>>*47ジル
[味わうような長い口づけが終わり――…
わずかに放心状態のジルの髪を、指先で梳く。
あまりにも希少で得難いこの一時が、
夢では無かった事を確かめたかった。
その時、小さな呟きが聞こえてきて]
うん、ごめんごめん
……あまりにも美味しくてね?
[自らの軍服の胸元辺りに埋められた顔。
その照れる様子が愛おしくて、
腕をおろし、肩を包み込むように抱きしめた]
――そろそろ休もうか?
[耳元で囁き、返事も待たずにその身を抱き上げる。
そうして大事な姫君を腕に抱き、その場を後に*]