[ 潤沢な湖水を練り上げる。遠くからでも、水面がうねって様子は確認できるだろう。先ほどの触手など比べ物にならないほどの太さになったところで、胸のポケットから取り出した泡立つ波目模様の天命石をその中に埋めた。 魔力を行き渡らせた水の縄は双頭の龍の形に変じる。壱の首は先行してクレステッドの元へ伸びる。ヴィンセント自身は弐の首に乗り、その後を追った。*]