なんで知ってるも、なにも、なぁ。[着地し、呼吸整えた後、上げる声は低いもの] 自分の動きなんだから、知っててとーぜんだろーが! この戦い方は、俺が、唯一覚えてたもの。 イェンス、って名前と、『紅雷・龍爪』の二対と。 身についた動き方だけが、12年前から残ってる俺の唯一、なんだよ! それに文句つけられても、返しようがねぇだろーが! 他の事は、思い出せねぇんだからっ![怒鳴るように返しつつ、『龍爪』を鞘に納める。代わりに、手をかけるのは抜けぬ刀――『紅雷』の柄]