贅沢なもんさ。[ゆっくりと立ち上がって、ディークの元に赴く。彼は主である。……が、同時に男の自慢の息子であった。そのように思い、だから慈しみ、時には存分に叱りもした。甘やかしてはこなかったつもりである。けれど、寝顔を見下ろす男の横顔はただ愛情に満ちている。] 風邪をひく。寝るならば寝床で休まれい。[ぽん。と、眠るディークの肩を叩いた。寝ぼけ眼と目が合えば、軽く眉など上げてみせる。]