人狼物語−薔薇の下国

479 月夜に吼える獣の宴


【赤】 韋駝天 ヤコブ

[頭上から月明りが射し込む。
 その淡い光の中で微笑を浮かべながら、両足の靴を脱ぎ捨てた]

 でも、まあ――そんなおれっちだから与えられたのかもしんねぇな。
 飛ぶよりも疾く、跳んで、翔ぶ手段をさ。

[ぐ、と床を踏み締めた両脚に白い羽毛が生え、強靭な駝鳥の脚へと変化していく。
 腰を落とし力を籠めれば、全身の傷が開き紅が噴き出した。
 消耗も負担も大きいが故に、ぎりぎりまで切ることのなかった切り札。
 十分に力が溜まった所で、地を蹴ると同時に重量を極限まで落とす]

 はあっ!

[一直線に飛び出した身体は、頭上に空いた屋根の穴を通り抜け、10mほどの高さに達するまで宙を舞った**]

(*71) 2017/05/04(Thu) 14:54:29

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