― とある朝:練武場 ―[床を転がるさなか、追撃がすぐ側に着弾する。>>*67 動き続けていないと当てられる。 いや、ディークの腕ならば動いていても当てられるかもしれない。 逡巡する間に、銃口がこちらを向く。 離れているのに、ほとんど物理的な強さで伝わる威圧感。]足、撃たれましたから。[来ないのか、との言葉に答えたのは、半ば本心だった。 実弾であれば、足は動かなくなっているだろうと思う。 一方で、狙われている状況を、好機とも認識していた。]