― 一年後:練武場 ー
[こちらの攻撃はたしかに死角からであり、一瞬でも隙をつけたのだろう。
でもそれに対する反応と判断はやっぱり並み以上の相手、肩からのとびかかりをみえ…。
それは自分にあまりない選択肢なのもあるし、ましてや捨て身に近い彼の姿は少しばかり想像を超えていたというのもある]
…っ!
[予測しうる先を見た結果、自分の対するいかなる手段も、
どちらかかあるいはお互いが、かるい怪我ではすみそうにないと判断した。
肩へあてる一撃はなるべく怪我の少なくなるようにと場所へと、
寸止めにするには、すこしばかり威力がつきすぎていたので、腕をひねるようにして軌道をそらす。
以前のようにまた実技試験の日に右腕を怪我してなどとはさせたくない。
もともと体格に恵まれているとはいいがたいところに、無理な動きは、
いつかのように彼に倒れこむようにして、やはり受け止めてもらう形になる]