[さて、フェリクスの返事はどうだったか。
通信機の話になると、耳に当てて話を聞いたり、目の前に持ってきて形状を確認したり、忙しくなる]
ええと、大きい方のスイッチ、ですわよね。
……あ、これかしら。
[ぽちっとな。
お嬢は馬鹿だが頭は悪くないので、じきにオンオフはできるようになった。
けれど]
ええ、今日は色々なことがあって、少々疲れましたもの。
早めに休もうと思って、もう横になっておりますのよ。
[等身大美少女抱き枕を抱えてベッドに転がった体勢で、早く寝るようにという勧めに素直に頷く。
そしてそのまま、フェリクスの話に耳を傾けているうちに、やがて寝落ちてしまった。
せっかく覚えた通信機のオンオフ機能は、活かされなかった]
…………すー。
[お嬢の寝つきはとても良いので、おかしな寝言を言ったりして、フェリクスを動揺させることがなかったのは不幸中の幸いかもしれない]