― 領主の墓場(>>198>>199) ―
[見る見る内に顔色を変える青年を前にしても、墓守は笑顔のままだった。]
ん? 何だ俺の勘違いか。
なーんか不思議そうな顔してっけど、墓場だって十分デートスポットだぞー?
お前達は視える人? いやぁ、俺は視えないけどよ、他に視えるものあるからこの墓はなかなか楽しいぜ♪
[仄暗いことを平然告げている。元領主のお墓参りだと聞けば、なおさら愉快そうな様相は増す。]
おー! なかなか目の付け所がいいな♪
ウィルフレッドさんな? その人のお墓なら、ここだ♪
[墓守は細かいことは一切気にしなかった。
裏道から通ってきたということは、領主がそこそこお墨付きであろうし花束が持っていなくても不思議はない。]
あ。墓に花束が添えたかったら言えよ?
多分出てくっから
[そういって、墓守の男はフードから 傷薬 画用紙 コットン 出していった]