― スラム街 ―
[こちらが仕掛けた一手に、相手は何かしら思うところがあったようだ>>*65。
こちらから種明かしする気はないから無言を返して]
――減らず口を、
[対峙の最中聞こえる声は相変わらず愉しげなもの>>*66。
影刃を捌き切ったなら、今度こそ余裕ぶった相手へ攻撃を届かせんと意気込んだが]
ぬおっ!?
[意識を刃へ向けている間に、大きく跳躍したのであろう相手は、次の攻撃動作へ移りかけたこちらの眼前へ着地の軌道を取る。
槍は懐深く入られた場合に弱い、故に予備動作を見た瞬間、左手を手前に持ち上げるようにして柄を引き寄せ、防御の姿勢に入ろうとする。
しかし、彼の両脚は屋根に接することなく、空中――影を踏み切って再び跳んだ>>*67]