[痛みに耐えながら、肩で止まった棒を右手で確りと掴めば当然相手の動きも捉えられる。
間近に見えた相手の顔は、一瞬驚きの色が浮かんだもののすぐに飄々とした笑みに戻されて。
ぐ、と押し込まれる動きに、やはりこの余裕は簡単に崩せるものではないと悟るも]
自分から、ちかづいてきてるのに、
照れるん、ですか?
[生真面目な問いを返したこちらも、ある意味余裕だと思われただろうか。
実際は力負けしないよう踏みとどまるので精一杯なのだけれど。
片手で棒を掴んだまま、左手で持った薙刀の長柄を相手の棒に交差させるように動かして。
傍目からには、鍔迫り合いの様相にも見えようか*]