[挨拶代わりと言う言葉と共に降り落ちたのは白い羽根。
同じく白い光を宿した一矢は、予想を超える速さで私を目掛け飛んでくる。
おそらくは小手調べのそれを叩き落そうと、薙刀を振り下ろしたの、だが]
な───…!?
[刃に叩き折られた一矢の影に、同じ形、同じ速度のそれが在った。
続けて射られたものだとは理解が及ぶも、回避するには気付くのが遅すぎて。
即座反応した足が蹴り上げた長柄が当たったことで、威力は削げぬものの軌道を逸らすことは叶い。
掠れた頬から血が伝い落ちる感覚を感じながら、黒髪の彼女へと視線を向けて]