、如何な魔神もただではすまぬ。ましてそれが、己が最上と見なす武神の眷属たるものであれば──尚の事。蒼き桜の舞に託すは、その衝撃を逸らす事──では、あるのだが]