― 一年後:練武場>>*11〜ー[彼の話す声もよく聞こえてくる。それほどに神経は研ぎ澄ませている。両に構えられた木刀は彼の真骨頂に近いものだろうか、その瞳の奥、琥珀に閉じ込められた野獣を見た気がした。緊張が高まる]知ってるよ…[呟く声とともに、ぎゅっと木刀を握る手に少し力がこもる。彼が気付くならば予備動作とも見えるそれ。一年間の間だけの師弟、その最後の勝負にと、もちかけるそれは読み合いを中心としたものになるかもしれない]