[眼前、少女の姿が目の前から消え失せる。
似た様なことを彼女と遭遇する前にディークに見せられていたからか、動揺は少なく済んだ。
戦意の無かった彼はこの場から離れただけだったが、>>29少女の言葉からしてそれは無い。
ならば、と女が取った行動は、ただ前に跳ぶこと]
───…ふっ!
[たん、と。
乾いた音を一つ立てた助走も無いままのその跳躍は、それでも>>*55背後に現れたはずの少女の一閃から容易に逃れることが出来るだけの速さと距離を容易に稼いだ。
地に着いた足で更に上へと跳び上がると、尻尾が弧を描いて方向を変え、近場の屋根に飛び乗って]