[痛みはヒトとは違う形で訪れる、それは氷の刃に身を凍てつかされる昏い苦痛。だが、その苦痛に耐え、花神は己の身を貫いた槍斧を掴み、凄絶なる笑みを浮かべてみせた]
…幾度、散り往けど、再び三たび、花は無限に開こうぞ。
[その身に紅き血が流れぬのは氷華と同様、ただしこぼれ落ちるのは、透明な水そのもの。
ただ神の命の源なる、その水は、氷の穂先をもってしても凍てつくことなく滴って、宙に飛び]
其方も、ひとたび散れば、また咲くか?…凍てつきし娘よ。
[無数の、小さな水刃に変じると、柊の護花に向かって四方八方から殺到する**]